胸部プロテクター [ZZ-R1100]
胸部プロテクタ Komine SK-809 CE Level 2 Multi Chest Protector
背面はX字のパッド(3D衝撃吸収メッシュ付き)でたすき掛けされる
厚み方向に無数の足が生えている3D衝撃吸収メッシュ。通気性と衝撃吸収性を発揮する。
背中には7年間愛用しているイタリアDainese社の脊椎プロテクターを装着する
新緑の中を走る [ZZ-R1100]
今年は例年よりも早く緑が鮮やかになっている
青空と新緑が爽やか
四半世紀前のデザインはもはやレトロ?
宮ケ瀬湖周辺もすっかり緑に覆われていた
いつもオートバイで溢れかえっている宮ケ瀬湖北側の駐車場だがこの日は少なめ
隣に停まっていたのは懐かしいHAWK-II。中型免許の教習車だったなあ。
宮ケ瀬湖から市街地に下りる途中、清川村役場付近でネズミ捕りをやっていました。2~3日前に道志みちを走られたさる1号さんのブログで公務員さんに注意との情報を得ていましたので道志みちでは細心の注意を払っていましたが、道志みちを通り越した後に公務員さんと遭遇しました。下の写真の歩道の向こう側のフェンスの更に向こう側にスピードガンを構えた公務員さんが潜んでいました。数十メートル手前からだとフェンスの格子が隙間なく壁のように見えて、公務員さんの姿は全く見えませんでした。しかし、前方を走るゴミ収集車が急に減速したので幸運にも難を逃れました。ゴミ収集車の運転手さんに感謝感謝です。
フェンスの向こう側の狭い所に公務員さんが潜んでいた(写真:google mapより)
のんびりツーリング [ZZ-R1100]
峠の一本桜。立派な枝ぶりに思わず停車した。道の向こうに富士山の頭が見える。
三国峠パノラマ台からの眺め
「手打ちそば やまさと」は古民家を改装したお蕎麦屋さん
庭を整地しただけの駐車場。スタンドがめり込んでしまうので石を埋めて対処。
ライダーウエアを着ていると椅子席はありがたい
庭先に見える井戸
量は控えめの二八そば。ざるの向きが普通とは逆になっている?
「平野温泉 石割の湯」で露天風呂に浸かってから帰路に就くことにした
宮ケ瀬湖でも桜が咲いていた
フットポンプの修理 [ZZ-R1100]
始業点検時に便利なフットポンプ
プラスチック製のエアチャックが使い物にならない
ワンタッチ式のオープンタイプエアチャック。加工精度も良く、しっかりとした作り。
タケノコプラグの外径はホース内径よりも1mm大きい物を選ぶと良い
ステンレス製ホースクランプ。TRIDONはオートバイのホースにも使われている米国のブランド。
(+)ドライバ、(-)ドライバ、スパナのいずれでも回すことができる仕様になっている
バルブへの食いつきが良く、ワンタッチ式なので狭い所でも簡単に着脱できる
ZZ-R1100のオイル交換 [ZZ-R1100]
オイルには特にこだわりがありませんから、口コミでも評判は悪くないカワサキ純正のR4にしました。この車両が発売された頃のオイルの最高グレードはSG級だったのですが、今やSJ級が普通になっており、最新規格はSN級まであります。隔世の感を覚えずにはいられません。(オイルの規格にはアメリカ石油協会 (American Petroleum Institute)が定めたAPI規格というものがあり、ガソリンエンジン車の場合Sに続くAからZまでのアルファベットで表示されます。新しい規格はそれまでの規格のすべてを上回っていなければなりませんから、Zに近づくほど高性能なオイルということになります。ちなみにディーゼルエンジン車のエンジンオイルはSではなくCで始まります。)
今やSJ級がスタンダード
オイルフィルタとドレインガスケット2個を購入
車体の左側に回りオイルフィラーキャップが開くことをまず確認する
黄色の矢印で示した3か所を緩めるとエンジンオイルを排出できる(通常は真ん中のメインドレインボルトのみでもOK)
フィルタマウンティングボルトを緩めるとフィルタカバーの周りからオイルが出て来る
外した部品を清掃。左が新しいオイルフィルタ。右が古いオイルフィルタ。
オイルが抜けたらオイルフィルタを下図の通りに組み立てて、オイルパンに取り付けます。フィルタマウンティングボルトの締め付けトルクは20 N-mと規定されていますので、トルクレンチを使用して適切に締め付けます。更に2本のドレインボルトに新しいドレインガスケットを通して、それぞれ指定の29 N-mで締め付けます。ドレインボルトも締め過ぎ、ゆる過ぎを防止するためにトルクレンチを使用して適切なトルクで締め付けましょう。
新しいオイルフィルタをマウンティングボルトに取り付ける。スプリングとフィルタの間にワッシャーを入れることを忘れずに。
新しいオイルを入れる際、オイルの入れ過ぎには注意が必要です。ZZ-R1100の場合、オイル容量は3.5リットルとなっていますが、オイルフィルタを交換した場合でも3.5リットルは入りません。なぜならば、古いエンジンオイルがオイルパン内に必ずいくらかは残ってしまうからです。従って、まずは3リットル弱を入れてみて、エンジンを短時間アイドリングさせた後にエンジンを切り、数分後にオイル点検窓を見て足りないようであれば注ぎ足して調整します。エンジンを切った後には結構な量のオイルが下りて来ますので、少量ずつ注ぎ足して慎重に調整を行いましょう。オイルフィルタを交換しない場合には3リットル程度しか入らないでしょう。
スペースがないのでオイルジョッキかじょうごが必要
オイル点検窓の下限と上限の間に液面が来ればOK。3.5Lは入らないので入れ過ぎに注意。
西伊豆 海鮮丼ツーリング [ZZ-R1100]
初島越しに大島がくっきりと見えた
富士山にはうっすらと雪がかぶる
プリプリの海鮮を食す
山伏峠付近から夕暮れの駿河湾を望む
春の湖巡りツーリング [ZZ-R1100]
タンクキャップのメンテナンス [ZZ-R1100]
古いオートバイの宿命ですが、長い年月の間には色々な金属部品に腐食が生じます。特に燃料タンクの内部は結露を繰り返すうちに段々と錆が出てきてしまいます。タンクの内壁に生じた錆を取るのは大変な作業になってしまいますので見ないふりをして、今回はタンクキャップのメンテナンスをしてみました。
まずは六角レンチで外側の7本のボルトを緩めます。キャップを開けると内側にもねじが一本ありますので、それを外すとタンクキャップAss'y全体を取り外すことができます。
タンクキャップAss'yの下にはゴム製のガスケットがあります。その下のタンク本体は、ボルトの錆で汚れていましたので、ここも掃除しておきます。
上の写真を見てもわかる通り、外したタンクキャップの内側にはビッシリと白いアルミの腐食が見られます。これを落とすのが今回の一番の目的になります。 この白い粉の正体は水酸化アルミニウム Al(OH)3です。本来アルミは表面に透明な酸化被膜(Al2O3)があり、それが保護膜となって非常に腐食しにくい材料なのですが、塩素イオンと水がある環境下では酸化被膜が破れてアルミが溶け出し(Al3+)、それが水酸化物イオン(OH-)と結びついて白い水酸化アルミニウムを析出してしまいます。
アルミの腐食は、このような硬質のスポンジ状の束子や、
このような真鍮ブラシで擦ると簡単に落とすことができます。いずれも¥200~¥300で入手できます。
細部の清掃と注油を行うためにAss'yを分解して行きます。ねじを2本緩めるとカップ状のキャップが外れ、内部が見えてきます。内部にはガスケットを押し付けるための小さなバネが5本ありますので、無くさないように注意します。
このようにバラバラにして掃除と注油をして行きます。
キーシリンダーの周りに注油して動きを滑らかにします。
キャップの内部にも注油してスライダーの動きを滑らかにします。
元通りに組み合わせて作業完了です。キーを回してタンクキャップの開け閉めをするのがとても楽になりました。白いアルミの腐食もきれいに取れました。あとはタンク内壁の錆をどうするかが大きな問題です。
雪に降られる [ZZ-R1100]
快晴の週末、ポカポカ陽気に誘われ半日ツーリングに出かけました。前半は湯河原まで海沿いを、後半は大観山まで山道を走りました。山道を登り始めると頭上には黒い雲が。嫌な予感がしつつも高度を上げると、何と雪が降って来ました。遠くは青空ですが、箱根の山の周辺だけが雪のようです。草木は段々と白くなって来ましたが、路面はウエットのままで積雪には至らなかったのが幸いでした。スリップしないように細心の注意を払いながら山道を駆け下り、帰路に就きました。平地に戻ると何もなかったかのように温かい夕日が背中を押していました。
