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胸部プロテクター [ZZ-R1100]

 過去5年間の統計によると、東京都内の二輪車の死亡事故における損傷部位は頭部47.5%、胸部27.0%、腹部7.8%、その他9.8%となっています。今までヘルメットの着用はもちろんのこと、脊椎プロテクターは使用していたのですが、胸部プロテクターは装着していませんでした。そこで、コストパフォーマンスが高いと評判のKomineのマルチチェストプロテクターSK-809(定価¥5,300)を購入してみました。同社にはSK-697など600番台の製品もありますが、600番台が取得しているのがヨーロッパの安全規格CE EN14021であるのに対して、800番台は更に厳しいCE Level 2規格のprEN1621-3を取得している点が異なります。構造を見てみると、600番台が一番外側にプラスチックのハードシェル、その内側にウレタン様のパッド、身体に密着する部分にメッシュ状の生地と3層の構造になっているのに対して、800番台はハードシェルの次にスポンジ状の層が追加されており、全部で4層構造になっています。また、メッシュ生地が「3D衝撃吸収メッシュ」と呼ばれる素材に変更されています。そのため、600番台は全層の厚さが約15mmであったのに対して、800番台は30mmと2倍に厚くなっています。安全、安心のために着用するものですし、価格も¥1,000しか違わないので、より安全性が高いと思われる800番台を選びました。


 形状は剣道の胴を小型にしたような形をしています。やや平面な形をしていることから、脇腹のプロテクション効果はないと思われます。動きやすさと誰にでもフィットする形を追求するとこれが限界なのでしょう。背中にX字のパッドがあり、そのパッドに4本のラバーベルトが集まって来る構造です。ベルトの調整範囲も充分で、フィット感も良好です。身体に密着する面に設けられた3D衝撃吸収メッシュという素材が面白い素材で、メッシュ状の網目の厚さ方向にも無数の足が生えていて、文字通り3D(3次元)のメッシュになっています。これにより通気性を向上させるほか、メッシュが厚さ方向に潰れるときに衝撃を吸収するようになっているようです。気温25度の晴天時にこの胸部プロテクターとDainese社の脊椎プロテクターを装着し、革のライディングジャケットを着て200kmほど走ってみましたが、特に蒸れるという感じもなく、不快感も動きにくくなることもありませんでした。リーズナブルな価格で大きな安心感を得られる優れた商品だと思います。

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胸部プロテクタ Komine SK-809 CE Level 2 Multi Chest Protector

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背面はX字のパッド(3D衝撃吸収メッシュ付き)でたすき掛けされる

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厚み方向に無数の足が生えている3D衝撃吸収メッシュ。通気性と衝撃吸収性を発揮する。

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背中には7年間愛用しているイタリアDainese社の脊椎プロテクターを装着する

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新緑の中を走る [ZZ-R1100]

新緑の頃は1年の中で最もオートバイで走って気持ちの良い季節です。ゴールデンウイーク中は渋滞が懸念されますが、この時期にはできるだけ走っておきたいところです。連休の谷間の5月1日、午前中に時間ができましたので半日ツーリングに出掛けました。半日で帰って来られて、渋滞に巻き込まれず、新緑も楽しみたい。行く先は消去法で山中湖に決定しました。高速道路は渋滞のおそれがありますので一般道を使います。国道246号線などの主要国道も極力避けて、県道を走り継いで富士スピードウエイまで行くのがお気に入りのコースです。そこから明神峠、三国峠を越えて山中湖に下ります。その後は道志みちを使って宮ケ瀬湖を経由して帰路に就きます。道中の里山は新緑に覆われ、山中湖周辺の木々も鮮やかな緑に染まっていました。去年は標高が高い三国峠付近では桜が咲いていましたが、今年は桜の花は微塵も見られず、すっかり緑色になっていました。新緑と爽やかな風が気持ち良いので、富士スピードウエイ/山中湖間の峠道を行ったり来たり3回走っておきました。お天気にも恵まれ、目論見通り渋滞は皆無で順調な半日ツーリングを楽しむことができました。

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今年は例年よりも早く緑が鮮やかになっている

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青空と新緑が爽やか

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四半世紀前のデザインはもはやレトロ?

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宮ケ瀬湖周辺もすっかり緑に覆われていた

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いつもオートバイで溢れかえっている宮ケ瀬湖北側の駐車場だがこの日は少なめ

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隣に停まっていたのは懐かしいHAWK-II。中型免許の教習車だったなあ。


(おまけ)
宮ケ瀬湖から市街地に下りる途中、清川村役場付近でネズミ捕りをやっていました。2~3日前に道志みちを走られたさる1号さんのブログで公務員さんに注意との情報を得ていましたので道志みちでは細心の注意を払っていましたが、道志みちを通り越した後に公務員さんと遭遇しました。下の写真の歩道の向こう側のフェンスの更に向こう側にスピードガンを構えた公務員さんが潜んでいました。数十メートル手前からだとフェンスの格子が隙間なく壁のように見えて、公務員さんの姿は全く見えませんでした。しかし、前方を走るゴミ収集車が急に減速したので幸運にも難を逃れました。ゴミ収集車の運転手さんに感謝感謝です。

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フェンスの向こう側の狭い所に公務員さんが潜んでいた(写真:google mapより)

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のんびりツーリング [ZZ-R1100]

 春めいた陽気に誘われて、のんびりとツーリングに出掛けました。春とは言え、風はまだ冷たいので、朝は日が高くなるのを待って出発し、夕方も暗くなる前に帰って来るプランです。200kmを超えて走るのは今年初めてだったので、ライダーの慣らし運転も兼ねています。行く先は山中湖方面ということだけを決めて、どこで何をするかは風任せです。出発前に、先日修理したフットポンプでタイヤの空気圧を調整します。標準値は前後とも290 kPaですが、フロントは220 kPaまで低下していました。

 標高が低い所では桜が満開で見頃を迎えていました。大井松田IC付近の道路沿いに大きな一本桜が咲いていましたので停車して写真を撮りました。この峠を超えると富士山が裾野まで見渡せる絶景ポイントなのですが、残念ながらここからは富士山の頭しか見えませんでした。

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峠の一本桜。立派な枝ぶりに思わず停車した。道の向こうに富士山の頭が見える。


 富士スピードウェイから三国峠を越えて山中湖に行くことにしました。この辺りは標高が高いので桜はまだ咲いていませんでした。パノラマ台から山中湖越しの富士山を撮影して、一気に湖まで下ります。

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三国峠パノラマ台からの眺め


 山中湖畔まで下りると丁度お昼ご飯の時間になりました。偶然目に入った「手打ちそば」の幟にひかれて道志みちの入り口にある「やまさと」で蕎麦を食べることにしました。古民家を改装したまだ新しいお店のようです。駐車場は元のお庭だったところを整地しただけなので、サイドスタンドを立てるとズボズボと土にめり込んで行ってしまいます。オートバイが倒れないように両手でハンドルを支えながら、足先が届く範囲で石ころを探します。運良く丁度良い石が見つかり、つま先で掘り起こしてサイドスタンドの下に潜り込ませ事なきを得ました。

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「手打ちそば やまさと」は古民家を改装したお蕎麦屋さん

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庭を整地しただけの駐車場。スタンドがめり込んでしまうので石を埋めて対処。


 店内は好みのスタンダードジャズが流れていて良い雰囲気です。革のライダーズパンツを穿いている身には椅子席がありがたく感じられました。縁側の外には井戸が見えました。蕎麦打ちにはこの水を使用しているのでしょうか。注文は二八そばにしました。量は控えめでしたが、おいしくいただけました。

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ライダーウエアを着ていると椅子席はありがたい

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庭先に見える井戸

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量は控えめの二八そば。ざるの向きが普通とは逆になっている?


 腹ごしらえが終わったら次の行先を考えます。天気が良いので露天風呂に浸かろうと思い、ググってみると近くに日帰り温泉施設があることがわかりました。直接行くにはあまりに近い距離だったので、山中湖をぐるっと一周してから向かいました。山中湖畔の平野交差点から道志みちに入り、右手にローソンが見えたら反対側に左折すると「平野温泉 石割の湯」があります。木造の(おそらく)八角形の建物が特徴的です。泉質はpH10.2のアルカリ泉だそうです。お昼過ぎなのでまだそれほど混んでなく、ゆっくりと露天風呂を楽しみました。

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「平野温泉 石割の湯」で露天風呂に浸かってから帰路に就くことにした


 湯上りの汗が引いたところで道志みちを宮ケ瀬湖方面へ向かいます。ツーリングのベストシーズン到来ということもあり、道中多くのライダーとすれ違いました。1980年代はすれ違いざまにピースサインをするのがライダーたちの間で流行しましたが、その後流行も冷め、特に何もしない時代が長く続きました。しかし、ここ最近は「ヤエー」と言いながら腕を大きく振るのが流行ってきているようです。道志みちでは8割くらいの人がヤエーをして通り過ぎて行きました。この流行は2003年に2ちゃんねるバイク板「ピースしようぜ!」スレッドに書き込んだ人が、英語のYeah!をYaeh!と間違って綴ったのを面白がって広まったのが始まりらしいです。

 丹沢山地は花粉が多いようで、道志みちを走り出してしばらくすると鼻水が止まらなくなりました。フルフェイスのヘルメットを被っているとどうすることもできないので困ります。宮ケ瀬湖の北側にある駐車場まで辿り着き、やっと顔を拭えました。宮ケ瀬湖の駐車場は相変わらずオートバイが無数に停まっており、二輪車不況はどこ吹く風です。最新のマシンから懐かしい旧車まで様々なマシンを見ることができ、さながらオートバイの品評会のようです。その後は市街地で若干の渋滞がありましたが、予定通り暗くなる前には帰宅することができ、のんびり慣らしツーリングを終えました。

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宮ケ瀬湖でも桜が咲いていた

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フットポンプの修理 [ZZ-R1100]

 タイヤの空気圧は思いのほか変動しますので、オートバイもクルマもこまめに点検、調整するようにしています。走り出す前にちょこっと調整するのに便利なのがこのフットポンプ(大橋産業BALフットポンプ)です。ホームセンターなどで大抵¥1,000以下で手に入ります。この値段ですから、さすがに耐久性はあまり良くなく、先代はピストンを押すロッドの摺動部が割れてしまい、これが2代目になります。

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始業点検時に便利なフットポンプ


ところがこの2代目、先代では金属製だったエアチャック(タイヤのエアバルブと接続する部分)が、コストダウンのためかプラスチック製に変更されていました。案の定、1回使用しただけでエアチャックの内側が削れてスカスカになり、空気漏れがひどくて使い物にならなくなってしまいました。他の製品に買い直そうと探してみましたが、足踏み式で圧力計が付いていて、金属製のエアチャックだと確認できる物がみつかりません。仕方なく壊れたエアチャックを交換することにしました。

