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さようなら BMW 325i Touring [BMW 325i Touring]

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 13年半にわたり大切に乗ってきた愛車 BMW 325i Touring(E91)とお別れすることになりました。年々故障が多くなり、そのために遠出するのを躊躇するようになったことや、維持費が嵩むようになったことが理由です。
 中学生の頃に、1台のクルマが走り去るのを見て一目惚れをしました。その流麗でゴージャスなクーペスタイルのクルマが当時発表されたばかりのBMW635CSiだと知り、それ以来いつかはBMWに乗りたいと思うようになりました。そんな出来事から何十年かの年月を経て夢を叶えてくれたのがこの325i Touringでした。スタイルこそクーペではなくステーションワゴンですが、期待を裏切らない素晴らしいクルマで、コーナーを曲がるたびに「なんて気持ちの良いクルマだろう」と思います。

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 特にこのクルマの気に入っている点はシルキーシックスと呼ばれる滑らかで官能的な直列6気筒自然吸気エンジンと、ダイレクトで気持ちの良いステアリングフィールです。2500㏄のエンジンはスロットルペダルの踏み込み量に応じてどこまでもリニアに回ってくれます。ステアリングは近年のクルマと比べると、本当にパワーステアリングが付いているのかと疑うくらい重い操作感ですが、かえってそれが安定感を感じられてとても好きなフィーリングでした。切ったら切っただけ自分の意図したように曲がれる爽快感は「駆けぬける歓び」を体現していました。また、路面からの感触をダイレクトに伝えてくれるところが秀逸で、最初に首都高を運転した時に、コーナリング中に高架の金属の継ぎ目でアウト側に1~2cmほど横滑りしたのを感じ取れた時には感動さえ覚えました。

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 一方で国産車と明らかに違う点は信頼性の低さでした。特に電装系が弱く、思い出せるだけでもイグニッションコイル、舵角センサ、エアバッグ制御用マイコン、ウォーターポンプ、可変バルブ機構VANOS用ソレノイドなどの故障や、度重なるブローバイガスヒータのリコールが挙げられます。また、樹脂材料やシール材の信頼性も低く、ヘッドガスケットやオイルフィルタハウジングからのオイル漏れが起きたり、パワステフルードが漏れたり、室内のプロテイン塗装がベタベタしてきたり、カップホルダーや灰皿やAUXジャックやドアストライカーカバーの樹脂部品が脆くなって破損したりと、それはそれは色々ありました。以前12年間乗った日産シルビア(S13)ではそのようなトラブルは一切経験しなかったので、日本車の信頼性の高さは際立っていると実感します。とは言え、手が掛かる子ほど可愛いと言うように、ネガティブな面をひっくるめてもなお「好き」が勝る良いクルマでした。最後に感謝を込めて内外装共に大掃除をしてピカピカな状態で送り出しました。BMW 325i Touringよ、素晴らしいカーライフをありがとう。

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ドライブレコーダーの取り付け [BMW 325i Touring]

 BMW 325i Touring (E91)にドライブレコーダーを取り付けました。取り付けたドラレコは神奈川県海老名市に本社がある株式会社オウルテックのOWL-DR803FG-3Cと言う製品です。海老名市へのふるさと納税の返礼品としていただきました。このドラレコには1/2.8型のCMOSセンサを搭載したカメラが3台使用されており、フロントカメラ(370万画素・F1.4)、室内カメラ(200万画素・F1.8)、リアカメラ(200万画素・F1.8)による同時録画が可能です。フロントカメラと室内カメラは一体なので、電源→フロント・室内カメラ→リアカメラのように数珠つなぎに接続します。

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 まずは電源をどこから取るかを考えます。この製品は12Vのシガーソケットから電源を取るように設計されています。しかし車内のシガーソケットに挿してそこから配線が外に出ていたら格好が悪いので、シガーソケットをグローブボックスの中に増設することにしました。幸いグローブボックスの裏側にヒューズボックスがありますので、エーモン工業株式会社のヒューズ電源(アマゾン限定簡易包装品 No. 4957)を使用してヒューズホルダーから電源を取ることを考えました。このヒューズ電源キットには平型ヒューズ、ミニ平型ヒューズ、低背ヒューズの3種類が付属しており、ほとんどの車種の15Aのヒューズと差し替えて使用できます。