山を登り始めると空に黒い雲が、、、。
海抜1,000メートル付近では雪あられが降っていた
遠くは青空なのに、、、。
ハブダンパー交換 [ZZ-R1100]
取り寄せたハブダンパー
ハブダンパーは埼玉県の「バイクショップはとや本店」さんからネット購入しました。価格は¥4,579で、送料が¥756でした。注文から4日程度で届き、箱を開けてみたところ嬉しいサプライズが! 真新しい軍手とショップからの暖かいメッセージが入っていました。この気配りは素晴らしいですね。次に部品を買うときはまたこちらから購入したいと思うほどツボにはまりました。
さて、交換作業を開始します。センタースタンドで後輪を浮かせてコンクリートブロックでタイヤを固定します。こうするとアクスルシャフトを抜く時にリアホイールの重さがかからないため、シャフトをスムーズに抜くことができます。また、アクスルシャフトが抜けた時にタイヤが急に落下しないで済みます。もちろん、前輪の前にもコンクリートブロックを置いて、不意にセンタースタンドが外れないようにしておきます。
左のチェーンアジャストクランプボルト
右のチェーンアジャストクランプボルト
8㎜のヘキサゴンレンチでチェーンアジャストクランプボルトを緩める
リテイニング・リングはラジオペンチを使うと簡単に外すことができる
リテイニング・リングはクマちゃんみたいな形で可愛い
ハブのホイール側とスプロケット側を元通りの位置関係で嵌め合わせられるように、念のため分解前にテープを貼って印を付けておいた
空回りしないように左側のエキセンを押さえながら右側のアクスルナットを緩める
リアブレーキキャリパは落ちないように紐で吊っておくと良い
リアタイヤを引っ張り出す 。これが知恵の輪みたいで意外に難しい。
リアスプロケットとハブカップリングは持ち上げると抵抗もなくスルリと抜けた
ハブダンパをハブから外したところ
左が新品、右が古い物。古い方はゴムが硬化していた。
ライディング・グローブ [ZZ-R1100]
真新しいライディング・グローブ
20年近く使って来たオートバイ用の手袋(ライディング・グローブ)を遂に買い替えることにしました。所々に穴が開いて来たことに加え、雨の日に乗った後にそのまま放置してしまったために薄っすらとカビが生えてしまったからです。
古いグローブには穴が
長い間良く頑張ってくれました
大手の二輪用品店に行くと通路1レーンの両側に何百種類もの手袋がびっしりと並んでいました。数が少なければ選ぶのも簡単ですが、これだけ種類があると、どれにしようかと迷ってしまいます。一体どれだけ試着したでしょうか。1時間以上グローブ選びを楽しみました。最近の手袋は色々な工夫が施されていて、見るだけでも楽しめます。昔と比べると、特にプロテクションと換気性に重点が置かれているようです。
最後までどちらにするか悩んだのがRS TAICHIのアームドレザーメッシュグローブ(RST426 ¥12,000)とG-cubicのセミレーシンググローブ(GCG-103 ¥6,800)でした。RS TAICHIのRST426は山羊革・牛革・ナイロン・合成皮革・ネオプレン・カーボン複合材など多種類の素材を適材適所に使用していて、フィット感が素晴らしく良いと感じました。さすがはライディングギア大手の製品です。山羊革は薄くて柔らかく、フィット感を出すには最高の素材だと思いました。しかし、自分の手との相性が良くなかったのか、残念なことに内側の縫製が指先に当たり、痛みを感じてしまいました。これでは何時間も装着していられませんので、これを買うことはあきらめました。縫い目の位置を少し変えたら良くなると思うのですが、本当に残念です。
次に装着感が良かったのがG-cubicのGCG-103でした。こちらは牛革なので見た目はゴワゴワしているのですが、装着してみると革が柔らかくしっとりとしていて、フィット感がとても良い感じでした。しかもお値段が手ごろです。G-cubicは香川県にある株式会社大熊というオートバイ用革製品を専門に扱う会社のブランドだそうなので、さすがは革屋さんだなあと思いました。この製品のすごいところは、この価格ながら、プロテクションと換気性に手抜きがないことです。拳を守るプロテクター、第一関節や第二関節を守るパッド、小指球(てのひらの小指側の膨らみ)や豆状骨(手首の小指側に飛び出た骨)を守るパッドなどが装備されていて、どんな角度で手を衝いても守ってくれそうです。換気性に関しては、革にパンチング穴を施したり、プロテクターに開けた穴を通して指から手の甲へと積極的に空気を流す構造になっていました。さて、今度の手袋は何年使えるでしょうか。プロテクターのお世話にならないように長く使って行きたいと思います。
G-cubicのセミレーシンググローブGCG-103 ¥6,800 プロテクションと換気性はばっちり
革は驚くほど柔らかく、フィット感も抜群
湯河原温泉 [ZZ-R1100]
先日ZZ-R1100の車検を無事に終えたので、雨の合間にちょこっと半日ツーリングに行って来ました。目的地は湯河原温泉です。湯河原温泉は相模湾に注ぐ千歳川の谷あいに湧く万葉集にも詠まれた古い温泉で、関東では最も古い温泉とも言われています。外傷に効くことから「傷の湯」とも呼ばれているということです。今回はニューウェルシティ湯河原というホテルに併設された日帰り温泉施設「いずみの湯」で温泉に浸かって行くことにしました。営業開始の11:00に到着し、駐車場から温泉のある谷に向かって階段を下りて行きます。施設は新しく、掃除も行き届いていて、清潔感にあふれていました。ホテルのロビーで入浴料(税込み¥1,080)を払い、温泉に向かいます。営業開始直後だったので、ほとんど貸し切り状態でした。露天風呂には何十人も入れそうな大きな湯船と、御影石で作られた3~4人用の石風呂があり、源泉かけ流しになっています。温度は40℃ほどで、長く浸かるにはちょうど良い温度でした。他に誰もいなかったので、石風呂を独り占めにして、しばらく柔らかいお湯の感触に包まれながら温まりました。ホテルに併設の施設ですから、野趣満点という性格の温泉ではないことは承知ですが、強いて挙げれば、露天風呂が完全な露天ではなく、透明な波板と葦簀(よしず)の屋根がかかっており、開放感に欠けるところが少し残念でした。狭い谷あいに建物が密集しており、隣はマンションだったりするので仕方がないのでしょう。
湯河原温泉は千歳川の谷あいにある昭和の匂いがする温泉街だ
駐車場から谷に向かって下りて行くと温泉施設がある
ゆっくりと温泉に浸かった後はワインディングを楽しみます。湯河原温泉の横を通る神奈川県道75号線は別名「椿ライン」 とも呼ばれています。奥湯河原からワインディングが始まり、箱根までつながっています。途中、大観山で「MAZDAターンパイク箱根」と交差します。ターンパイクはカーブの曲率が緩く道幅も広いので、高速でコーナリングするには気持ちが良い道路ですが、それゆえについつい速度を出し過ぎてしまう難点があります。一方、椿ラインは道幅は狭いですが、カーブの曲率半径が適度に小さく、オートバイで走るにはちょうど良いワインディングロードになっています。コーナーを1つ2つ抜けると、自然と気分も高まります。ところがこの日は雨上がりで濡れ落ち葉が路面を覆っており、さらに対向車線に走り屋さんの四輪車が多く、ブラインドコーナーから突然センターラインをはみ出して来ることがありました。そんな状況でしたから、はやる気持ちを抑えていつでも止まれるように細心の注意を払って走らざるを得ませんでした。
千歳川に沿って登って行く
ここから先はちょうど良いワインディングが始まる
朝から小雨がぱらつく曇りがちな天気でしたが、大観山まで登って来ると、そこだけは真っ青な空が広がっていました。大観山の駐車場は、長雨の合間を待ち望んでいた多くのライダーたちで賑わっていました。そこからターンパイクで山を下りるか箱根新道で下りるか迷いましたが、費用節約のため無料となった箱根新道で山を下りることにしました。その後は雨にも降られず、日が高いうちに帰宅でき、洗車をしてショートツーリングを終えました。
大観山はこの日も多くのライダーで賑わっていた。平均年齢は高め。
駿河湾から上がって来る湿った空気で芦ノ湖上空には雲ができやすい
二輪車の車検 無事終了 [ZZ-R1100]