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プラスチック製のエアチャックが使い物にならない


 エアチャックには色々なタイプがあります。バルブとの接続方法がねじ式の物とワンタッチ式の物、チャックの内部構造がオープンタイプの物とクローズタイプの物などです。オープンタイプはタイヤからエアチャックを外した状態では外気とオープンになっており、ポンプ側の圧力が逃げる仕組みになっています。圧力計を備えたポンプを使う場合にはこのオープンタイプを使用しないと、タイヤからエアチャックを外してもホースの中に圧力がかかったままになってしまうので、圧力計とポンプの負担になってしまいます。一方、クローズタイプはタイヤに接続していない時にも密閉状態が保たれるので、エアコンプレッサと組み合わせて使用する際に空気が流出し続けるのを防ぐことができます。圧力計を使う時はオープンタイプ、エアコンプレッサを使う時はクローズタイプと覚えておくと良いでしょう。今回はワンタッチで着脱できてオープンタイプのエアチャックを購入しました。ホースの内径が5mmでしたので、1mm大きめを選択し、外径6mmのタケノコプラグを備えた物にしました。更に抜け止めにホースクランプも注文しました。エアチャックは東洋金属製(コンドルブランド)オープンタイプ・クリップオン片口・61-S(¥593)、ホースクランプは米TRIDON製MH-4(¥172)です。いずれもモノタロウで購入しました。

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ワンタッチ式のオープンタイプエアチャック。加工精度も良く、しっかりとした作り。


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タケノコプラグの外径はホース内径よりも1mm大きい物を選ぶと良い


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ステンレス製ホースクランプ。TRIDONはオートバイのホースにも使われている米国のブランド。


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(+)ドライバ、(-)ドライバ、スパナのいずれでも回すことができる仕様になっている


 組み立ては至って簡単です。古いプラスチック製のエアチャックを外し、金属製のエアチャックを差し込み、ホースクランプで締めるだけです。タケノコプラグは1mm大きめでジャストサイズでした。ホースクランプは(+)ドライバでも(-)ドライバでもスパナでも締め付けられるねじが使用されていましたが、案外大きな力をかけて回さなければならないので、スパナを使用した方が良いでしょう。ただし、米国製のためかインチサイズになっていて、手持ちのスパナもボックスレンチも全滅で、モンキーレンチを使用して締めました。早速オートバイの空気圧調整に使ってみると、バルブへの食いつきも良く、ワンタッチで着脱できるので、元々のレバー式よりも使いやすくなりました。ブレーキディスクが邪魔なフロントタイヤにも容易に着脱できて作業がすごく楽です。部品の送料¥500を含めると、フットポンプ本体よりも高価になってしまいましたが、たとえ元々のエアチャックが壊れていなくても交換する価値がありそうです。


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バルブへの
食いつきが良く、ワンタッチ式なので狭い所でも簡単に着脱できる

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ZZ-R1100のオイル交換 [ZZ-R1100]

 バイクに乗る機会が少なくなる冬の間は普段できない整備をしておきましょう。前回オイル交換をしてからまだ2,000kmほどしか走っていませんが、かなりの時間が経過していますので、この機会にオイル交換をしておくことにしました。前回はオイルフィルタを交換していなかったため、今回はオイルフィルタも交換します。早速エンジンオイル、オイルフィルタ(部品番号16099-003)、ドレインガスケット(部品番号92065-097)を注文しました。今はインターネットで何でも手に入るので良い時代になりました。
 オイルには特にこだわりがありませんから、口コミでも評判は悪くないカワサキ純正のR4にしました。この車両が発売された頃のオイルの最高グレードはSG級だったのですが、今やSJ級が普通になっており、最新規格はSN級まであります。隔世の感を覚えずにはいられません。(オイルの規格にはアメリカ石油協会 (American Petroleum Institute)が定めたAPI規格というものがあり、ガソリンエンジン車の場合Sに続くAからZまでのアルファベットで表示されます。新しい規格はそれまでの規格のすべてを上回っていなければなりませんから、Zに近づくほど高性能なオイルということになります。ちなみにディーゼルエンジン車のエンジンオイルはSではなくCで始まります。)

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今やSJ級がスタンダード

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オイルフィルタと
ドレインガスケット2個を購入


 作業はまずエンジンの左側にあるオイルフィラーキャップが外れるかチェックすることから始めます。クルマやオートバイの整備の基本として、各種オイルや冷却水を抜く前に注入口が開くことをまず確認することが重要です。なぜならば、ドレインから抜いた後に注入口が固着して開かないという事態になると、自走できなくなる惧れがあるからです。

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車体の左側に回りオイルフィラーキャップが開くことをまず確認する


オイルフィラーキャップが開くことを確認したら、車体の右側に回りロワーカウルを外します。

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黄色の矢印で示した3か所を緩めるとエンジンオイルを排出できる(通常は真ん中のメインドレインボルトのみでもOK)

オイルパンの下を覗き込むと上の写真のように黄色の矢印で示した3本のボルトが見えます。左から順に、フィルタマウンティングボルト、メインドレインボルト、サブドレインボルトになります。通常は真ん中の一番低い所にあるメインドレインボルトを外すことでオイルパンのほとんどのオイルを排出することができますが、写真右のサブドレインボルトを外すとより多くのオイルを抜くことができます。更に、フィルタを交換する場合には写真左のフィルタマウンティングボルトを外すことになります。フィルタマウンティングボルトの近くにあるオイルホースのバンジョーボルトは間違って緩めないよう注意します。上記3本のボルトを17mmのレンチで外すとエンジンオイルが出てきますので、市販の廃油処理ボックスなどを利用してこぼさないように受けます。

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フィルタマウンティングボルトを緩めるとフィルタカバーの周りからオイルが出て来る

フィルタマウンティングボルトを抜くと、フィルタカバーと共にオイルフィルタを取り外すことができます。エンジンオイルが完全に抜けるのを待つ間に、外した部品をパーツクリーナーできれいにします。ドレインガスケット(ドレインボルトワッシャー)は変形や段差が見られなければ再利用も可能ですが、安い物なのでオイル交換ごとに新品に取り換えた方が良いでしょう。フィルタカバーのOリングに損傷がないことも確認し、傷などがあれば新品に取り換えます。

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外した部品を清掃。左が新しいオイルフィルタ。右が古いオイルフィルタ。

オイルフィルタの組み付けは下の図のようになっています(サービスマニュアルより抜粋)。オイルフィルタを外すときに、オイルフィルタ(G)とワッシャー(F)がオイルでくっ付いていることが多く、ワッシャー(F)を古いフィルタと一緒に捨ててしまわないように注意が必要です。
 オイルが抜けたらオイルフィルタを下図の通りに組み立てて、オイルパンに取り付けます。フィルタマウンティングボルトの締め付けトルクは20 N-mと規定されていますので、トルクレンチを使用して適切に締め付けます。更に2本のドレインボルトに新しいドレインガスケットを通して、それぞれ指定の29 N-mで締め付けます。ドレインボルトも締め過ぎ、ゆる過ぎを防止するためにトルクレンチを使用して適切なトルクで締め付けましょう。

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新しいオイルフィルタをマウンティングボルトに取り付ける。スプリングとフィルタの間にワッシャーを入れることを忘れずに。

3本のボルトを適切なトルクで締め付け終わったら、車体の左側に回り、新しいオイルを注入します。オイルジョッキやじょうごがない場合は、折込広告などの艶のある紙をメガホン状に丸めてじょうご代わりに使用すると良いでしょう。PETボトルの上半分を切って使うのも良いかも知れません。
 新しいオイルを入れる際、オイルの入れ過ぎには注意が必要です。ZZ-R1100の場合、オイル容量は3.5リットルとなっていますが、オイルフィルタを交換した場合でも3.5リットルは入りません。なぜならば、古いエンジンオイルがオイルパン内に必ずいくらかは残ってしまうからです。従って、まずは3リットル弱を入れてみて、エンジンを短時間アイドリングさせた後にエンジンを切り、数分後にオイル点検窓を見て足りないようであれば注ぎ足して調整します。エンジンを切った後には結構な量のオイルが下りて来ますので、少量ずつ注ぎ足して慎重に調整を行いましょう。オイルフィルタを交換しない場合には3リットル程度しか入らないでしょう。

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スペースがないのでオイルジョッキかじょうごが必要

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オイル点検窓の下限と上限の間に液面が来ればOK。3.5Lは入らないので入れ過ぎに注意。

オイル量の調整が終わったら、ロワーカウルを元通りに取り付けて作業は完了です。オイルの染み出しなどがないことを確認してから走行しましょう。


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西伊豆 海鮮丼ツーリング [ZZ-R1100]

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 若い頃には一緒に日本全国を走り回った30年来の友人と久しぶりにツーリングに出掛けました。思い起こせば一緒に走るのは9年ぶり。時が経つのは早いものです。彼の愛車であるヤマハのTDM850は今主流となっているアドベンチャータイプの元祖のような存在で、私のZZ-R1100と同年代のマシンです。どちらも初年度登録から二十数年になります。気づくとライダーもマシンも年代物になってしまいました。

 目的地は西伊豆の戸田(へだ)漁港にある「の一食堂」で、お昼に海鮮丼を食べることを大義名分としました。更に道中ワインディングロードと温泉も楽しもうという寸法です。8:30に西湘バイパスの西湘PAで待ち合わせた後、ウォーミングアップに箱根ターンパイクと伊豆スカイラインのワインディングをのんびりと楽しみます。前日の雨で大気中の塵が洗い流され、白銀山からは初島越しに大島がくっきりと見えました。大観山からは芦ノ湖越しに雪をかぶった富士山が見えました。亀石峠から県道19号線と18号線で修善寺を経由して戸田漁港に11:00に到着しました。

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初島越しに大島がくっきりと見えた

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富士山にはうっすらと雪がかぶる


 まだお昼前だと言うのに、の一食堂の前には長い行列ができていました。入店待ちのお客さんはどうやらマスツーリングで訪れた10名ほどのライダーさんたちのようです。お約束のように皆さん50代か60代の方々で、二輪車人口の高齢化を感じます。幸いにもそれほど待つことなくお店に入ることができ、早速海鮮丼を注文しました。到着したどんぶり内の食材はどれもコリコリ、プリプリで、新鮮さを物語っています。エビの味噌汁も美味でした。これで最初の目的はクリアです。

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プリプリの海鮮を食す


 お腹が一杯になったら戸田峠まで戻り、西伊豆スカイランを南下します。風早峠から県道59号線に入り、次の目的地である湯ヶ島温泉を目指します。所々幅の狭い林道のようになりますので、対向車に注意して進みます。台風や長雨の影響か、落ち葉、枯れ枝、土砂などが堆積しているところがあり、少々神経を使いました。身体が冷え、疲れも溜まって来た頃に湯ヶ島温泉に到着しました。いつも立ち寄るお気に入りの露天風呂で充分に身体を温めてから帰路に就きました。この日は暗くなる前に帰宅できる予定だったのですが、最後の最後、箱根新道と西湘バイパスの全線が渋滞していて時間と体力を一気に消費してしまいました。おかげで渋滞の中ですっかり日も暮れてしまいました。最後の渋滞は予定外でしたが、海鮮丼とワインディングでお腹一杯になり、友人とも久しぶりに走ることができ、大満足の一日でした。


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山伏峠付近から夕暮れの駿河湾を望む

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春の湖巡りツーリング [ZZ-R1100]

 ツーリングのベストシーズンがやって来ました。風が心地良いこの時期に走らずにはいられません。ゴールデンウイークの谷間に休暇を取得して丹沢湖、山中湖、宮ケ瀬湖の3つの湖を巡る日帰りツーリングに行って来ました。