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左から平型ヒューズ、ミニ平型ヒューズ、低背ヒューズ。うちのクルマにはミニ平型ヒューズが使われていた。

ヒューズボックスにアクセスするためにグローブボックスの一番奥にあるパネルを外します。左右にあるつまみを90度回転させて縦にするだけで外すことができます。パネルを外して裏を見ると何やら手紙のようなものが現れました。実はこれにヒューズの配置やアンペア数と、何の回路につながっているかがピクトグラムで書かれています。これを頼りにヒューズボックス内に見える2つの青い15Aのヒューズについて調べると、一つはホーン、もう一つはトランスミッションにつながっていることがわかりました。ヒューズを抜き、ヒューズホルダーの端子をテスターで調べると、ホーン用のヒューズはホーンを鳴らした時にしか通電されてなく、トランスミッション用のヒューズはエンジンを止めても30分以上も通電され続けていることがわかりました。できればリモコン・キーをダッシュボードに挿入すると通電され、抜くと遮断されるアクセサリー電源(ACC)から電源を取りたいのですが、15Aのヒューズが使われている回路にはそのようなものがありませんでした。仕方がないのでヒューズボックスから電源を取ることはあきらめました。

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グローブボックスの一番奥にあるつまみを縦にするとパネルが外せてヒューズボックスにアクセスできる

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パネルの裏にお手紙が。ここにヒューズの説明が書いてあった。

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残念ながら15AのヒューズはACC電源ではなかった

 ヒューズボックスの代わりに電源を取れる場所を探さなくてはなりません。次に目星を付けたのはシフトレバーの前方にある灰皿でした。その中にはシガーライターがあるので、ライターに来ている電源を裏で分けてもらうことにしました。茶色のトップパネルを外して裏側の配線を確認します。パネルを外す際にはパネルの後端から内装剥がしツール(TONE株式会社 CLIP REMOVER CLR-201)を挿入してクリップを順番に前方へ向かって外して行きます。今回、この内装剥がしツールが大活躍しました。先端が薄く、全体に強度があって力が入れやすく、曲がっている方の角度が絶妙で、テコを利かせて楽にクリップを外すことができます。また、配線を内装の隙間に押し込む際にも使えてとても重宝しました。

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大活躍の内装剥がしツール

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センターコンソールのトップパネルを剥がして裏返すと、シガーライターへの配線の束が見えて来ます。テスターで調べると、赤地に黒のラインが入った電線が電源ラインでした。通電のタイミングを調べると、期待していたACC電源ではなく、エンジンがかかっている時にだけ通電するイグニッション電源(IG)でした。しかしドライブレコーダーは走行時に動作すれば良いので、このIG電源から電源を取ることにしました。そうと決まれば電源工事の開始です。赤地に黒のラインが入った配線を途中で切断し、そこに下の写真に示す分岐コードを挿入します。分岐コードはダイソー(株式会社大創産業)のギボシ端子を使用して作製しました。オスの端子に2本のリード線を圧着し、2本のリード線の他端にはそれぞれメスの端子を圧着します。一方、切断した車両側の配線にもオスとメスの端子を取り付けます。この時、バッテリーに近い源流側には端子が露出したオスの端子ではなく、必ずビニールのカバーで覆われたメスの端子を付けるようにします。こうすることで万が一ギボシ端子が抜けてしまったとしても、電圧がかかっている端子が直接ボディーに触れないので思わぬショート事故を防ぐことができます。バッテリー側から来ている赤黒の配線をこの分岐コードで分岐させ、元々つながっていたシガーソケットとドラレコの両方に電源を供給できるようにしました。ドラレコへ向かう分岐には、ヒューズ電源キットのヒューズ部分を切断し、そこにオスのギボシ端子を付けたものを接続します。アースはシフトレバーを固定しているボルトから取りました。こうして分岐させたIG電源の配線はセンターコンソール内を通してグローブボックスまで引き込み、そこにシガーソケットを設置しました。