7月に車検を受けなければならなかったZZ-R1100ですが、運輸支局に行こうとしたまさにその時、電源がシャットダウンしてしまって車検を受けられなかった件は先日の記事に書きました。故障の原因究明と修理に2ヶ月もかかってしまい、その間に車検が切れてしまいました。車検の切れた車両を運転すると一発で免許停止になってしまいますから、修理が終わっても車検のために運輸支局まで車両を運転して行く訳にはいきません。そんな時のために仮ナンバーの交付(自動車臨時運転許可)という制度があります。各市町村の役所や出張所(市町村によって交付場所は異なる)に申請すると、赤い斜線が入ったナンバープレートを貸してもらえて、指定の日にち(普通は1~2日間)に指定の経路を運転することができるようになります。今回はこの仮ナンバーを付けて車検を受けに行くことにしました。申請には車検証、印鑑、運行日をカバーする自賠責保険、本人確認書類(運転免許証)、手数料750円が必要です。
役所に行き、申請手続きをすると数分で自動車臨時運転許可証と仮ナンバーを受け取ることができました。 ところが、仮ナンバーを見てびっくり。二輪車用の大きさではなく、一回り大きな普通車用のサイズでした。帰ってとりあえず付けてみようとしましたが、当然ながらねじ穴のピッチが合いません。仕方がないので紐でぶら下げようとしましたが、これもバタバタして塩梅が良くありません。まあ、正規の位置に付けていなくても携帯していればお咎めを受けることはないでしょう。タンデムシートの上に荷物用のゴムひもで括り付けて車検を受けに行くことにしました。
仮ナンバーが大きすぎてねじ留めできない。二輪車用サイズはないのだろうか。
車検はいつものようにユーザー車検を受検しました。受検の方法は過去の記事の通りです。以前は二輪車の車検で排気ガス検査はなかったのですが、何年か前からプローブを排気管に突き刺して検査するようになっていました。前回は何事もなく合格していた排気ガス検査ですが、今回はCO濃度が不合格になってしまいました。他はすべてパスしたので、恐る恐る審査官の最終審査を受けに行きました。すると、車検証の型式がBC-で始まる平成11年以降の二輪車以外は排気ガス検査の規制外なので、排気ガス検査自体を受けなくても良いと言われました。ほっとしたと同時に、今まで受けてパスしてきたのは何だったのだろうと思いました。排気ガス規制について調べてみると、平成11年規制、平成12年規制、平成18年規制と、地球温暖化が叫ばれてから年を追うごとに厳しくなって来ており、特に18年規制ではCO排出量がそれまでの20g/kmから2.7g/kmに87%削減、アイドリング時のCO濃度はそれまでの4.5%から3.0%に33%削減されているのだそうです。このため、平成18年以降、2サイクルエンジン、キャブレター車、触媒なしマフラーのオートバイは絶滅し、4サイクルエンジン、インジェクション車、触媒付きマフラー車しか生き残れなくなってしまいました。何はともあれ、平成6年製の古い逆輸入車には規制がかからないとのことなので、無事に車検に合格し、やっと大手を振って乗れるようになりました。
厳しい排気ガス規制を免れ、無事に車検に合格
バイク修理 [ZZ-R1100]
2か月ほど前のある日、ZZ-R1100のユーザー車検を受けに行くためにエンジンを始動しようとした時のことでした。スタータボタンを押した瞬間にすべての電源が落ちて何も反応がなくなりました。前日までに一通りの整備、点検は終わらせていて、当日も方向指示器、ヘッドライト、ブレーキランプ、ホーンなどの最終チェックをしてバッテリーも弱っている気配はありませんでしたから、きっとヒューズが飛んだのだろうと思いました。とりあえず車検の予約を午前から午後の遅い時間帯に変更して、原因を探ることにしました。ZZ-R1100のヒューズは2か所にあり、シートを外すと見えるジャンクションボックスの中にテールライト、ヘッドライト、冷却ファンの3つのヒューズ(10A)が、バッテリーの横にメインヒューズ(30A)があります。10Aのヒューズは電源全体には影響しませんが一応チェックすると、全部正常でした。メインヒューズはガソリンタンクを下ろさないと確認できません。燃料パイプと燃料センサのカプラを外して前後4本のボルトを外すとガソリンタンクを下ろせます。バッテリー左側の正極側のケーブル付近に緑のケースに入ったメインヒューズがあります。赤いキャップを外すとヒューズが見えてきます。テスターで抵抗を測りましたが導通があり、切れていませんでした。原因がヒューズでないとすると厄介です。これは長丁場になると感じましたので、午後の車検もキャンセルし、じっくりと原因を探ることにしました。
何をするにも燃料タンクを下ろさなければならないZZ-R1100
メインヒューズはバッテリーの左側にある緑と赤のケースに入っている
メインヒューズ(30A)は切れていなかった
バッテリーの端子電圧を確認すると12V以上ありました。しかし、メインスイッチをオンにするとほぼ0Vになってしまいます。どこかの部品が故障してショートしているのだろうと推測し、オーナーズマニュアルとサービスマニュアルを首っ引きで原因究明を開始しました。まずは回路図を見ながら怪しい個所を洗い出します。常時バッテリーにつながっている12Vライン、メインスイッチをオンにすると12Vにつながるライン、GNDラインをそれぞれ色分けすると全体像が見えてきましたので、メインスイッチをオンにすると12Vにつながるラインにぶら下がっている部品を一つ一つチェックして行くことにしました。チェックの方法は、一つずつ部品を外して、その状態でメインスイッチを入れて行き、相変わらずバッテリーの端子電圧が0Vに落ちるのならその部品が原因ではないと判断することにしました。
わかりにくい回路図を色分けして故障原因の目星を付ける
チェックした部品は次の通りです。
・スターター回路リレー
シート下のジャンクションボックスの中にあるので、ボックス全体を外してチェック
・ICイグナイター
シート下にあるので外してチェック。
また、サービスマニュアルには9つの端子から2つを選んだ時の端子間の
正常抵抗値が記載されているので、その36種類の組み合わせを全部測定して
ICイグナイター自体に故障がないことを確認した
・オルタネータ
バッテリーの前方にあるゴムの防水カバーで覆われたカプラを外して切り離す
・燃料ポンプ
オルタネータのカプラの近くにあるもう一つのカプラを外して切り離す
・燃料ポンプリレー
バッテリーの左側にあるカプラを外して切り離す
・スターターリレー
バッテリーの左側にあるカプラを外して切り離す
・方向指示器リレー
左のリアカウルを外してカプラを切り離す
・左右ハンドルバースイッチ
スイッチボックスを分解して異常がないことを確認
中央付近のゴムの防水カバーに覆われた四角いカプラはオルタネータにつながっている
週末に時間を見つけながら一つ一つ確認して行ったので、ここまでチェックするのに1.5か月もかかってしまいました。しかし、上記の部品は全部シロでした。あとはフロントパネル周りのランプやメーター類くらいしか残っていませんが、それらが壊れても電源ラインが短絡するとは考えにくいので、事実上もうお手上げ状態でした。そんな時、ふとメインスイッチをオンにするとどのくらいの電流が流れるのだろうかと思い、バッテリーを外して、メインハーネスのバッテリー端子間の抵抗値を測定しました。すると、メインスイッチがオフの時には無限大の抵抗値を示しますが、オンにすると4~7Ωになることがわかりました。ということは、このハーネスに12Vのバッテリーをつなぐと 1.7~3Aくらいの電流が流れ、20.4~36Wの消費電力になるはずです。スイッチオンで電力消費する部品は油圧警告ランプ(1.7W)、ニュートラルランプ(1.7W)、燃料センサ、水温計、ICイグナイター(ECU)くらいですから、やっぱり消費電力が大きすぎる気がします。しかし、3Aくらいでバッテリーの端子電圧が0Vに下がるのもおかしいような気もします。セルフスターターを回すにはもっと大きな電流を流さなければならないからです。そこで念のためにバッテリーを疑ってみることにしました。バッテリーの両極を8.2Ωのセメント抵抗でつないで端子電圧を測定したところ、0Vに下がってしまい抵抗も熱くなりません。つまり、電流が流れていないのです。結局のところ、バッテリーが原因でした。早速、新しいバッテリーを注文して載せてみると、スイッチオンで油圧警告ランプもニュートラルランプも煌々と点灯し、スターターモーターも元気よく回り、エンジンが息を吹き返しました。あれだけ苦労して、長い時間をかけて調べたのに、故障の原因は一番大元のバッテリーだったなんて。この2か月間、何をして来たのかと脱力感に襲われます。10年くらい使ったバッテリーではありますが、壊れるまでは弱った様子を全く見せていなかったのと、無負荷での端子電圧が12V以上あったので、最初からバッテリーを原因から除外していたのが敗因でした。思い込みは大敵ですね。新しいバッテリーをつないだ時の平常時の電流を実測したところ2.63A(31.56W)でした。メインスイッチをオンにしただけでこんなに電力を消費するとは思ってもいませんでした。ICイグナイター(DENSO製)の消費電力が20~30Wもあるということなのでしょう。その負荷が重すぎるため、壊れたバッテリーの端子電圧がメインスイッチを入れただけで0Vまで落ちてしまっていたのです。この現象を回路のショートだと誤認したことがすべての徒労の始まりでした。