 最初は丹沢湖を目指します。国道246号線から神奈川県道727号線に入ると、丹沢湖から流れ出る川内川沿いにクルマのすれ違いが困難な程に幅員が狭くなるところがあります。そこで2頭のニホンザルに出会いました。路肩で何かを一生懸命に拾いながら朝食の最中でした。食事の邪魔をしないように最徐行ですり抜け、丹沢湖へ向かいました。

 丹沢湖で少し休憩したら次は山中湖へ向かいます。国道246号線に戻り、静岡県に入ったところで静岡県道147号線に進路を取ります。富士スピードウェイの手前で北に折れると峠道になります。全舗装片側1車線で適度なカーブが続く快適なワインディングロードです。三国山(1343メートル)の山頂を目がけて一気に高度を上げます。三国山はその名の通り、静岡県、神奈川県、山梨県の3県の県境になっていますので、この道を走っていると、静岡県道147号線、神奈川県道730号線、山梨県道730号線と名前が変わります。三国峠から見える山中湖越しの富士山は絶景です。この辺りではまだ桜を見ることができました。富士山を見ながら峠を下ると山中湖に到着です。


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三国峠から見える山中湖越しの富士山は絶景だ


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三国峠付近ではまだ桜を見ることができた


 最後は国道413号線(道志みち)に入って宮ケ瀬湖に向かいました。平日だったためか、交通量は少なく快調に走れました。天気は一日を通して穏やかで、ポカポカ暖かい日差しと、涼しく流れる風がとても気持ち良いツーリングになりました。


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タンクキャップのメンテナンス [ZZ-R1100]

古いオートバイの宿命ですが、長い年月の間には色々な金属部品に腐食が生じます。特に燃料タンクの内部は結露を繰り返すうちに段々と錆が出てきてしまいます。タンクの内壁に生じた錆を取るのは大変な作業になってしまいますので見ないふりをして、今回はタンクキャップのメンテナンスをしてみました。

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まずは六角レンチで外側の7本のボルトを緩めます。キャップを開けると内側にもねじが一本ありますので、それを外すとタンクキャップAss'y全体を取り外すことができます。 

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タンクキャップAss'yの下にはゴム製のガスケットがあります。その下のタンク本体は、ボルトの錆で汚れていましたので、ここも掃除しておきます。

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上の写真を見てもわかる通り、外したタンクキャップの内側にはビッシリと白いアルミの腐食が見られます。これを落とすのが今回の一番の目的になります。 この白い粉の正体は水酸化アルミニウム Al(OH)3です。本来アルミは表面に透明な酸化被膜(Al2O3)があり、それが保護膜となって非常に腐食しにくい材料なのですが、塩素イオンと水がある環境下では酸化被膜が破れてアルミが溶け出し(Al3+)、それが水酸化物イオン(OH-)と結びついて白い水酸化アルミニウムを析出してしまいます。

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アルミの腐食は、このような硬質のスポンジ状の束子や、

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このような真鍮ブラシで擦ると簡単に落とすことができます。いずれも¥200~¥300で入手できます。 

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細部の清掃と注油を行うためにAss'yを分解して行きます。ねじを2本緩めるとカップ状のキャップが外れ、内部が見えてきます。内部にはガスケットを押し付けるための小さなバネが5本ありますので、無くさないように注意します。 

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このようにバラバラにして掃除と注油をして行きます。

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キーシリンダーの周りに注油して動きを滑らかにします。

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キャップの内部にも注油してスライダーの動きを滑らかにします。

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元通りに組み合わせて作業完了です。キーを回してタンクキャップの開け閉めをするのがとても楽になりました。白いアルミの腐食もきれいに取れました。あとはタンク内壁の錆をどうするかが大きな問題です。 


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雪に降られる [ZZ-R1100]

快晴の週末、ポカポカ陽気に誘われ半日ツーリングに出かけました。前半は湯河原まで海沿いを、後半は大観山まで山道を走りました。山道を登り始めると頭上には黒い雲が。嫌な予感がしつつも高度を上げると、何と雪が降って来ました。遠くは青空ですが、箱根の山の周辺だけが雪のようです。草木は段々と白くなって来ましたが、路面はウエットのままで積雪には至らなかったのが幸いでした。スリップしないように細心の注意を払いながら山道を駆け下り、帰路に就きました。平地に戻ると何もなかったかのように温かい夕日が背中を押していました。

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山を登り始めると空に黒い雲が、、、。

 

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海抜1,000メートル付近では雪あられが降っていた

 

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遠くは青空なのに、、、。 


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ハブダンパー交換 [ZZ-R1100]

 オートバイで交差点を右左折する際には、減速が終了すると同時に車体を倒し込み、駆動力をかけながら向きを変えて加速しながら車体を起こす、というのが一連の動作になると思います。しかし最近、減速から加速に移行する瞬間、つまりチェーンの張りが下側から上側に移行する際に一瞬トルクが抜けてスロットルの微妙な操作に駆動力が追従しないことがあるのが気になっていました。駆動力が伝わるタイミングが1テンポ遅れるので、重力によって車体が倒れようとする力と、駆動力によって起き上がろうとする力をうまくバランスさせられない瞬間があり走りがギクシャクします(右左折の間、終始リアブレーキを引きずって常にチェーンの上側を張っておくようにすればこれを回避できますが)。最初このトルク抜けはチェーンのたるみが原因ではないかと思って点検をしてみました。ところが、たるみは規定値の35㎜~40㎜の範囲に入っていて問題はありませんでした。次に疑うべきところはハブダンパーです。ハブダンパーとは、リアホイールのハブの中に入っているゴムの緩衝材で、リアスプロケットの駆動力をゴムを介してリアホイールに伝えることにより、シフトショックやバックトルクを吸収して乗り心地を改善したり駆動系へのダメージを軽減する働きをしています。147馬力の駆動力を受け止める部品であり、ゴム製の部品ということもあって、ZZ-R1100では比較的傷みやすい部品とされています。リアタイヤが接地している状態でリアスプロケットを手で前後に回してみました。すると2~3㎜のガタがありました。この遊びが駆動力の伝達が1テンポ遅れる原因だったのです。早速カワサキ純正のハブダンパー(部品番号92160-1911)を注文して交換することにしました。
 
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取り寄せたハブダンパー 

ハブダンパーは埼玉県の「バイクショップはとや本店」さんからネット購入しました。価格は¥4,579で、送料が¥756でした。注文から4日程度で届き、箱を開けてみたところ嬉しいサプライズが! 真新しい軍手とショップからの暖かいメッセージが入っていました。この気配りは素晴らしいですね。次に部品を買うときはまたこちらから購入したいと思うほどツボにはまりました。
 
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 さて、交換作業を開始します。センタースタンドで後輪を浮かせてコンクリートブロックでタイヤを固定します。こうするとアクスルシャフトを抜く時にリアホイールの重さがかからないため、シャフトをスムーズに抜くことができます。また、アクスルシャフトが抜けた時にタイヤが急に落下しないで済みます。もちろん、前輪の前にもコンクリートブロックを置いて、不意にセンタースタンドが外れないようにしておきます。
 
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後輪の脱着に使う道具は主にトルクレンチと8㎜と12㎜のヘキサゴンソケットです。クランプボルト(8㎜)とアクスルナット(12㎜)の締め付けトルクには指定がありますので、それを管理するためにトルクレンチを使用します。締め付けが緩いとチェーンやホイールが外れる可能性もありますし、強く締めすぎるとボルトにクラックが入る可能性もあります。ここは命に関わる重要な部分なので、規定通りに組み付けることにします。トルクレンチは四輪車のタイヤ交換にも使えますので1本持っていると便利です。
 
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最初に左右のチェーンアジャストクランプボルトを緩めます。サービスマニュアルにはこれを緩めなくても良いと書いてありますが、緩めておいた方がこの後アクスルナットを緩めるのが楽になります。エキセントリック・チェーンアジャスタ(チェーンを引くための偏心カム:以下エキセン)がクランプボルトで強く締め付けられていると、エキセンに歪みが生じてアクスルナットが回りにくくなっていることがあるためです。
 
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左のチェーンアジャストクランプボルト 
 
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右のチェーンアジャストクランプボルト 
 
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8㎜のヘキサゴンレンチでチェーンアジャストクランプボルトを緩める
 
アクスルナットを緩める前にリテイニング・リングという名の抜け止めを外します。
 
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リテイニング・リングはラジオペンチを使うと簡単に外すことができる
 
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リテイニング・リングはクマちゃんみたいな形で可愛い
 
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ハブのホイール側とスプロケット側を元通りの位置関係で嵌め合わせられるように、念のため分解前にテープを貼って印を付けておいた
 
車体右側のアクスルナットを12㎜のヘキサゴンで緩めます。この時、アクスルシャフトが回り出さないように、車体左側のエキセンに12㎜のヘキサゴンレンチを挿入して左手で押さえます。
 
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空回りしないように左側のエキセンを押さえながら右側のアクスルナットを緩める
 
アクスルナットが外れたら車体左側にあるリテイニング・リングを外してアクスルシャフトを回しながら抜きます。アクスルシャフトを抜くとリアホイールと共にリアブレーキキャリパも落下しますので、あらかじめブレーキキャリパは紐でグラブバーに吊るしておくと良いでしょう。また、右側のスペーサーカラーも落下しますので無くさないように注意します。
 
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リアブレーキキャリパは落ちないように紐で吊っておくと良い
 
アクスルシャフトが抜けたら、タイヤを地面に下ろし、リアスプロケットからチェーンを外します。チェーンはウエスに包んでスイングアームに載せておきます。
 
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リアタイヤを引っ張り出す 。これが知恵の輪みたいで意外に難しい。
 
タイヤが外れたらブレーキディスクに傷を付けないように2つのコンクリートブロックの間に浮かせて置きます。
 
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リアスプロケットを真上に引き抜いてみるとハブのカップリング(隔壁)と一緒にスルリと抜けました。同時にスペーサーカラーが落ちて来ますので、無くさないように注意します。本来ならばハブの隔壁はハブダンパーのゴムに挟まれて適度な摩擦があるはずなのですが、ゴムが委縮して2~3㎜のガタがあったので全く摩擦を感じることなく抜けました。やはり交換時期に来ていたようです。
 
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リアスプロケットとハブカップリングは持ち上げると抵抗もなくスルリと抜けた
 
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ハブダンパをハブから外したところ
 
ハブダンパーを外して新品と比べてみます。見た目には違いは良くわかりませんが、古い物はゴムがカチカチに硬くなっていて充分に機能を果たしていないことがわかりました。新しいハブダンパーをハブにセットして、分解前に貼ったテープの印に合わせてスプロケットを元に戻します。この時、スペーサーカラーを入れ忘れないように注意します。ゴムの摩擦が強すぎてハブカップリングがスムーズに入らない場合は、ハブダンパーに石鹸水を塗ると良いとサービスマニュアルに書いてありましたが、石鹸水を使わなくてもそれほどきつくはなく、容易にハブを組み立てることができました。スプロケットを手で回してみてもビクとも動きません。これが正常な状態です。ついでに3つあるハブベアリングのそれぞれに指を突っ込んで回してみます。引っ掛かりもなくスムーズに1周回ることが確認できましたので、ベアリングは問題なしです。
 