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分岐コードを自作してシガーライターの電源を分岐させる

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常備しているダイソーのギボシ端子が役に立った

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配線は黄色の矢印のようにセンターコンソール内を通してグローブボックスまで引き出す

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増設したシガーソケットと余ったコードはグローブボックス内に収納した

 グローブボックス内に増設したシガーソケットからドラレコの電源を供給できるようになりました。次はグローブボックスからフロントガラスに取り付けたフロント・室内カメラまで電源ラインを配線します。グローブボックスから助手席側のAピラー内を通って、更にフロントガラスと天井の間を通って電源ラインを通すことにしました。Aピラーに配線を隠すためにエアバッグが入っている内装を剥がします。まずAIRBAGと刻印されているプラスチックのキャップを内装はがしツールを使って外します。するとトルクスT20のネジが現れるので、それを外して内装材をピラーに沿って上方にスライドさせると外すことができます。次にAピラーからグローブボックスにガイドとなる針金を通します。グローブボックスに顔を出した針金の先をドラレコの電源コードに巻き付け、ゴム通しの要領でAピラーまで引き出します。あとはエアバッグを避けるように電源コードを引き回して天井とフロントガラスの間にコードを挟み込むようにしてフロント・室内カメラまで電源ラインを配線しました。

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Aピラーの内装材の裏に電源ラインを配線する

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ガイド用の針金を使ってゴム通しの要領でグローブボックスから電源コードを引き出す

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フロント・室内カメラに電源ラインが配線できた

 フロント・室内カメラに電源ラインが配線出来たら次はリアカメラの配線を行います。リアカメラの取り付け位置を決めて両面テープで貼り付けします。セダンタイプの車両であればリアウインドウにカメラを貼り付ければ配線は全て室内で完結します。しかしこのクルマはステーションワゴンなのでリアゲートが開閉するとリアウインドウが大きくスイングします。従ってリアゲートのヒンジ部分で配線が動けるように余裕を持たせる必要があります。しかもそこはウエザーストリップの外側、つまり室外環境になります。下手な通し方をすると雨漏りの原因になってしまう可能性もあります。更に困ったことに、このリアゲートは上半分のガラス窓だけを開けることができる構造になっています。色々なケースを考えてカメラの位置と配線を通す場所を決めなければなりません。結局、ガラス窓に貼り付けることはやめて、窓枠のプラスチック製の内装部分にリアカメラを貼り付けることにしました。この内装もクリップでとまっているだけなので、内装剥がしツールを使って剥がした後に内部に配線を通すことができました。そこからリアゲートのウエザーストリップ内を下ろして来て、リアフェンダーの後ろの三角停止表示板やCDチェンジャーが入っている空間を通して、更にはリアドアとフロントドアの上の天井裏を通して、フロント・室内カメラまで配線しました。長すぎて余った配線はリアフェンダーの後ろの空間に隠しました。

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リアのガラス窓だけを開けた状態

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リアゲート全体を開けた状態

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リアフェンダー後ろの空間に余った配線を隠す

 取り付けたドライブレコーダーを使用して画像を録画してみました。下の写真は縮小してあるので不鮮明ですが、オリジナルの映像からは先行車のナンバープレートの一番小さな文字まで判別することができました。ただしこれ以上車間距離が開いてしまうと小さな文字の判読は難しそうでした。リアカメラの解像度はフロントよりも低いので、更に近い距離でないとナンバープレートの判読は不可能でしょう。ちなみにGPSを搭載しているので映像には日付、時間、緯度経度、速度が記録できます。

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ドア・ストライカー・カバーの修理 [BMW 325i Touring]

 BMW 325i Touring(E91)はステーションワゴンタイプのクルマなので後部にリアゲートがあります。そのリアゲートのドアは、ドア側に付いた金具(ロック)とフロア側に付いた金具(ストライカー)が篏合することでロックされる仕組みになっています。そしてリアゲートのドアを開けた時にストライカーが露出してしまわないように、バネでせり上がって来るフラップ状のドア・ストライカー・カバーが付いています。しかしその樹脂製のカバーの周囲が割れてしまいました。どうやら荷物の積み下ろしの際に荷物の固い部分が当たってしまったようです。仕方がないので外して修理することにしました。