平常時に流れる電流は2.63Aにもなる 写真左の黄色いラベルの箱がICイグナイター
すっかり車検も切れてしまいましたので、近いうちに仮ナンバーを取って車両を車検場に持ち込まなければなりません。ちょっとした思い込みから余計な仕事が増えてしまいました。
本件からの教訓
・バッテリーは突然故障することもある
・バッテリーは故障しても無負荷時の端子間電圧が12V以上を示すことがある
・平常時でも30W程度の消費電力がある
・思い込みは禁物 先入観を捨て、大元からチェックすべし
ドライブチェーンの清掃 [ZZ-R1100]
洗車のついでにチェーンルブを注しておこうとしたところ、ドライブチェーンは古い潤滑油と泥が混じったグリース状の物体でギトギト、ドロドロになっていました。そこで、チェーンの掃除から始めることにしました。チェーンの汚れを取り除くためのケミカル製品として、チェーンクリーナーなどと呼ばれるスプレー缶が色々なメーカーから市販されています。しかし、どれも結構良いお値段なので、今回は代替品を考えてみることにしました。チェーンクリーナーに似た製品で、パーツクリーナーというスプレーもあり、こちらはチェーンクリーナーの3分の1ほどのお値段で買えますが、これはチェーンには使わない方が良いそうです。パーツクリーナーは有機溶剤を主成分とするスプレーで、油汚れは良く落とすのですが、チェーンを傷めてしまうことがあるそうです。オートバイのドライブチェーンにはシールチェーンというタイプが使われています。シールチェーンはピンとブッシュの間にグリースを入れて、ゴムのシールで封止しているのですが、そこにパーツクリーナーの溶剤をかけてしまうとグリースが流れ出てしまったり、シールを傷めてしまうことがあるのだそうです。では何を使おうかと考えていたら、良い物を思いつきました。油汚れにはマジックリンでしょう!と言うことで台所用洗剤のマジックリンを使用することにしました。100円ショップで買った同じく台所用の硬質スポンジにマジックリンを付けてゴシゴシ擦ったら思いのほかきれいになりました。洗剤を水で良く流して乾燥させたらチェーンルブを満遍なくスプレーして完了。後輪が幾分軽やかに回るようになった気がします(個人の感想です。チェーンルブの目的は防錆で、潤滑は封入されたグリースが担っています)。ところで、チェーンを洗うときや、ルブを塗るときには絶対にエンジンを回わさないで下さい。万が一、指でも巻き込まれたら大事故になりますので。面倒でも後輪を手で回してチェーン送りしましょう。
きれいになったドライブチェーン。十何年ぶりに地金とご対面?!
チェーンを洗う前にまずはチェーンカバーを外し、きれいに掃除する。
次に露出したチェーンをこれを使って洗う。油汚れにはやっぱりマジックリンでしょう!
擦るには100円ショップのこんなものがとても便利。
2枚で100円と、とても経済的。
きれいになったら、良く乾燥させた後にチェーンルブをスプレーする。
湯ヶ島温泉 [ZZ-R1100]
温泉に浸かろうと思い立ち、ツーリングを兼ねて湯ヶ島温泉に行って来ました。平地の天気は晴れ。夏用のメッシュジャケットで丁度良い気候でした。ところが箱根を越えて伊豆半島入りしようとしたところ、山の上は気温が低く濃い霧が立ち込めています。おかげで身体の芯まで冷えてしまって、早く温泉に入りたくて仕方がなくなりました。そこで、予定していたルートを変更し、伊豆スカイラインを冷川まで行き、湯ヶ島までを最短距離で結ぶ静岡県道59号線に進路を取ることにしました。59号線は道幅が1.5車線くらいの峠道で、鬱蒼とした山の中で更に道幅が狭くなるところもあります。一瞬このまま進んでも大丈夫だろうかと不安になる場面もありましたが、交通量が少なく、全舗装されていて、特に問題なく走行することができました(ちなみに以前走ったことがある西伊豆町側の59号線は更にワイルドな「険道」でした)。途中の集落では田植えの準備が進められていて、その水田の下には大規模なわさび田も見られました。清らかな水で育ったお米はさぞ美味しいことでしょう。
水を張った水田では田植えの準備中。その下の渓流沿いには青いネットがかけられた「わさび田」が見える。
湯ヶ島温泉は天城山中を流れる狩野川(かのがわ)沿いの温泉地で、いくつかの温泉旅館や日帰り入浴施設が点在しています。泉質は伊豆半島の温泉の特徴である硫黄臭がなく透明なサラッとしたお湯です。古くから文人に愛され、川端康成が「伊豆の踊子」を執筆した旅館がこの地にある「湯本館」だそうです。「天城越え」で有名な浄蓮滝までは3kmくらいのところになります。
目的地に到着すると脇目も振らずに温泉に飛び込みました。全身がじわじわと弛緩して行くのを感じます。露天の湯船からふと木々を見渡すと、淡い緑が清清しく揺れていました。渓流の音を聞きながら冷えた身体をしっかりと温めて帰路に就きました。
スターターボタン脱落 [ZZ-R1100]
気候が良くなったので久しぶりにZZ-R1100に乗ろうと思い、エンジンのスターターボタンを押しました。すると、事も有ろうにそのボタンがポロリと脱落してしまいました。樹脂製のボタンが付け根から割れてしまったのです。このバイクはもう22歳ですから、プラスチック部品にはそろそろ寿命が来ているようです。ボタンが取れて露出した基板の上にある同心円状の2つの電極をショートさせればスターターモータは回るのですが、駐車するたびに壊れたボタンを押し当ててエンジンを始動するのも面倒なので、この日は走るのを諦めました。早速バイク屋さんに電話して部品を取り寄せてもらうことにしました。ボタンのみでは購入できないため、右側のスイッチボックスを丸ごと交換になるとのことでした。それにしてもまだ部品の在庫があるのはありがたい限りです。
ボタンが取れて露出したクリーム色の基板。同心円状の電極をショートさせるとスターターモータが回る。
脱落したボタンとバネ。ボタンの左端に縦にピンが通っていたが、その付け根が割れてしまった。
ボタンの裏側。こちら側から見ると右端にピンが通っていた。
スイッチボックスは2~3日で届きました。古いスイッチボックスを外して新しいものと交換すれば完了、のはずでした。しかし新しいスイッチボックスを良く見ると、何だか見慣れたものとは違います。何とヘッドライトスイッチがありません。国内ではオートバイのヘッドライトが常時点灯になったのに合わせて、逆輸入車のリペア部品まで常時点灯仕様に変更されていたのです。今まではメイン灯点灯、ポジションランプ点灯、全消灯の3つが切り替えられたのですが、メイン灯を常時点灯させてしまうとバッテリーの消耗が心配になります。どうにかならないものかと思いながら古いスイッチボックスを外し始めると、クリーム色のスターターボタン基板だけを交換できそうな気配がしてきました。新旧の基板では形が微妙に違うのですが、ボタンと固定ネジの位置関係は同じに見えます。基板のはんだ付けを外して新しい基板を古いスイッチボックスに入れてみると、ネジ穴の位置は全く同じでした。ほっと胸を撫で下ろし、はんだ付けをして元通りに組み付けて作業終了です。スイッチボックスを丸ごと交換するためには燃料タンクを下ろしてエアクリーナボックスを外し、その下にあるカプラからハーネスを切り離さなければならなかったので、結果的にはボタンだけを交換して正解でした。
新しいスイッチボックス。キルスイッチとスターターボタンの間にあるはずのヘッドライトスイッチがない!