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左が新品、右が古い物。古い方はゴムが硬化していた。
 
ハブダンパーが交換できたらリアホイールを元通りに取り付けます。この時、2つのコンクリートブロックをタイヤの前後に置いてタイヤを適切な高さに浮かせると共に、エキセンも回しながらホイールのセンター穴とエキセンの穴が一致するように位置合わせしておきます。同時にブレーキパッドの間にブレーキディスクが挿入されるようにしなければなりません。右側のスペーサーカラーも忘れずに挿入します。チェーンも元に戻します。これらを同時に行うためには手がもう2本くらい欲しくなります。
 アクスルシャフトが通ったら、次にアクスルシャフトと左右のエキセンの位置関係を正しく固定します。これをきちんとやらないとアクスルシャフトが捩じれて取り付けられてしまいます。まず左右のエキセンを同じ角度にセットします。エキセンの目盛りを左右ともスイングアーム後端の切り割りの所に合わせると良いでしょう。
 
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この状態でクランプボルトを軽く締めて、エキセンが動かないようにします。次にトルクレンチを使ってアクスルナットを規定値の110N-mで締め付けます。アクスルシャフトが空回りする場合には左側からシャフトに8㎜のヘキサゴンレンチを挿して左手で押さえると良いでしょう。これでアクスルシャフトと左右のエキセンが固定されましたので、左右のリテイニング・リングを取り付けます。次にチェーンの張りを調整します。左右のエキセンが同じ目盛りになるように交互に少しずつ回しながら、同時にタイヤを手で回し、チェーンの下側が一番強く張った時に真ん中あたりのたるみが35~40㎜になるようにエキセンの角度を調整します。角度が決まったら左右のチェーンアジャストクランプボルトをトルクレンチで規定値の39N-mに締め付けて作業終了です。
 リアブレーキが効くことを確認してから試運転に出発しました。エンジンをかけてギアを1速に入れるとシフトショックがマイルドになっているのを感じます。さらにクラッチをつないで駆動力を与えると、以前よりもスムーズに走り出しました。右折のために減速し、車体を倒すと同時に駆動力を与えると、タイムラグなく駆動力が後輪に伝わるのがわかりました。微妙なスロットル操作に対してリニアに駆動力が追従します。以前のギクシャクした走りはなくなり、新車の頃の快適度が戻ってきたようです。古い大型車に乗っていて、最近低速での挙動がギクシャクしてきたなぁとお感じの方にはお薦めのメンテナンスです。

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ライディング・グローブ [ZZ-R1100]

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真新しいライディング・グローブ 

 20年近く使って来たオートバイ用の手袋(ライディング・グローブ)を遂に買い替えることにしました。所々に穴が開いて来たことに加え、雨の日に乗った後にそのまま放置してしまったために薄っすらとカビが生えてしまったからです。

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古いグローブには穴が 

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長い間良く頑張ってくれました 


 大手の二輪用品店に行くと通路1レーンの両側に何百種類もの手袋がびっしりと並んでいました。数が少なければ選ぶのも簡単ですが、これだけ種類があると、どれにしようかと迷ってしまいます。一体どれだけ試着したでしょうか。1時間以上グローブ選びを楽しみました。最近の手袋は色々な工夫が施されていて、見るだけでも楽しめます。昔と比べると、特にプロテクションと換気性に重点が置かれているようです。
 最後までどちらにするか悩んだのがRS TAICHIのアームドレザーメッシュグローブ(RST426 ¥12,000)とG-cubicのセミレーシンググローブ(GCG-103 ¥6,800)でした。RS TAICHIのRST426は山羊革・牛革・ナイロン・合成皮革・ネオプレン・カーボン複合材など多種類の素材を適材適所に使用していて、フィット感が素晴らしく良いと感じました。さすがはライディングギア大手の製品です。山羊革は薄くて柔らかく、フィット感を出すには最高の素材だと思いました。しかし、自分の手との相性が良くなかったのか、残念なことに内側の縫製が指先に当たり、痛みを感じてしまいました。これでは何時間も装着していられませんので、これを買うことはあきらめました。縫い目の位置を少し変えたら良くなると思うのですが、本当に残念です。
 次に装着感が良かったのがG-cubicのGCG-103でした。こちらは牛革なので見た目はゴワゴワしているのですが、装着してみると革が柔らかくしっとりとしていて、フィット感がとても良い感じでした。しかもお値段が手ごろです。G-cubicは香川県にある株式会社大熊というオートバイ用革製品を専門に扱う会社のブランドだそうなので、さすがは革屋さんだなあと思いました。この製品のすごいところは、この価格ながら、プロテクションと換気性に手抜きがないことです。拳を守るプロテクター、第一関節や第二関節を守るパッド、小指球(てのひらの小指側の膨らみ)や豆状骨(手首の小指側に飛び出た骨)を守るパッドなどが装備されていて、どんな角度で手を衝いても守ってくれそうです。換気性に関しては、革にパンチング穴を施したり、プロテクターに開けた穴を通して指から手の甲へと積極的に空気を流す構造になっていました。さて、今度の手袋は何年使えるでしょうか。プロテクターのお世話にならないように長く使って行きたいと思います。

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G-cubicのセミレーシンググローブGCG-103 ¥6,800  プロテクションと換気性はばっちり 

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革は驚くほど柔らかく、フィット感も抜群 


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湯河原温泉 [ZZ-R1100]

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 先日ZZ-R1100の車検を無事に終えたので、雨の合間にちょこっと半日ツーリングに行って来ました。目的地は湯河原温泉です。湯河原温泉は相模湾に注ぐ千歳川の谷あいに湧く万葉集にも詠まれた古い温泉で、関東では最も古い温泉とも言われています。外傷に効くことから「傷の湯」とも呼ばれているということです。今回はニューウェルシティ湯河原というホテルに併設された日帰り温泉施設「いずみの湯」で温泉に浸かって行くことにしました。営業開始の11:00に到着し、駐車場から温泉のある谷に向かって階段を下りて行きます。施設は新しく、掃除も行き届いていて、清潔感にあふれていました。ホテルのロビーで入浴料(税込み¥1,080)を払い、温泉に向かいます。営業開始直後だったので、ほとんど貸し切り状態でした。露天風呂には何十人も入れそうな大きな湯船と、御影石で作られた3~4人用の石風呂があり、源泉かけ流しになっています。温度は40℃ほどで、長く浸かるにはちょうど良い温度でした。他に誰もいなかったので、石風呂を独り占めにして、しばらく柔らかいお湯の感触に包まれながら温まりました。ホテルに併設の施設ですから、野趣満点という性格の温泉ではないことは承知ですが、強いて挙げれば、露天風呂が完全な露天ではなく、透明な波板と葦簀(よしず)の屋根がかかっており、開放感に欠けるところが少し残念でした。狭い谷あいに建物が密集しており、隣はマンションだったりするので仕方がないのでしょう。

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湯河原温泉は千歳川の谷あいにある昭和の匂いがする温泉街だ 

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駐車場から谷に向かって下りて行くと温泉施設がある 

 ゆっくりと温泉に浸かった後はワインディングを楽しみます。湯河原温泉の横を通る神奈川県道75号線は別名「椿ライン」 とも呼ばれています。奥湯河原からワインディングが始まり、箱根までつながっています。途中、大観山で「MAZDAターンパイク箱根」と交差します。ターンパイクはカーブの曲率が緩く道幅も広いので、高速でコーナリングするには気持ちが良い道路ですが、それゆえについつい速度を出し過ぎてしまう難点があります。一方、椿ラインは道幅は狭いですが、カーブの曲率半径が適度に小さく、オートバイで走るにはちょうど良いワインディングロードになっています。コーナーを1つ2つ抜けると、自然と気分も高まります。ところがこの日は雨上がりで濡れ落ち葉が路面を覆っており、さらに対向車線に走り屋さんの四輪車が多く、ブラインドコーナーから突然センターラインをはみ出して来ることがありました。そんな状況でしたから、はやる気持ちを抑えていつでも止まれるように細心の注意を払って走らざるを得ませんでした。

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千歳川に沿って登って行く

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ここから先はちょうど良いワインディングが始まる 

 朝から小雨がぱらつく曇りがちな天気でしたが、大観山まで登って来ると、そこだけは真っ青な空が広がっていました。大観山の駐車場は、長雨の合間を待ち望んでいた多くのライダーたちで賑わっていました。そこからターンパイクで山を下りるか箱根新道で下りるか迷いましたが、費用節約のため無料となった箱根新道で山を下りることにしました。その後は雨にも降られず、日が高いうちに帰宅でき、洗車をしてショートツーリングを終えました。 

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大観山はこの日も多くのライダーで賑わっていた。平均年齢は高め。 

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駿河湾から上がって来る湿った空気で芦ノ湖上空には雲ができやすい 

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二輪車の車検 無事終了 [ZZ-R1100]

 7月に車検を受けなければならなかったZZ-R1100ですが、運輸支局に行こうとしたまさにその時、電源がシャットダウンしてしまって車検を受けられなかった件は先日の記事に書きました。故障の原因究明と修理に2ヶ月もかかってしまい、その間に車検が切れてしまいました。車検の切れた車両を運転すると一発で免許停止になってしまいますから、修理が終わっても車検のために運輸支局まで車両を運転して行く訳にはいきません。そんな時のために仮ナンバーの交付(自動車臨時運転許可)という制度があります。各市町村の役所や出張所(市町村によって交付場所は異なる)に申請すると、赤い斜線が入ったナンバープレートを貸してもらえて、指定の日にち(普通は1~2日間)に指定の経路を運転することができるようになります。今回はこの仮ナンバーを付けて車検を受けに行くことにしました。申請には車検証、印鑑、運行日をカバーする自賠責保険、本人確認書類(運転免許証)、手数料750円が必要です。

 役所に行き、申請手続きをすると数分で自動車臨時運転許可証と仮ナンバーを受け取ることができました。 ところが、仮ナンバーを見てびっくり。二輪車用の大きさではなく、一回り大きな普通車用のサイズでした。帰ってとりあえず付けてみようとしましたが、当然ながらねじ穴のピッチが合いません。仕方がないので紐でぶら下げようとしましたが、これもバタバタして塩梅が良くありません。まあ、正規の位置に付けていなくても携帯していればお咎めを受けることはないでしょう。タンデムシートの上に荷物用のゴムひもで括り付けて車検を受けに行くことにしました。

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仮ナンバーが大きすぎてねじ留めできない。二輪車用サイズはないのだろうか。 

 車検はいつものようにユーザー車検を受検しました。受検の方法は過去の記事の通りです。以前は二輪車の車検で排気ガス検査はなかったのですが、何年か前からプローブを排気管に突き刺して検査するようになっていました。前回は何事もなく合格していた排気ガス検査ですが、今回はCO濃度が不合格になってしまいました。他はすべてパスしたので、恐る恐る審査官の最終審査を受けに行きました。すると、車検証の型式がBC-で始まる平成11年以降の二輪車以外は排気ガス検査の規制外なので、排気ガス検査自体を受けなくても良いと言われました。ほっとしたと同時に、今まで受けてパスしてきたのは何だったのだろうと思いました。排気ガス規制について調べてみると、平成11年規制、平成12年規制、平成18年規制と、地球温暖化が叫ばれてから年を追うごとに厳しくなって来ており、特に18年規制ではCO排出量がそれまでの20g/kmから2.7g/kmに87%削減、アイドリング時のCO濃度はそれまでの4.5%から3.0%に33%削減されているのだそうです。このため、平成18年以降、2サイクルエンジン、キャブレター車、触媒なしマフラーのオートバイは絶滅し、4サイクルエンジン、インジェクション車、触媒付きマフラー車しか生き残れなくなってしまいました。何はともあれ、平成6年製の古い逆輸入車には規制がかからないとのことなので、無事に車検に合格し、やっと大手を振って乗れるようになりました。

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厳しい排気ガス規制を免れ、無事に車検に合格 


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バイク修理 [ZZ-R1100]

 2か月ほど前のある日、ZZ-R1100のユーザー車検を受けに行くためにエンジンを始動しようとした時のことでした。スタータボタンを押した瞬間にすべての電源が落ちて何も反応がなくなりました。前日までに一通りの整備、点検は終わらせていて、当日も方向指示器、ヘッドライト、ブレーキランプ、ホーンなどの最終チェックをしてバッテリーも弱っている気配はありませんでしたから、きっとヒューズが飛んだのだろうと思いました。とりあえず車検の予約を午前から午後の遅い時間帯に変更して、原因を探ることにしました。ZZ-R1100のヒューズは2か所にあり、シートを外すと見えるジャンクションボックスの中にテールライト、ヘッドライト、冷却ファンの3つのヒューズ(10A)が、バッテリーの横にメインヒューズ(30A)があります。10Aのヒューズは電源全体には影響しませんが一応チェックすると、全部正常でした。メインヒューズはガソリンタンクを下ろさないと確認できません。燃料パイプと燃料センサのカプラを外して前後4本のボルトを外すとガソリンタンクを下ろせます。バッテリー左側の正極側のケーブル付近に緑のケースに入ったメインヒューズがあります。赤いキャップを外すとヒューズが見えてきます。テスターで抵抗を測りましたが導通があり、切れていませんでした。原因がヒューズでないとすると厄介です。これは長丁場になると感じましたので、午後の車検もキャンセルし、じっくりと原因を探ることにしました。

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何をするにも燃料タンクを下ろさなければならないZZ-R1100 

 

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メインヒューズはバッテリーの左側にある緑と赤のケースに入っている 

 

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メインヒューズ(30A)は切れていなかった 

 バッテリーの端子電圧を確認すると12V以上ありました。しかし、メインスイッチをオンにするとほぼ0Vになってしまいます。どこかの部品が故障してショートしているのだろうと推測し、オーナーズマニュアルとサービスマニュアルを首っ引きで原因究明を開始しました。まずは回路図を見ながら怪しい個所を洗い出します。常時バッテリーにつながっている12Vライン、メインスイッチをオンにすると12Vにつながるライン、GNDラインをそれぞれ色分けすると全体像が見えてきましたので、メインスイッチをオンにすると12Vにつながるラインにぶら下がっている部品を一つ一つチェックして行くことにしました。チェックの方法は、一つずつ部品を外して、その状態でメインスイッチを入れて行き、相変わらずバッテリーの端子電圧が0Vに落ちるのならその部品が原因ではないと判断することにしました。

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わかりにくい回路図を色分けして故障原因の目星を付ける 

チェックした部品は次の通りです。

・スターター回路リレー
 シート下のジャンクションボックスの中にあるので、ボックス全体を外してチェック
・ICイグナイター
 シート下にあるので外してチェック。
 また、サービスマニュアルには9つの端子から2つを選んだ時の端子間の
 正常抵抗値が記載されているので、その36種類の組み合わせを全部測定して
 ICイグナイター自体に故障がないことを確認した
・オルタネータ
 バッテリーの前方にあるゴムの防水カバーで覆われたカプラを外して切り離す
・燃料ポンプ
 オルタネータのカプラの近くにあるもう一つのカプラを外して切り離す
・燃料ポンプリレー
 バッテリーの左側にあるカプラを外して切り離す
・スターターリレー
 バッテリーの左側にあるカプラを外して切り離す
・方向指示器リレー
 左のリアカウルを外してカプラを切り離す
・左右ハンドルバースイッチ
 スイッチボックスを分解して異常がないことを確認

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中央付近のゴムの防水カバーに覆われた四角いカプラはオルタネータにつながっている 

週末に時間を見つけながら一つ一つ確認して行ったので、ここまでチェックするのに1.5か月もかかってしまいました。しかし、上記の部品は全部シロでした。あとはフロントパネル周りのランプやメーター類くらいしか残っていませんが、それらが壊れても電源ラインが短絡するとは考えにくいので、事実上もうお手上げ状態でした。そんな時、ふとメインスイッチをオンにするとどのくらいの電流が流れるのだろうかと思い、バッテリーを外して、メインハーネスのバッテリー端子間の抵抗値を測定しました。すると、メインスイッチがオフの時には無限大の抵抗値を示しますが、オンにすると4~7Ωになることがわかりました。ということは、このハーネスに12Vのバッテリーをつなぐと 1.7~3Aくらいの電流が流れ、20.4~36Wの消費電力になるはずです。スイッチオンで電力消費する部品は油圧警告ランプ(1.7W)、ニュートラルランプ(1.7W)、燃料センサ、水温計、ICイグナイター(ECU)くらいですから、やっぱり消費電力が大きすぎる気がします。しかし、3Aくらいでバッテリーの端子電圧が0Vに下がるのもおかしいような気もします。セルフスターターを回すにはもっと大きな電流を流さなければならないからです。そこで念のためにバッテリーを疑ってみることにしました。バッテリーの両極を8.2Ωのセメント抵抗でつないで端子電圧を測定したところ、0Vに下がってしまい抵抗も熱くなりません。つまり、電流が流れていないのです。結局のところ、バッテリーが原因でした。早速、新しいバッテリーを注文して載せてみると、スイッチオンで油圧警告ランプもニュートラルランプも煌々と点灯し、スターターモーターも元気よく回り、エンジンが息を吹き返しました。あれだけ苦労して、長い時間をかけて調べたのに、故障の原因は一番大元のバッテリーだったなんて。この2か月間、何をして来たのかと脱力感に襲われます。10年くらい使ったバッテリーではありますが、壊れるまでは弱った様子を全く見せていなかったのと、無負荷での端子電圧が12V以上あったので、最初からバッテリーを原因から除外していたのが敗因でした。思い込みは大敵ですね。新しいバッテリーをつないだ時の平常時の電流を実測したところ2.63A(31.56W)でした。メインスイッチをオンにしただけでこんなに電力を消費するとは思ってもいませんでした。ICイグナイター(DENSO製)の消費電力が20~30Wもあるということなのでしょう。その負荷が重すぎるため、壊れたバッテリーの端子電圧がメインスイッチを入れただけで0Vまで落ちてしまっていたのです。この現象を回路のショートだと誤認したことがすべての徒労の始まりでした。

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平常時に流れる電流は2.63Aにもなる  写真左の黄色いラベルの箱がICイグナイター

 すっかり車検も切れてしまいましたので、近いうちに仮ナンバーを取って車両を車検場に持ち込まなければなりません。ちょっとした思い込みから余計な仕事が増えてしまいました。 

本件からの教訓
 ・バッテリーは突然故障することもある
 ・バッテリーは故障しても無負荷時の端子間電圧が12V以上を示すことがある
 ・平常時でも30W程度の消費電力がある
 ・思い込みは禁物 先入観を捨て、大元からチェックすべし


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ドライブチェーンの清掃 [ZZ-R1100]

洗車のついでにチェーンルブを注しておこうとしたところ、ドライブチェーンは古い潤滑油と泥が混じったグリース状の物体でギトギト、ドロドロになっていました。そこで、チェーンの掃除から始めることにしました。チェーンの汚れを取り除くためのケミカル製品として、チェーンクリーナーなどと呼ばれるスプレー缶が色々なメーカーから市販されています。しかし、どれも結構良いお値段なので、今回は代替品を考えてみることにしました。チェーンクリーナーに似た製品で、パーツクリーナーというスプレーもあり、こちらはチェーンクリーナーの3分の1ほどのお値段で買えますが、これはチェーンには使わない方が良いそうです。パーツクリーナーは有機溶剤を主成分とするスプレーで、油汚れは良く落とすのですが、チェーンを傷めてしまうことがあるそうです。オートバイのドライブチェーンにはシールチェーンというタイプが使われています。シールチェーンはピンとブッシュの間にグリースを入れて、ゴムのシールで封止しているのですが、そこにパーツクリーナーの溶剤をかけてしまうとグリースが流れ出てしまったり、シールを傷めてしまうことがあるのだそうです。では何を使おうかと考えていたら、良い物を思いつきました。油汚れにはマジックリンでしょう!と言うことで台所用洗剤のマジックリンを使用することにしました。100円ショップで買った同じく台所用の硬質スポンジにマジックリンを付けてゴシゴシ擦ったら思いのほかきれいになりました。洗剤を水で良く流して乾燥させたらチェーンルブを満遍なくスプレーして完了。後輪が幾分軽やかに回るようになった気がします(個人の感想です。チェーンルブの目的は防錆で、潤滑は封入されたグリースが担っています)。ところで、チェーンを洗うときや、ルブを塗るときには絶対にエンジンを回わさないで下さい。万が一、指でも巻き込まれたら大事故になりますので。面倒でも後輪を手で回してチェーン送りしましょう。

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きれいになったドライブチェーン。十何年ぶりに地金とご対面?!

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チェーンを洗う前にまずはチェーンカバーを外し、きれいに掃除する。

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次に露出したチェーンをこれを使って洗う。油汚れにはやっぱりマジックリンでしょう!

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擦るには100円ショップのこんなものがとても便利。

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2枚で100円と、とても経済的。

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きれいになったら、良く乾燥させた後にチェーンルブをスプレーする。


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湯ヶ島温泉 [ZZ-R1100]

温泉に浸かろうと思い立ち、ツーリングを兼ねて湯ヶ島温泉に行って来ました。平地の天気は晴れ。夏用のメッシュジャケットで丁度良い気候でした。ところが箱根を越えて伊豆半島入りしようとしたところ、山の上は気温が低く濃い霧が立ち込めています。おかげで身体の芯まで冷えてしまって、早く温泉に入りたくて仕方がなくなりました。そこで、予定していたルートを変更し、伊豆スカイラインを冷川まで行き、湯ヶ島までを最短距離で結ぶ静岡県道59号線に進路を取ることにしました。59号線は道幅が1.5車線くらいの峠道で、鬱蒼とした山の中で更に道幅が狭くなるところもあります。一瞬このまま進んでも大丈夫だろうかと不安になる場面もありましたが、交通量が少なく、全舗装されていて、特に問題なく走行することができました(ちなみに以前走ったことがある西伊豆町側の59号線は更にワイルドな「険道」でした)。途中の集落では田植えの準備が進められていて、その水田の下には大規模なわさび田も見られました。清らかな水で育ったお米はさぞ美味しいことでしょう。

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水を張った水田では田植えの準備中。その下の渓流沿いには青いネットがかけられた「わさび田」が見える。

湯ヶ島温泉は天城山中を流れる狩野川(かのがわ)沿いの温泉地で、いくつかの温泉旅館や日帰り入浴施設が点在しています。泉質は伊豆半島の温泉の特徴である硫黄臭がなく透明なサラッとしたお湯です。古くから文人に愛され、川端康成が「伊豆の踊子」を執筆した旅館がこの地にある「湯本館」だそうです。「天城越え」で有名な浄蓮滝までは3kmくらいのところになります。