スイッチボックスの内部。古いもの(左)と新しいもの(右)。上方のクリーム色のはんだ付けされた部品がスターターボタン基板。
一件落着。スターターボタンだけが新品の輝き。
丹沢湖までちょいツー [ZZ-R1100]
晴れの特異日である11月3日。多少雲があるものの、前日までの冷たい雨とは打って変わって朝から晴れてポカポカ陽気でした。午前中は用事があって出掛けられなかったため、午後からちょいツーできる場所を探します。地図をパラパラとめくって検討した結果、丹沢湖に行って中川温泉に浸かって来ることにしました。日射しは暑いくらいですが、走ると風は冷たく、秋を感じられました。丹沢は紅葉が始まったばかりで、見頃になるまでにはあと1~2週間という感じでした。丹沢湖から更に5kmくらい行くと中川温泉があります。丹沢湖に注ぐ渓流沿いの山北町立「ぶなの湯」に寄って行くことにしました。浴場は20人用と40人用があり、曜日ごとに男女が入れ替わるシステムのようでした。こぎれいで設備も整っていて、気持ち良くpH10のアルカリ温泉を楽しめました。ただ、露天風呂が小さい上に展望も悪く、折角の渓流沿いのロケーションを生かしきれていないのが少々残念でした。(この日の男湯はおそらく小さい方だと思われます)
山北町立「ぶなの湯」
「ぶなの湯」駐車場より渓流を望む。露天風呂からこれが見えたら最高なのだが。
富士山 初冠雪 [ZZ-R1100]
10月10日ではない意味不明の体育の日、10月12日は朝から快晴でした。あまりの好天に居ても立ってもいられなくなり、箱根方面へ走りに行きました。富士山は今シーズン初めて積雪を記録し、頂上付近が薄っすら白くなっていました。白銀山から相模湾を見下ろすと、初島越しに伊豆大島が見えました。しかし気持ちの良い天気とは裏腹に、西湘バイパスや箱根ターンパイクにはパトカーや白バイがたくさん。覆面パトカーにサインを求められているクルマもたくさん見かけました。最近この付近では重大事故が相次いだらしく、神奈川県警さんは大忙しの様子でした。あまり気持ち良く走れなかったので、早々に切り上げて帰って来ましたが、青空と秋の風は満喫することができました。
富士山が初冠雪を記録
白銀山から初島越しに伊豆大島を望む
バイクのタイヤ交換 [ZZ-R1100]
オートバイのリアタイヤが磨耗してきたので交換することにしました。本来は前後輪同時交換が基本だとは思うのですが、前輪はまだまだ溝が残っているので今回は後輪だけ替えることにしました。ZZ-R1100には代々ダンロップのSPORTMAXを履いて来ましたので、今回もSPORTMAXシリーズから選ぶことにします。今まで履いていたのがオールマイティなツーリング用タイヤとして定評があったGPR-200でしたが、ROADSMART IIがROADSMART IIIにリニューアルされており、そのキャッチコピーに「運転中の疲労およびストレスの低減」とあったので、どれだけの効果があるのか非常に興味が湧きました。疲労科学研究所と横浜国大の実験結果でも明らかに疲労が少ないデータが示されていましたので、騙されたつもりでROADSMART IIIを選んでみました。このタイヤはサイド部分を良くたわむようにして衝撃吸収性を向上させるとともに、前後輪が一体でロールすることによりバンク角に対してリニアに車体を旋回させ、無駄なハンドル操作が不要になるために疲れにくいのだそうです。もっとも、今回は後輪だけの交換なので、前後輪一体のロールというのは期待薄ですが。
タイヤ交換後、早速100km弱の距離を走って来ました。これまでSPORTMAXを選んで来た理由として、コーナリング時にスッと倒れて、適当なバンク角度でどっしりと安定するように感じられることが挙げられるのですが、このROADSMART IIIでも同様の印象を持ちました。肝心な運転中の疲労はと言うと、まだ長距離を乗っていないので何とも言えません。ただ、高速道路で路面の継ぎ目を乗り越えるときに強い突き上げがなく、幾分ソフトな感じがしました(プラシーボ効果かも知れませんが)。このタイヤは耐摩耗性とコーナリング時のグリップ性能を両立させるためにタイヤのセンター部分とショルダー部分に異なるコンパウンドを使用しています。センター部分には耐摩耗性の高い高分子ポリマーを配合し、ショルダー部分には発熱を促してグリップ性能を高めるシリカ微粒子を配合しているそうです。これによりグリップ性能を向上させつつ耐磨耗性を44%向上させているそうなので、10,000kmくらい走れたらいいなと期待しています。
タイヤ交換と同時にエンジンオイルも交換し、MOLY GREENというオイル添加剤を入れてみました。モリブデンの皮膜を作り、エンジンのフリクションを低減するらしいのですが、今のところメカニカルノイズが減ったとか、燃費が良くなったとかの明らかな効果は実感できません。多少、吹け上がりがスムーズになったような気もしますが、それがオイル交換の効果なのか、添加剤の効果なのかは不明です。もう少し乗って様子を見たいと思います。
交換したリアタイヤ(DUNLOP SPORTMAX ROADSMART III)
フロントタイヤ(DUNLOP SPORTMAX GPR-200)は継続使用
オイル添加剤(MOLY GREEN) 果たして効果はあるのか?