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目的地に到着すると脇目も振らずに温泉に飛び込みました。全身がじわじわと弛緩して行くのを感じます。露天の湯船からふと木々を見渡すと、淡い緑が清清しく揺れていました。渓流の音を聞きながら冷えた身体をしっかりと温めて帰路に就きました。

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スターターボタン脱落 [ZZ-R1100]

気候が良くなったので久しぶりにZZ-R1100に乗ろうと思い、エンジンのスターターボタンを押しました。すると、事も有ろうにそのボタンがポロリと脱落してしまいました。樹脂製のボタンが付け根から割れてしまったのです。このバイクはもう22歳ですから、プラスチック部品にはそろそろ寿命が来ているようです。ボタンが取れて露出した基板の上にある同心円状の2つの電極をショートさせればスターターモータは回るのですが、駐車するたびに壊れたボタンを押し当ててエンジンを始動するのも面倒なので、この日は走るのを諦めました。早速バイク屋さんに電話して部品を取り寄せてもらうことにしました。ボタンのみでは購入できないため、右側のスイッチボックスを丸ごと交換になるとのことでした。それにしてもまだ部品の在庫があるのはありがたい限りです。

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ボタンが取れて露出したクリーム色の基板。同心円状の電極をショートさせるとスターターモータが回る。

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脱落したボタンとバネ。ボタンの左端に縦にピンが通っていたが、その付け根が割れてしまった。

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ボタンの裏側。こちら側から見ると右端にピンが通っていた。

スイッチボックスは2~3日で届きました。古いスイッチボックスを外して新しいものと交換すれば完了、のはずでした。しかし新しいスイッチボックスを良く見ると、何だか見慣れたものとは違います。何とヘッドライトスイッチがありません。国内ではオートバイのヘッドライトが常時点灯になったのに合わせて、逆輸入車のリペア部品まで常時点灯仕様に変更されていたのです。今まではメイン灯点灯、ポジションランプ点灯、全消灯の3つが切り替えられたのですが、メイン灯を常時点灯させてしまうとバッテリーの消耗が心配になります。どうにかならないものかと思いながら古いスイッチボックスを外し始めると、クリーム色のスターターボタン基板だけを交換できそうな気配がしてきました。新旧の基板では形が微妙に違うのですが、ボタンと固定ネジの位置関係は同じに見えます。基板のはんだ付けを外して新しい基板を古いスイッチボックスに入れてみると、ネジ穴の位置は全く同じでした。ほっと胸を撫で下ろし、はんだ付けをして元通りに組み付けて作業終了です。スイッチボックスを丸ごと交換するためには燃料タンクを下ろしてエアクリーナボックスを外し、その下にあるカプラからハーネスを切り離さなければならなかったので、結果的にはボタンだけを交換して正解でした。

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新しいスイッチボックス。キルスイッチとスターターボタンの間にあるはずのヘッドライトスイッチがない!

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スイッチボックスの内部。古いもの(左)と新しいもの(右)。上方のクリーム色のはんだ付けされた部品がスターターボタン基板。

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一件落着。スターターボタンだけが新品の輝き。


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丹沢湖までちょいツー [ZZ-R1100]

晴れの特異日である11月3日。多少雲があるものの、前日までの冷たい雨とは打って変わって朝から晴れてポカポカ陽気でした。午前中は用事があって出掛けられなかったため、午後からちょいツーできる場所を探します。地図をパラパラとめくって検討した結果、丹沢湖に行って中川温泉に浸かって来ることにしました。日射しは暑いくらいですが、走ると風は冷たく、秋を感じられました。丹沢は紅葉が始まったばかりで、見頃になるまでにはあと1~2週間という感じでした。丹沢湖から更に5kmくらい行くと中川温泉があります。丹沢湖に注ぐ渓流沿いの山北町立「ぶなの湯」に寄って行くことにしました。浴場は20人用と40人用があり、曜日ごとに男女が入れ替わるシステムのようでした。こぎれいで設備も整っていて、気持ち良くpH10のアルカリ温泉を楽しめました。ただ、露天風呂が小さい上に展望も悪く、折角の渓流沿いのロケーションを生かしきれていないのが少々残念でした。(この日の男湯はおそらく小さい方だと思われます)

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山北町立「ぶなの湯」

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「ぶなの湯」駐車場より渓流を望む。露天風呂からこれが見えたら最高なのだが。

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富士山 初冠雪 [ZZ-R1100]

10月10日ではない意味不明の体育の日、10月12日は朝から快晴でした。あまりの好天に居ても立ってもいられなくなり、箱根方面へ走りに行きました。富士山は今シーズン初めて積雪を記録し、頂上付近が薄っすら白くなっていました。白銀山から相模湾を見下ろすと、初島越しに伊豆大島が見えました。しかし気持ちの良い天気とは裏腹に、西湘バイパスや箱根ターンパイクにはパトカーや白バイがたくさん。覆面パトカーにサインを求められているクルマもたくさん見かけました。最近この付近では重大事故が相次いだらしく、神奈川県警さんは大忙しの様子でした。あまり気持ち良く走れなかったので、早々に切り上げて帰って来ましたが、青空と秋の風は満喫することができました。

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富士山が初冠雪を記録

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白銀山から初島越しに伊豆大島を望む


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バイクのタイヤ交換 [ZZ-R1100]

オートバイのリアタイヤが磨耗してきたので交換することにしました。本来は前後輪同時交換が基本だとは思うのですが、前輪はまだまだ溝が残っているので今回は後輪だけ替えることにしました。ZZ-R1100には代々ダンロップのSPORTMAXを履いて来ましたので、今回もSPORTMAXシリーズから選ぶことにします。今まで履いていたのがオールマイティなツーリング用タイヤとして定評があったGPR-200でしたが、ROADSMART IIがROADSMART IIIにリニューアルされており、そのキャッチコピーに「運転中の疲労およびストレスの低減」とあったので、どれだけの効果があるのか非常に興味が湧きました。疲労科学研究所と横浜国大の実験結果でも明らかに疲労が少ないデータが示されていましたので、騙されたつもりでROADSMART IIIを選んでみました。このタイヤはサイド部分を良くたわむようにして衝撃吸収性を向上させるとともに、前後輪が一体でロールすることによりバンク角に対してリニアに車体を旋回させ、無駄なハンドル操作が不要になるために疲れにくいのだそうです。もっとも、今回は後輪だけの交換なので、前後輪一体のロールというのは期待薄ですが。

タイヤ交換後、早速100km弱の距離を走って来ました。これまでSPORTMAXを選んで来た理由として、コーナリング時にスッと倒れて、適当なバンク角度でどっしりと安定するように感じられることが挙げられるのですが、このROADSMART IIIでも同様の印象を持ちました。肝心な運転中の疲労はと言うと、まだ長距離を乗っていないので何とも言えません。ただ、高速道路で路面の継ぎ目を乗り越えるときに強い突き上げがなく、幾分ソフトな感じがしました(プラシーボ効果かも知れませんが)。このタイヤは耐摩耗性とコーナリング時のグリップ性能を両立させるためにタイヤのセンター部分とショルダー部分に異なるコンパウンドを使用しています。センター部分には耐摩耗性の高い高分子ポリマーを配合し、ショルダー部分には発熱を促してグリップ性能を高めるシリカ微粒子を配合しているそうです。これによりグリップ性能を向上させつつ耐磨耗性を44%向上させているそうなので、10,000kmくらい走れたらいいなと期待しています。

タイヤ交換と同時にエンジンオイルも交換し、MOLY GREENというオイル添加剤を入れてみました。モリブデンの皮膜を作り、エンジンのフリクションを低減するらしいのですが、今のところメカニカルノイズが減ったとか、燃費が良くなったとかの明らかな効果は実感できません。多少、吹け上がりがスムーズになったような気もしますが、それがオイル交換の効果なのか、添加剤の効果なのかは不明です。もう少し乗って様子を見たいと思います。

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交換したリアタイヤ(DUNLOP SPORTMAX ROADSMART III)

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フロントタイヤ(DUNLOP SPORTMAX GPR-200)は継続使用

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オイル添加剤(MOLY GREEN) 果たして効果はあるのか?


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バイクにナビを取り付け [ZZ-R1100]

 3年前の記事「オートバイにナビを」にも書きましたが、走行中に地図をめくれないオートバイにこそカーナビが必要だと思っています。今まではタンクバッグの中に入れたポータブル・ナビの音声をBluetoothで飛ばして使用していました。バッグの中へ入れると画面は見えませんが、ヘルメットに埋め込んだスピーカで音声だけ聞いていても大体のことはわかるので、大変重宝していました。しかしナビは本来、画面と音声で道案内するように設計されているので、入り組んだ道で右左折を繰り返す場合や、迂回路のような本来行きたい方向とは別の方向に突然案内されるような場合には、音声だけではナビの意図が理解できず、間違ったコースを進んでしまうこともしばしばありました。一方、最近はナビだけではなく、スマートフォン、ETC、レーダ探知機などの電子デバイスをバイクに取り付けたいというニーズが高まっていることから、それらを取り付けるための様々なマウント部品が市販されるようになって来ました。3年前にはZZ-R1100に適したマウント部品が見つからず、ナビ本体はバッグに入れて使用せざるを得ませんでしたが、今なら何か良いものがあるのではないかと思い、調べてみることにしました。

 マウント部品を探すために、まずはどこに取り付けるか検討します。ZZ-Rのハンドルは左右がつながっていないセパレートハンドルなので、ハンドルバーが露出している部分がなく、バーハンドル車のようにハンドルパイプにマウント部品を直接取り付けることができません。また、ウインドシールドが迫っているので上方にもあまりスペースはありません。どこに付けようか悩みながら共締めできそうなネジを探していると、良い場所がみつかりました。それはバックミラーを取り付けるためのネジ穴でした。ZZ-Rのミラーはフロントカウルに付いているのでそれは必要ないのですが、左右のレバーホルダーは他の車種と共通の部品のため、そこにミラー取り付け用のネジ穴が未使用のまま残されていたのでした。プラスチックのキャップを取り除くとM10のネジ穴が現れました。

 取り付ける場所が決まったので、マウント部品を探します。ラインアップが豊富なメジャーどころは、サインハウス(SYGN HOUSE Co., LTD)、テックマウント(High Gear Specialties Inc.)、RAMマウント(National Products Inc.)の3つのブランドであることがわかりました。サインハウスは日本の会社で、他の2つは米国の会社です。それぞれのラインアップを見てみると、サインハウスの製品はデザインが美しく、作りも良さそうでした。また、私が使用しているナビ(ソニー製NV-U77V)専用のホルダーもありました。しかし、ミラーホールに取り付けられそうな部品がありません。泣く泣く他の2社から選ぶことにします。テックマウントのミラーホール用マウントは背が高く、ウインドシールドと干渉してしまう可能性があり、選外となりました。結局、一番適しているのはRAMマウントという結論に至りました。

 RAMマウントとサインハウスのマウントシステムは同じ仕組みになっていて、バイクに取り付けるベース部品と、機器を保持するホルダー部品と、両者をつなぐアーム部品の3つで一つのシステムを構成します。バイクへの取り付け方法、使用する電子機器の種類、必要なアームの長さなどから、適切なベース、ホルダー、アームの3部品を選んで組み合わせます。ベース部品とホルダー部品には硬質ゴムのボールが付いていて、それらをアーム部品の両端で包み込むように保持することによって、角度調整の自由度と確実な位置決め性を両立する関節構造を実現しています。ZZ-R1100とNV-U77Vに適したマウント部品として下の写真に示した3つを選択しました。仕組みが同じならば、RAMマウントのベースと、デザインが良いサインハウスのホルダー&アームを組み合わせて使えないかとも考えましたが、ゴムボールの直径を調べてみるとRAMマウントが25.4mm、サインハウスが23mmということなので、径が小さいホルダーの方がグラグラしてしまう可能性があり、リスクを冒して両社の製品を組み合わせることはやめることにしました。アームだけサインハウスを使うことなら可能だったかも知れません。

 部品が揃ってしまえば取り付けは簡単です。まずミラーホールにベースを取り付けます。ネジは付属していませんので、ホームセンターでM10細目ボルト(長さ20mm)とワッシャーおよびバネワッシャーを買ってきます。ここで注意しなければならないのは、普通のネジは並目なのでM10の螺旋のピッチは1.5mmですが、オートバイのミラーに使われているネジは細目なので1.25mmピッチの物が必要になります。また、ヤマハ車の場合は右側のミラーホールは逆ネジになっていますので特に注意が必要です。余談ですが、10代の頃ヤマハ車に乗っていて逆ネジに気付いたときには感動しました。右を逆ネジにしている理由は、ミラーを何かに当ててしまってもネジが緩むだけでミラーを破損させずに済むからなのです。心憎い気配りですよね。さて、ベースが取り付けられればあとはアームとホルダーを組み立てて行くだけです。ハンドルを一杯に切ってもナビがカウリングに当たらないように角度を決めて固定します。今回使用したホルダーは4つのゴム部材をバネで機器に押し付けて挟み込む構造になっています。バネの押し付け力は案外強く、ゴム部材の形状も手前ほど太くなっており、更にゴムの質感もネットリ柔らかく、機器が程良く食い込んだ形でホールドすることができます。一応、ナビにはストラップを付けて使用しようと思いますが、走行中に機器が落下することはほとんどないと思われます。一つ心配があるとすれば、ナビが振動し、それがグリップに伝わって、長距離を走った時に手が痺れたりしないかということです。これは実際に走って検証して行きたいと思います。

 追記:長距離を走りましたが、不要な振動を感じることはなく、手が痺れたりはしませんでした。ゴムのボールジョイントが振動の伝達を遮断する働きをしているのかも知れません。 

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車体側に付けるベース部品。取り付け穴径は11mm。(RAM-B-252U)

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電子機器を取り付けるホルダー部品。4つのゴムパッドの形状と材質が絶妙。(RAM-HOL-UN10BU)

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このようにしてナビを抱え込む

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ベースとホルダーを接続するアーム部品(RAM-B-201U-A)

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M10×20 P1.25の細目六角ボルトで車体に取り付け

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フルステアしてもカウリングと干渉しないように角度を決める

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ライダー目線ではこんな感じ


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海鮮・温泉・ワインディングロード [ZZ-R1100]

DUCATI ST2に乗る友達と一緒に伊豆半島をツーリングしました。今回のテーマは「海鮮・温泉・ワインディングロード!」。まずは海鮮料理を求めて川奈の「海女の小屋」へ。海女の小屋は道路を挟んで海側の海上亭と山側の与望亭の2つの店舗がありますが、今回は2階から海が眺められる与望亭にしました。注文はその日の水揚げでネタが変わるおまかせの海鮮丼に味噌汁、サラダ、小鉢、デザートが付いた「川奈丼定食」にしました。新鮮な刺身はもちろんのこと、海草の味噌汁もとても美味でした。次は温泉を求めて湯ヶ島温泉へGo!

温泉の目的地はテルメいづみ園です。渓流沿いの露天風呂がある源泉100%かけ流し温泉です。泉質はナトリウム・カルシウム・硫酸塩温泉ということで、さらっとした無色透明のお湯でした。新緑に囲まれて、渓流の音を聞きながら入る露天風呂はツーリングの疲れを癒してくれました。

伊豆半島は海から急激に山が迫っていますので、基本的にはどこを走ってもワインディングロードです。今回は伊豆スカイライン、県道12号線(冷川峠)、県道59号線(国士越)、県道80号線(亀石峠)などを走りましたが、天気にも恵まれ、渋滞もなく、非常に快適に走れました。海鮮も温泉もクネクネも満喫できて、満足度の高い一日でした。

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箱根までちょいツー [ZZ-R1100]

梅雨明け間近の暑い日、涼しい場所を求めて箱根まで行って来ました。海抜1000メートル前後の大観山付近は走っていると空気がひんやりと感じられ、下界の暑さを忘れてしまうくらい快適でした。季節が1ヶ月ほど逆戻りしたかのように、紫陽花が見頃になっていました。

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大観山ビューラウンジの駐車場には同じ型のクルマがズラリ

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新型スカイラインの試乗会が開催されていたようです


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二輪車のユーザー車検 [ZZ-R1100]

 早いもので愛車ZZ-R1100との付き合いは満20年になり、10回目の車検を受けることになりました。車検は基本的に、自分の手に負えない箇所がなければユーザー車検制度を利用することにしています。バイク屋さんに車検を依頼すると、大抵は交換する必要のない部品まで交換することになり、5~8万円は請求されてしまいます。バイク屋さんも商売ですから、労力に見合った工賃を請求するのは当然ですし、責任上メーカーが推奨するタイミングでの部品交換は仕方のないことだと思います。しかし、私は必要以上の過剰整備は要らないと考えていますので、これまで主にユーザー車検制度を選択してきました。まだ使える部品を交換してしまわないのは地球にやさしい上、多少の労力を惜しまず自分で車検を受ければ2万円ほどで済んでしまいますから、お財布にもやさしいというわけです。その上、注意深く検査をしたり、整備をしたりするのは愛車と対話するようなもので、それ自体が楽しみの一つとも言えます。今回も愛車と対話の結果、特に難しい整備や交換部品はありませんでしたので、運輸支局の自動車検査登録事務所に車両を持ち込んで検査を受けることにしました。

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 今までに4つの都県の検査場で車検を受けたことがありますが、検査場はどこも下の写真のようなレイアウトになっていて、手続き方法も似たり寄ったりです。敷地の片側にたくさんの事務棟が一直線に並び、受検者はあっちの建物、こっちの建物と窓口を渡り歩いて手続きをしなければなりません。民間企業の感覚では、車検受付の事務処理くらいならば、一箇所の窓口で一人の職員が対応すれば済むことなのですが、お役所仕事となるとそうは行かないようです。雇用を守るためなのでしょうか、天下り組織を存続させるためなのでしょうか、一人で出来る仕事をわざわざいくつもの組織の何人もの人で手分けして行います。売り上げの中から給料を捻出する民間企業とは異なり、効率が悪くても、受検者に不便を強いても、自動的に入ってくる税金から給料が支払われるお役所ならではのシステムです。それはどこの検査場でも同じなのでいまさら始まった話ではありません。しかし今回はもう一つ気になったことがありました。車検の受付時には、自動車税の滞納がないかどうかチェックされるのですが、通常は直近の自動車税を振り込んだときの振込用紙の半券が「納税証明書」になっているので、それを提示すれば納税の証明を行うことができます。しかし、今回の受付窓口では「納税証明書」を添付したにも関わらず、「納税証明不能」とされ、隣の建物に入っている自動車税管理事務所で納税証明印をもらって来るように指示されたのです。その時は意味が良くわからなかったので、窓口を一旦離れ、自分で書類を再チェックしました。しかし「納税証明書」はきちんと添付されていましたので、なぜ「納税証明不能」なのかがわかりませんでした。疑問に思ったので、すでに長い列ができてしまっている同じ窓口にもう一度並びなおして、異様に長く感じる10分ほどの時間を過ごしました。そして定年間近と思しき年齢の細身の男性係官に質問をしました。私:「ここに納税証明書と書いてありますが、なぜこれで納税の証明ができないのですか?」 係官:「ん?向こうで判子押してもらえなかった?」 私:「いいえ、まだ向こうの窓口には行っていませんが、なぜ納税証明書で納税が証明できないのか教えていただけませんか?」 するとその係官は質問に答えようともせずに逆切れし、「だからー、向こうで判子もらってきてって言ってるでしょ!」と語気を強めて自分の要求を繰り返しました。全く会話が噛み合わないので埒があきません。仕方がないので不毛な争いを避けて隣の建物の自動車税管理事務所に行くことにしました。そこで申請書類を提出すると、女性係官が書類に添付してある「納税証明書」をチラッと見るや否や、ためらいもなく納税証明印を押してくれました。この女性には「納税証明書」が理解できて、先ほどの初老の男性係官には理解できないというのでしょうか?最初から彼が納税証明印を押してくれれば済む話なのに、なぜわざわざ隣の建物でその印をもらわなければならないのでしょうか?やっぱり意味不明です。お役所には独特の論理があるようです。

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 疑問だらけの自動車検査登録事務所ですが、これからユーザー車検を受けてみようという方のために、以下に車検の受け方を書いておきます。少しでも参考になれば幸いです。

【1.車検の予約】
車検を受ける日にちが決まったら、「自動車検査インターネット予約システム」で検査の予約をします。車検を受ける場所は最寄の自動車検査登録事務所の他、各都道府県にある運輸局の検査場のどこでも受けることができます。

【2.必要書類を揃える】
(1)自動車検査証(現在有効な車検証)
(2)定期点検整備記録簿(事前に点検が終わっている場合に添付。車検後に点検を行っても良いことになっているが、車検に落ちては本末転倒なので、事前に点検整備をしておくことをお薦めする。)
(3)自動車税の納税証明書(直近の納税時のもの)
(4)自動車損害賠償責任保険証(13640円 2年後の車検まで有効な自賠責保険に加入しておく)
(5)継続検査申請書
(6)自動車検査票(ラインで検査結果を記入する用紙)
(7)自動車重量税納付書
(8)検査登録印紙(1700円 自動車検査票に貼り付ける)
(9)重量税印紙(5000円 自動車重量税納付書に貼り付ける)
(10)認印(三文判で可。継続検査申請書に捺印箇所がある)