バイクにナビを取り付け [ZZ-R1100]
3年前の記事「オートバイにナビを」にも書きましたが、走行中に地図をめくれないオートバイにこそカーナビが必要だと思っています。今まではタンクバッグの中に入れたポータブル・ナビの音声をBluetoothで飛ばして使用していました。バッグの中へ入れると画面は見えませんが、ヘルメットに埋め込んだスピーカで音声だけ聞いていても大体のことはわかるので、大変重宝していました。しかしナビは本来、画面と音声で道案内するように設計されているので、入り組んだ道で右左折を繰り返す場合や、迂回路のような本来行きたい方向とは別の方向に突然案内されるような場合には、音声だけではナビの意図が理解できず、間違ったコースを進んでしまうこともしばしばありました。一方、最近はナビだけではなく、スマートフォン、ETC、レーダ探知機などの電子デバイスをバイクに取り付けたいというニーズが高まっていることから、それらを取り付けるための様々なマウント部品が市販されるようになって来ました。3年前にはZZ-R1100に適したマウント部品が見つからず、ナビ本体はバッグに入れて使用せざるを得ませんでしたが、今なら何か良いものがあるのではないかと思い、調べてみることにしました。
マウント部品を探すために、まずはどこに取り付けるか検討します。ZZ-Rのハンドルは左右がつながっていないセパレートハンドルなので、ハンドルバーが露出している部分がなく、バーハンドル車のようにハンドルパイプにマウント部品を直接取り付けることができません。また、ウインドシールドが迫っているので上方にもあまりスペースはありません。どこに付けようか悩みながら共締めできそうなネジを探していると、良い場所がみつかりました。それはバックミラーを取り付けるためのネジ穴でした。ZZ-Rのミラーはフロントカウルに付いているのでそれは必要ないのですが、左右のレバーホルダーは他の車種と共通の部品のため、そこにミラー取り付け用のネジ穴が未使用のまま残されていたのでした。プラスチックのキャップを取り除くとM10のネジ穴が現れました。
取り付ける場所が決まったので、マウント部品を探します。ラインアップが豊富なメジャーどころは、サインハウス(SYGN HOUSE Co., LTD)、テックマウント(High Gear Specialties Inc.)、RAMマウント(National Products Inc.)の3つのブランドであることがわかりました。サインハウスは日本の会社で、他の2つは米国の会社です。それぞれのラインアップを見てみると、サインハウスの製品はデザインが美しく、作りも良さそうでした。また、私が使用しているナビ(ソニー製NV-U77V)専用のホルダーもありました。しかし、ミラーホールに取り付けられそうな部品がありません。泣く泣く他の2社から選ぶことにします。テックマウントのミラーホール用マウントは背が高く、ウインドシールドと干渉してしまう可能性があり、選外となりました。結局、一番適しているのはRAMマウントという結論に至りました。
RAMマウントとサインハウスのマウントシステムは同じ仕組みになっていて、バイクに取り付けるベース部品と、機器を保持するホルダー部品と、両者をつなぐアーム部品の3つで一つのシステムを構成します。バイクへの取り付け方法、使用する電子機器の種類、必要なアームの長さなどから、適切なベース、ホルダー、アームの3部品を選んで組み合わせます。ベース部品とホルダー部品には硬質ゴムのボールが付いていて、それらをアーム部品の両端で包み込むように保持することによって、角度調整の自由度と確実な位置決め性を両立する関節構造を実現しています。ZZ-R1100とNV-U77Vに適したマウント部品として下の写真に示した3つを選択しました。仕組みが同じならば、RAMマウントのベースと、デザインが良いサインハウスのホルダー&アームを組み合わせて使えないかとも考えましたが、ゴムボールの直径を調べてみるとRAMマウントが25.4mm、サインハウスが23mmということなので、径が小さいホルダーの方がグラグラしてしまう可能性があり、リスクを冒して両社の製品を組み合わせることはやめることにしました。アームだけサインハウスを使うことなら可能だったかも知れません。
部品が揃ってしまえば取り付けは簡単です。まずミラーホールにベースを取り付けます。ネジは付属していませんので、ホームセンターでM10細目ボルト(長さ20mm)とワッシャーおよびバネワッシャーを買ってきます。ここで注意しなければならないのは、普通のネジは並目なのでM10の螺旋のピッチは1.5mmですが、オートバイのミラーに使われているネジは細目なので1.25mmピッチの物が必要になります。また、ヤマハ車の場合は右側のミラーホールは逆ネジになっていますので特に注意が必要です。余談ですが、10代の頃ヤマハ車に乗っていて逆ネジに気付いたときには感動しました。右を逆ネジにしている理由は、ミラーを何かに当ててしまってもネジが緩むだけでミラーを破損させずに済むからなのです。心憎い気配りですよね。さて、ベースが取り付けられればあとはアームとホルダーを組み立てて行くだけです。ハンドルを一杯に切ってもナビがカウリングに当たらないように角度を決めて固定します。今回使用したホルダーは4つのゴム部材をバネで機器に押し付けて挟み込む構造になっています。バネの押し付け力は案外強く、ゴム部材の形状も手前ほど太くなっており、更にゴムの質感もネットリ柔らかく、機器が程良く食い込んだ形でホールドすることができます。一応、ナビにはストラップを付けて使用しようと思いますが、走行中に機器が落下することはほとんどないと思われます。一つ心配があるとすれば、ナビが振動し、それがグリップに伝わって、長距離を走った時に手が痺れたりしないかということです。これは実際に走って検証して行きたいと思います。
追記:長距離を走りましたが、不要な振動を感じることはなく、手が痺れたりはしませんでした。ゴムのボールジョイントが振動の伝達を遮断する働きをしているのかも知れません。
車体側に付けるベース部品。取り付け穴径は11mm。(RAM-B-252U)
電子機器を取り付けるホルダー部品。4つのゴムパッドの形状と材質が絶妙。(RAM-HOL-UN10BU)
このようにしてナビを抱え込む
ベースとホルダーを接続するアーム部品(RAM-B-201U-A)
M10×20 P1.25の細目六角ボルトで車体に取り付け
フルステアしてもカウリングと干渉しないように角度を決める
ライダー目線ではこんな感じ
海鮮・温泉・ワインディングロード [ZZ-R1100]
DUCATI ST2に乗る友達と一緒に伊豆半島をツーリングしました。今回のテーマは「海鮮・温泉・ワインディングロード!」。まずは海鮮料理を求めて川奈の「海女の小屋」へ。海女の小屋は道路を挟んで海側の海上亭と山側の与望亭の2つの店舗がありますが、今回は2階から海が眺められる与望亭にしました。注文はその日の水揚げでネタが変わるおまかせの海鮮丼に味噌汁、サラダ、小鉢、デザートが付いた「川奈丼定食」にしました。新鮮な刺身はもちろんのこと、海草の味噌汁もとても美味でした。次は温泉を求めて湯ヶ島温泉へGo!
温泉の目的地はテルメいづみ園です。渓流沿いの露天風呂がある源泉100%かけ流し温泉です。泉質はナトリウム・カルシウム・硫酸塩温泉ということで、さらっとした無色透明のお湯でした。新緑に囲まれて、渓流の音を聞きながら入る露天風呂はツーリングの疲れを癒してくれました。
伊豆半島は海から急激に山が迫っていますので、基本的にはどこを走ってもワインディングロードです。今回は伊豆スカイライン、県道12号線(冷川峠)、県道59号線(国士越)、県道80号線(亀石峠)などを走りましたが、天気にも恵まれ、渋滞もなく、非常に快適に走れました。海鮮も温泉もクネクネも満喫できて、満足度の高い一日でした。
箱根までちょいツー [ZZ-R1100]
梅雨明け間近の暑い日、涼しい場所を求めて箱根まで行って来ました。海抜1000メートル前後の大観山付近は走っていると空気がひんやりと感じられ、下界の暑さを忘れてしまうくらい快適でした。季節が1ヶ月ほど逆戻りしたかのように、紫陽花が見頃になっていました。
大観山ビューラウンジの駐車場には同じ型のクルマがズラリ
新型スカイラインの試乗会が開催されていたようです
二輪車のユーザー車検 [ZZ-R1100]
早いもので愛車ZZ-R1100との付き合いは満20年になり、10回目の車検を受けることになりました。車検は基本的に、自分の手に負えない箇所がなければユーザー車検制度を利用することにしています。バイク屋さんに車検を依頼すると、大抵は交換する必要のない部品まで交換することになり、5~8万円は請求されてしまいます。バイク屋さんも商売ですから、労力に見合った工賃を請求するのは当然ですし、責任上メーカーが推奨するタイミングでの部品交換は仕方のないことだと思います。しかし、私は必要以上の過剰整備は要らないと考えていますので、これまで主にユーザー車検制度を選択してきました。まだ使える部品を交換してしまわないのは地球にやさしい上、多少の労力を惜しまず自分で車検を受ければ2万円ほどで済んでしまいますから、お財布にもやさしいというわけです。その上、注意深く検査をしたり、整備をしたりするのは愛車と対話するようなもので、それ自体が楽しみの一つとも言えます。今回も愛車と対話の結果、特に難しい整備や交換部品はありませんでしたので、運輸支局の自動車検査登録事務所に車両を持ち込んで検査を受けることにしました。
今までに4つの都県の検査場で車検を受けたことがありますが、検査場はどこも下の写真のようなレイアウトになっていて、手続き方法も似たり寄ったりです。敷地の片側にたくさんの事務棟が一直線に並び、受検者はあっちの建物、こっちの建物と窓口を渡り歩いて手続きをしなければなりません。民間企業の感覚では、車検受付の事務処理くらいならば、一箇所の窓口で一人の職員が対応すれば済むことなのですが、お役所仕事となるとそうは行かないようです。雇用を守るためなのでしょうか、天下り組織を存続させるためなのでしょうか、一人で出来る仕事をわざわざいくつもの組織の何人もの人で手分けして行います。売り上げの中から給料を捻出する民間企業とは異なり、効率が悪くても、受検者に不便を強いても、自動的に入ってくる税金から給料が支払われるお役所ならではのシステムです。それはどこの検査場でも同じなのでいまさら始まった話ではありません。しかし今回はもう一つ気になったことがありました。車検の受付時には、自動車税の滞納がないかどうかチェックされるのですが、通常は直近の自動車税を振り込んだときの振込用紙の半券が「納税証明書」になっているので、それを提示すれば納税の証明を行うことができます。しかし、今回の受付窓口では「納税証明書」を添付したにも関わらず、「納税証明不能」とされ、隣の建物に入っている自動車税管理事務所で納税証明印をもらって来るように指示されたのです。その時は意味が良くわからなかったので、窓口を一旦離れ、自分で書類を再チェックしました。しかし「納税証明書」はきちんと添付されていましたので、なぜ「納税証明不能」なのかがわかりませんでした。疑問に思ったので、すでに長い列ができてしまっている同じ窓口にもう一度並びなおして、異様に長く感じる10分ほどの時間を過ごしました。そして定年間近と思しき年齢の細身の男性係官に質問をしました。私:「ここに納税証明書と書いてありますが、なぜこれで納税の証明ができないのですか?」 係官:「ん?向こうで判子押してもらえなかった?」 私:「いいえ、まだ向こうの窓口には行っていませんが、なぜ納税証明書で納税が証明できないのか教えていただけませんか?」 するとその係官は質問に答えようともせずに逆切れし、「だからー、向こうで判子もらってきてって言ってるでしょ!」と語気を強めて自分の要求を繰り返しました。全く会話が噛み合わないので埒があきません。仕方がないので不毛な争いを避けて隣の建物の自動車税管理事務所に行くことにしました。そこで申請書類を提出すると、女性係官が書類に添付してある「納税証明書」をチラッと見るや否や、ためらいもなく納税証明印を押してくれました。この女性には「納税証明書」が理解できて、先ほどの初老の男性係官には理解できないというのでしょうか?最初から彼が納税証明印を押してくれれば済む話なのに、なぜわざわざ隣の建物でその印をもらわなければならないのでしょうか?やっぱり意味不明です。お役所には独特の論理があるようです。
疑問だらけの自動車検査登録事務所ですが、これからユーザー車検を受けてみようという方のために、以下に車検の受け方を書いておきます。少しでも参考になれば幸いです。
【1.車検の予約】
車検を受ける日にちが決まったら、「自動車検査インターネット予約システム」で検査の予約をします。車検を受ける場所は最寄の自動車検査登録事務所の他、各都道府県にある運輸局の検査場のどこでも受けることができます。
【2.必要書類を揃える】
(1)自動車検査証(現在有効な車検証)
(2)定期点検整備記録簿(事前に点検が終わっている場合に添付。車検後に点検を行っても良いことになっているが、車検に落ちては本末転倒なので、事前に点検整備をしておくことをお薦めする。)
(3)自動車税の納税証明書(直近の納税時のもの)
(4)自動車損害賠償責任保険証(13640円 2年後の車検まで有効な自賠責保険に加入しておく)
(5)継続検査申請書
(6)自動車検査票(ラインで検査結果を記入する用紙)
(7)自動車重量税納付書
(8)検査登録印紙(1700円 自動車検査票に貼り付ける)
(9)重量税印紙(5000円 自動車重量税納付書に貼り付ける)
(10)認印(三文判で可。継続検査申請書に捺印箇所がある)
(5)~(9)は検査場で入手可能です。(4)と(10)も検査場内または検査場周辺に必ずある代書屋さんなどで加入、購入できます。
【3.受付窓口へ行く】
書類が揃ったら必要事項を記入して検査の受付をしてもらう。
【4.検査ラインへ行く】
(1)外観検査(係員が来て検査をしてくれる)
・書類と車両の同一性の確認
・方向指示器の検査
・ブレーキランプの検査
・ホーンの検査
(2)排気ガスの検査
排気管にプローブを挿入し、結果が出るのを待つ。結果が出たら「自動車検査票」を記録機に挿入して合否結果を印字する(以下、各検査後に記録を繰り返す)。
(3)スピードメータの検査
前輪をローラーの上に載せ、左足でフロアにあるフットスイッチを踏むとローラーが回りだす。スピードメータを見て40km/hを指した瞬間にフットスイッチから足を離す。
(4)フロントブレーキの検査
表示に従ってフロントブレーキを操作する。
(5)リアブレーキの検査
ローラーの上にリアタイヤを載せ、表示に従ってリアブレーキを操作する。
(6)ヘッドライトの検査
前輪を所定の位置に合わせ、車体を真っ直ぐに保ってヘッドライトをハイビームで点灯させる。測定器が前を横切って照度分布を測定する。バッテリーが弱っていると照度が足りない場合があるので、スロットルを少し開けてエンジンの回転数を高めに保っておくと良い。
(7)総合判定
検査ラインの出口に係員がいるので、そこで検査の総合判定をしてもらう。合格だったら車検証を受け取りに行く。不合格だったら理由を聞いて、自分で再整備するか、近くに必ずある民間の検査屋さんに車両を持ち込んで整備してもらう。一番不合格になりやすいのはヘッドライトの光軸で、転倒したり、カウリングを外したりした場合に光軸がずれている可能性がある。ずれていても民間の検査屋さんで調整、予備検査してもらえる。その日のうちならば何回でも車検ラインで再検査を受けることができるので、落ちてもあきらめないように。ラインでは電光掲示の指示に従って操作すれば特に難しいことはない。初めてでも、前の人の検査を見ていればやり方はわかると思う。事前に見学もできる。
【5.車検証を受け取る】
総合判定に合格したら事務所棟の所定の窓口で新しい車検証とステッカを受け取って終了。
山中湖までちょいツー [ZZ-R1100]
モーターサイクリストにとってベストシーズンの5月。週末の天気予報に晴れマークが並んでいたので、オートバイ好きが集まり山中湖まで行ってきました。今回のメンバーはDUCATI ST2、YAMAHA TRICKER、そしてKAWASAKI ZZ-R1100の3台です。朝9時に宮ヶ瀬湖の近くに集合し、道志みちを通って山中湖を目指します。快晴で日差しは強いですが、気温は20度で湿度も低めなので、風はひんやりと心地良いです。空と雲と新緑の色合いが鮮やかで、視覚からも幸福感を感じます。急がずのんびり春の空気を楽しみながら走りました。11時30分には山中湖へ到着。湖畔のお蕎麦屋さんで早めの昼食を食べることにしました。普段は行列ができるというお店でしたが、幸運にも並ぶことなく入店することができました。食後は湖をぐるっと回って、来た道を戻ります。途中、山梨県の道志村で村営温泉「道志の湯」に立ち寄りました。新緑を眺めながら露天風呂に浸かり、英気を養ってから帰路に就きました。
道志の湯。 源泉は20℃前後で、薪ボイラーによって加温している。
キャブのオーバーホール [ZZ-R1100]