(5)~(9)は検査場で入手可能です。(4)と(10)も検査場内または検査場周辺に必ずある代書屋さんなどで加入、購入できます。

【3.受付窓口へ行く】
書類が揃ったら必要事項を記入して検査の受付をしてもらう。

【4.検査ラインへ行く】
(1)外観検査(係員が来て検査をしてくれる)
・書類と車両の同一性の確認
・方向指示器の検査
・ブレーキランプの検査
・ホーンの検査
(2)排気ガスの検査
排気管にプローブを挿入し、結果が出るのを待つ。結果が出たら「自動車検査票」を記録機に挿入して合否結果を印字する(以下、各検査後に記録を繰り返す)。
(3)スピードメータの検査
前輪をローラーの上に載せ、左足でフロアにあるフットスイッチを踏むとローラーが回りだす。スピードメータを見て40km/hを指した瞬間にフットスイッチから足を離す。
(4)フロントブレーキの検査
表示に従ってフロントブレーキを操作する。
(5)リアブレーキの検査
ローラーの上にリアタイヤを載せ、表示に従ってリアブレーキを操作する。
(6)ヘッドライトの検査
前輪を所定の位置に合わせ、車体を真っ直ぐに保ってヘッドライトをハイビームで点灯させる。測定器が前を横切って照度分布を測定する。バッテリーが弱っていると照度が足りない場合があるので、スロットルを少し開けてエンジンの回転数を高めに保っておくと良い。
(7)総合判定
検査ラインの出口に係員がいるので、そこで検査の総合判定をしてもらう。合格だったら車検証を受け取りに行く。不合格だったら理由を聞いて、自分で再整備するか、近くに必ずある民間の検査屋さんに車両を持ち込んで整備してもらう。一番不合格になりやすいのはヘッドライトの光軸で、転倒したり、カウリングを外したりした場合に光軸がずれている可能性がある。ずれていても民間の検査屋さんで調整、予備検査してもらえる。その日のうちならば何回でも車検ラインで再検査を受けることができるので、落ちてもあきらめないように。ラインでは電光掲示の指示に従って操作すれば特に難しいことはない。初めてでも、前の人の検査を見ていればやり方はわかると思う。事前に見学もできる。

【5.車検証を受け取る】
総合判定に合格したら事務所棟の所定の窓口で新しい車検証とステッカを受け取って終了。

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山中湖までちょいツー [ZZ-R1100]

モーターサイクリストにとってベストシーズンの5月。週末の天気予報に晴れマークが並んでいたので、オートバイ好きが集まり山中湖まで行ってきました。今回のメンバーはDUCATI ST2、YAMAHA TRICKER、そしてKAWASAKI ZZ-R1100の3台です。朝9時に宮ヶ瀬湖の近くに集合し、道志みちを通って山中湖を目指します。快晴で日差しは強いですが、気温は20度で湿度も低めなので、風はひんやりと心地良いです。空と雲と新緑の色合いが鮮やかで、視覚からも幸福感を感じます。急がずのんびり春の空気を楽しみながら走りました。11時30分には山中湖へ到着。湖畔のお蕎麦屋さんで早めの昼食を食べることにしました。普段は行列ができるというお店でしたが、幸運にも並ぶことなく入店することができました。食後は湖をぐるっと回って、来た道を戻ります。途中、山梨県の道志村で村営温泉「道志の湯」に立ち寄りました。新緑を眺めながら露天風呂に浸かり、英気を養ってから帰路に就きました。

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道志の湯。 源泉は20℃前後で、薪ボイラーによって加温している。


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キャブのオーバーホール [ZZ-R1100]

もうすぐ20歳の誕生日を迎える我が愛車ZZ-R1100(D2)ですが、去年の冬からアイドリングが不安定になり、低回転で時々1番シリンダが不発になる症状が出ていました。そこでバイク屋さんにキャブレターの分解清掃と同調調整をお願いしました。案の定、ゲル化したガソリンでキャブレターの中は相当に汚れていたそうです。清掃のみならず、パイロットスクリューやO-リングなど、傷んでいた部品を総取替えして、キャブレターの中はスッキリ生まれ変わりました。もちろん吸入負圧もきっちり同調を取ってもらいました。

作業終了後、スターター・モータを回すとオーバーホールの効果はすぐに感じられました。始動性が極めて良好で、瞬時にエンジンが回り出します。「キュルキュル、ヴォン!」ではなくて「キュヴォン!」という感じです。そしてアイドリングが非常に安定しています。更に感動したのは、スロットルを開けるとアイドリングからの吹け上がりがとてもクイックで、高回転まで実にスムーズに回ります。新車の頃のフィーリングが戻ってきたように感じます。

様子見のために早速100kmほど走ってきました。エンジンが低回転から軽やかに回り、とても快適です。息継ぎやもたつきは全く感じられません。アイドリング回転数付近からトルクがしっかり出ているので、ラフにクラッチをつないで発進してもエンストする気配がありません。きちんと調整されたキャブレターがこんなにも気持ち良いことを改めて実感しました。

ゲル化したガソリンの再付着を防止するため、しばらく和光ケミカルの燃料添加剤(FUEL ONE)を使ってみることにしました。燃料の酸化防止、タンクの腐食抑制、燃焼室に堆積した汚れの除去などに効果があると謳われています。エンジンフィールも良くなるという感想も見られますので、そちらの効果も期待したいと思います。

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夕暮れツーリング [ZZ-R1100]

久しぶりに天気の良い週末。ここ数日の寒さも緩んだのでオートバイに乗りたくなりました。エンジンを始動させようとするとバッテリが上がり気味で、スタータの勢いがありません。仕方なくバッテリの充電から始めます。そんなこともあり、出発時間は午後3時。これでは行く先も制限されます。そこで西湘バイパスの西湘パーキングエリアで夕陽に染まる海を眺めながらお茶でも飲んで帰って来ることにしました。しかし走り出すとエンジンの調子がすごく悪く、4気筒のうちの一つが不発のようです。2~3分走って温まると、ようやく4つのシリンダが働き出しましたが、いまひとつ本調子ではありません。ある程度の速度で流しているときはスムーズに回りますが、2000 rpm以下では1本のシリンダがサボり出すようです。これはプラグか吸気系を調べる必要がありそうです。

騙し騙し目的地の西湘PAまで辿り着くと、今度は防災工事中とやらで海側に高いフェンスが張り巡らされているではありませんか。これではせっかくの景色が全然見えません。仕方がないのでフェンスの向こうの海を想像しながらコーヒーを飲んで帰路に就きました。何から何まで思うように行かず、エンジンと同じように不完全燃焼な一日でした。

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西伊豆スカイライン [ZZ-R1100]

 5月はツーリングのベストシーズンです。暑くも寒くもなく快適に走れる季節は年間に数週間しかないと言っても過言ではないでしょう。従って、梅雨になる前にできるだけ走っておきたいものです。そこで「新緑のワインディングを思う存分楽しむ」というテーマでツーリングに出掛けました。目的地は静岡県の西伊豆スカイラインおよび、それと平行に走る林道にしました。
 まずは箱根ターンパイクを3回ほど走ってウォーミングアップです。ここはカーブが緩くて車線の幅が広いので気持ち良く流すことができます。その後、伊豆スカイラインに入り、熱海峠で小休止して山伏峠で一般道に下ります。修善寺で休憩を兼ねて蕎麦を食べました。
 目的地へは修善寺から5~6km走ると到着しました。まずは県道18号から国道136号へ抜ける林道を北から南へ走ります。新緑を透かして射してくる日差しが優しく、緑の香りが心地良い、とても静かなルートです。全長約17kmの行程を走る間、対向車、先行車、後続車はゼロ。まさに新緑独り占めでした。ちなみに路面は全面舗装済みですが、通行量が少ないためか落石や枯れ枝が所々に落ちたままなので要注意です。
 今回のメインイベントは西伊豆スカイラインです。この道路は2004年までは有料道路だったのですが、今は無料で走れます。名称も県道127号線と呼ぶのが正しいようです。この道を南側の土肥(とい)峠から北側の戸田(へだ)峠まで約10km走ります。標高700mから900mの尾根筋を通りますので、伊豆半島全体が見渡せ、西の駿河湾だけではなく、東の相模湾が見えるポイントもあります。かつては有料道路であっただけあって、景色が美しく、走りやすい道路です。この日は霞がかかっていて富士山は見えませんでしたが、快晴ならば戸田港越しの富士山と夕陽がきれいに見えることでしょう。
 全行程約300kmのほとんどがワインディングロードで渋滞は皆無。目論見どおり新緑と峠道を満喫することができた一日でした。

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熱海峠から熱海港を望む

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田植えを終えたばかりの水田が美しい

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修善寺の「なゝ番」で蕎麦の大盛りを食す

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空と海が溶け合う

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戸田峠から戸田港を見下ろす。快晴なら富士山と夕陽がきれいだろう。


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ヘルメットにスピーカ装着 [ZZ-R1100]

オートバイのヘルメットにカーナビの音声を聞くためのスピーカを取り付けたことは以前の記事で採り上げました。しかし長時間ヘルメットを装着していると耳が痛くなることに気付きました。普通に被っている分には耳には何も当たらないのですが、走り出すと振動するたびにわずかにスピーカと耳が接触していたようで、それが蓄積すると運転中に耐えられない耳の痛みに襲われるのです。そこでスピーカの取り付け方法を見直すことにしました。現在愛用しているヘルメットはアライのAstro-IQと言うモデルです。アライのヘルメットとはもう30年以上の付き合いになりますが、このAstro-IQは今まで使用してきたどのヘルメットよりもタイトにできているように思います。頬を下から包むような形状にすることで頭部を均一にホールドするのが特長で、確かにフィット感は感動ものです。しかしそこにスピーカを組み込むと、どうしてもわずかに耳に当たってしまうようなのです。このままでは長時間使えませんので何とかしなければなりません。まずはシステムパッドと呼ばれる頬パッドを外します。オレンジ色の緊急タブを引っ張ると簡単に外すことができます。パッドを覆っているカバーをめくると白い緩衝材が現れます。今回はスピーカが入る大きさの貫通穴をこの緩衝材にあけることにしました(安全性が低下するおそれがありますので、同様の加工をされる方は自己責任でお願いします)。緩衝材は密度が高めで粘りのあるタイプの発泡スチロールでできていますので、思ったよりも簡単にカッターナイフで加工することができました。加工した穴にスピーカを入れて粘着テープで固定しました。スピーカは緩衝材の厚みの中にすっぽりと納まり、もう耳に当たることはないと思います。カバーを被せてパッドを元通りに組み込んだら完成です。

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オレンジ色の緊急タブを引っ張ると頬パッドは簡単に外れる

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緩衝材の赤丸部分を加工する

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スピーカをはめ込む


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ヤビツ峠 [ZZ-R1100]

春の陽気に誘われZZ-R1100を始動させました。ほぼ今シーズン初乗りに等しかったので、半日くらいでのんびりと流せるルートを選びました。昼前に出発して、まずは宮ケ瀬湖に向かいます。宮ケ瀬湖は中津川の治水と水力発電、そして神奈川県の90%の人口を支える上水源として利用されているダム湖です。首都圏では奥多摩湖、奥利根湖に次ぐ規模だそうです。宮ケ瀬湖の周りをぐるりと回った後は神奈川県道70号線に入ってヤビツ峠を目指します。この道は山深い丹沢山系を南北に縦断する唯一の道路で、宮ケ瀬湖から西湘二宮に抜けることができます。しかしほとんど全線が1.5車線程度の幅しかないので、しゃかりきになって走っても対向車が危険なだけで全然気持ち良くありません。したがって、林道の雰囲気を楽しみながらのんびりと走る方が良いのです。今回のようなウォーミングアップには最適だと考えました。延々と細く曲がりくねった道を走り、峠を越えると突如として視界が開けます。この日は霞がかかっていましたが、眼下には秦野や平塚の市街地越しにかろうじて相模湾が見渡せました。

ところでヤビツという珍しい峠の名前は「矢櫃」の意味で、武田氏と後北条氏がこの辺りで戦をしたときに使った矢を入れる容器(矢櫃)が旧道の改修時にたくさん発見されたことに由来しているようです。

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宮ケ瀬湖は首都圏屈指の大規模ダム

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菜の花台展望台から見た市街地越しの相模湾

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中津川の渓流ではイワナやヤマメが釣れるらしい


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