もうすぐ20歳の誕生日を迎える我が愛車ZZ-R1100(D2)ですが、去年の冬からアイドリングが不安定になり、低回転で時々1番シリンダが不発になる症状が出ていました。そこでバイク屋さんにキャブレターの分解清掃と同調調整をお願いしました。案の定、ゲル化したガソリンでキャブレターの中は相当に汚れていたそうです。清掃のみならず、パイロットスクリューやO-リングなど、傷んでいた部品を総取替えして、キャブレターの中はスッキリ生まれ変わりました。もちろん吸入負圧もきっちり同調を取ってもらいました。
作業終了後、スターター・モータを回すとオーバーホールの効果はすぐに感じられました。始動性が極めて良好で、瞬時にエンジンが回り出します。「キュルキュル、ヴォン!」ではなくて「キュヴォン!」という感じです。そしてアイドリングが非常に安定しています。更に感動したのは、スロットルを開けるとアイドリングからの吹け上がりがとてもクイックで、高回転まで実にスムーズに回ります。新車の頃のフィーリングが戻ってきたように感じます。
様子見のために早速100kmほど走ってきました。エンジンが低回転から軽やかに回り、とても快適です。息継ぎやもたつきは全く感じられません。アイドリング回転数付近からトルクがしっかり出ているので、ラフにクラッチをつないで発進してもエンストする気配がありません。きちんと調整されたキャブレターがこんなにも気持ち良いことを改めて実感しました。
ゲル化したガソリンの再付着を防止するため、しばらく和光ケミカルの燃料添加剤(FUEL ONE)を使ってみることにしました。燃料の酸化防止、タンクの腐食抑制、燃焼室に堆積した汚れの除去などに効果があると謳われています。エンジンフィールも良くなるという感想も見られますので、そちらの効果も期待したいと思います。
夕暮れツーリング [ZZ-R1100]
久しぶりに天気の良い週末。ここ数日の寒さも緩んだのでオートバイに乗りたくなりました。エンジンを始動させようとするとバッテリが上がり気味で、スタータの勢いがありません。仕方なくバッテリの充電から始めます。そんなこともあり、出発時間は午後3時。これでは行く先も制限されます。そこで西湘バイパスの西湘パーキングエリアで夕陽に染まる海を眺めながらお茶でも飲んで帰って来ることにしました。しかし走り出すとエンジンの調子がすごく悪く、4気筒のうちの一つが不発のようです。2~3分走って温まると、ようやく4つのシリンダが働き出しましたが、いまひとつ本調子ではありません。ある程度の速度で流しているときはスムーズに回りますが、2000 rpm以下では1本のシリンダがサボり出すようです。これはプラグか吸気系を調べる必要がありそうです。
騙し騙し目的地の西湘PAまで辿り着くと、今度は防災工事中とやらで海側に高いフェンスが張り巡らされているではありませんか。これではせっかくの景色が全然見えません。仕方がないのでフェンスの向こうの海を想像しながらコーヒーを飲んで帰路に就きました。何から何まで思うように行かず、エンジンと同じように不完全燃焼な一日でした。
西伊豆スカイライン [ZZ-R1100]
5月はツーリングのベストシーズンです。暑くも寒くもなく快適に走れる季節は年間に数週間しかないと言っても過言ではないでしょう。従って、梅雨になる前にできるだけ走っておきたいものです。そこで「新緑のワインディングを思う存分楽しむ」というテーマでツーリングに出掛けました。目的地は静岡県の西伊豆スカイラインおよび、それと平行に走る林道にしました。
まずは箱根ターンパイクを3回ほど走ってウォーミングアップです。ここはカーブが緩くて車線の幅が広いので気持ち良く流すことができます。その後、伊豆スカイラインに入り、熱海峠で小休止して山伏峠で一般道に下ります。修善寺で休憩を兼ねて蕎麦を食べました。
目的地へは修善寺から5~6km走ると到着しました。まずは県道18号から国道136号へ抜ける林道を北から南へ走ります。新緑を透かして射してくる日差しが優しく、緑の香りが心地良い、とても静かなルートです。全長約17kmの行程を走る間、対向車、先行車、後続車はゼロ。まさに新緑独り占めでした。ちなみに路面は全面舗装済みですが、通行量が少ないためか落石や枯れ枝が所々に落ちたままなので要注意です。
今回のメインイベントは西伊豆スカイラインです。この道路は2004年までは有料道路だったのですが、今は無料で走れます。名称も県道127号線と呼ぶのが正しいようです。この道を南側の土肥(とい)峠から北側の戸田(へだ)峠まで約10km走ります。標高700mから900mの尾根筋を通りますので、伊豆半島全体が見渡せ、西の駿河湾だけではなく、東の相模湾が見えるポイントもあります。かつては有料道路であっただけあって、景色が美しく、走りやすい道路です。この日は霞がかかっていて富士山は見えませんでしたが、快晴ならば戸田港越しの富士山と夕陽がきれいに見えることでしょう。
全行程約300kmのほとんどがワインディングロードで渋滞は皆無。目論見どおり新緑と峠道を満喫することができた一日でした。
熱海峠から熱海港を望む
田植えを終えたばかりの水田が美しい
修善寺の「なゝ番」で蕎麦の大盛りを食す
空と海が溶け合う
戸田峠から戸田港を見下ろす。快晴なら富士山と夕陽がきれいだろう。
ヘルメットにスピーカ装着 [ZZ-R1100]
オートバイのヘルメットにカーナビの音声を聞くためのスピーカを取り付けたことは以前の記事で採り上げました。しかし長時間ヘルメットを装着していると耳が痛くなることに気付きました。普通に被っている分には耳には何も当たらないのですが、走り出すと振動するたびにわずかにスピーカと耳が接触していたようで、それが蓄積すると運転中に耐えられない耳の痛みに襲われるのです。そこでスピーカの取り付け方法を見直すことにしました。現在愛用しているヘルメットはアライのAstro-IQと言うモデルです。アライのヘルメットとはもう30年以上の付き合いになりますが、このAstro-IQは今まで使用してきたどのヘルメットよりもタイトにできているように思います。頬を下から包むような形状にすることで頭部を均一にホールドするのが特長で、確かにフィット感は感動ものです。しかしそこにスピーカを組み込むと、どうしてもわずかに耳に当たってしまうようなのです。このままでは長時間使えませんので何とかしなければなりません。まずはシステムパッドと呼ばれる頬パッドを外します。オレンジ色の緊急タブを引っ張ると簡単に外すことができます。パッドを覆っているカバーをめくると白い緩衝材が現れます。今回はスピーカが入る大きさの貫通穴をこの緩衝材にあけることにしました(安全性が低下するおそれがありますので、同様の加工をされる方は自己責任でお願いします)。緩衝材は密度が高めで粘りのあるタイプの発泡スチロールでできていますので、思ったよりも簡単にカッターナイフで加工することができました。加工した穴にスピーカを入れて粘着テープで固定しました。スピーカは緩衝材の厚みの中にすっぽりと納まり、もう耳に当たることはないと思います。カバーを被せてパッドを元通りに組み込んだら完成です。
オレンジ色の緊急タブを引っ張ると頬パッドは簡単に外れる
緩衝材の赤丸部分を加工する
スピーカをはめ込む
ヤビツ峠 [ZZ-R1100]
春の陽気に誘われZZ-R1100を始動させました。ほぼ今シーズン初乗りに等しかったので、半日くらいでのんびりと流せるルートを選びました。昼前に出発して、まずは宮ケ瀬湖に向かいます。宮ケ瀬湖は中津川の治水と水力発電、そして神奈川県の90%の人口を支える上水源として利用されているダム湖です。首都圏では奥多摩湖、奥利根湖に次ぐ規模だそうです。宮ケ瀬湖の周りをぐるりと回った後は神奈川県道70号線に入ってヤビツ峠を目指します。この道は山深い丹沢山系を南北に縦断する唯一の道路で、宮ケ瀬湖から西湘二宮に抜けることができます。しかしほとんど全線が1.5車線程度の幅しかないので、しゃかりきになって走っても対向車が危険なだけで全然気持ち良くありません。したがって、林道の雰囲気を楽しみながらのんびりと走る方が良いのです。今回のようなウォーミングアップには最適だと考えました。延々と細く曲がりくねった道を走り、峠を越えると突如として視界が開けます。この日は霞がかかっていましたが、眼下には秦野や平塚の市街地越しにかろうじて相模湾が見渡せました。
ところでヤビツという珍しい峠の名前は「矢櫃」の意味で、武田氏と後北条氏がこの辺りで戦をしたときに使った矢を入れる容器(矢櫃)が旧道の改修時にたくさん発見されたことに由来しているようです。
宮ケ瀬湖は首都圏屈指の大規模ダム
菜の花台展望台から見た市街地越しの相模湾
中津川の渓流ではイワナやヤマメが釣れるらしい