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荷室のドアをロックするストライカー(U字の切欠きから見える金具)とそれを隠すカバー。ドアが開いている時にフラップ状のカバーでストライカーを隠す仕組みになっている。

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フラップを支持している枠の部分が割れてしまった

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カバー全体を外して裏返したところ

エポキシ接着剤で接着することも考えましたが、今回は手っ取り早くグルーガンで補修することにしました。最初に形を整え、粘着テープで仮止めします。次に割れ目の裏側からグルーガンでホットメルト接着剤を厚盛りして接合すると同時に補強します。冷え固まったら完了です。

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粘着テープで仮止めする

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グルーガン(3M Scotch-Weld Hot Melt)で割れた部分を接合することにした

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ホットメルト接着剤を厚盛りして補強する

と、ここまでは良かったのですが、補修したカバーを車体にパチンとはめる際の衝撃で枠の別の所が割れてしまいました。カバーの樹脂自体が経年劣化で非常に脆くなっていたのです。そもそも脆くなっていたために、荷物が当たっただけで割れてしまったようです。欧州車は樹脂製部品を多用する傾向がありますが、その材料選びが下手なような気がします。おそらく信頼性試験が不十分なのでしょう。日本の自動車メーカなら、加速試験によって長期間使用した後に部品がどのように劣化するかを必ず確認します(実際には部品の下請けメーカに確認させて過剰な品質を保証させます)。従って十数年程度の経年劣化で壊れてしまうような部品を使うことはほとんどありません。この辺りの設計基準の差が日本車の信頼性の高さにつながっているのだと思います。
 泣く泣く新たな割れ目も同じようにグルーガンで補修しました。車体にはめ込む時の衝撃で再び割れてしまわないように、今度は粘着テープで部品全体を養生し、腫れ物に触るように丁寧に取り付けました。元々の割れ目よりも新たに出来てしまった割れ目の方が目立ってしまいとても残念な気持ちですが、とりあえず補修は完了しました。

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車体にはめ込む衝撃で割れてしまわないように粘着テープで養生して慎重に組み込んだ

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修理完了。枠の左側の新たな亀裂が悲しい。

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POTENZA S001 RFT [BMW 325i Touring]

 タイヤの銘柄をBMW承認タイヤのPOTENZA RE050 RFTからPOTENZA S001 RFTに換えてみました。RFTはランフラットタイヤの略で、完全に空気が抜けてしまっても時速80kmの速度で約80kmの距離を自走でき、タイヤ交換なしに修理できる場所まで走って行けるように設計されているものを指します。空気が抜けてもタイヤの形を維持させるために、タイヤの内部にサイドウォール部を補強する硬くて厚いゴム部材が使われています。しかしこの補強材のおかげでランフラットタイヤは一般的に硬くて重くなり、乗り心地が悪くなっていました。今まで履いていたRE050もご多分に漏れず乗り心地が悪く、小さな段差や道路の継ぎ目で鋭い突き上げが感じられたり、サスペンションの下で重いものがバタバタと動いているのが感じられたりしました。そこで、同じブリヂストンのPOTENZAでも縦ばね指数が小さいS001を選んでみることにしました。非ランフラットタイプのS001の縦ばね指数を100とすると、RE050 RFTは126でしたが、S001 RFTは106と非ランフラットタイヤ並みの柔らかさを実現しているということです。柔らかくなった分、空気が抜けた時のタイヤの変形は大きくなりますが、変形してもサイドウォールが過熱しないようにカーボンの分散を最適化したり、小さなフィンを付けて空冷したりする対策を講じてランフラット特性を維持しているのだそうです。
 タイヤを交換して走り出してみると、最初に気付いたのはロードノイズの低さです。タイヤと路面の間で生じる「ザー」という音が小さくなり、かなり静かになりました。恐る恐る路面が荒れたところを走ってみると、嫌な突き上げがなくなり、角が取れた乗り心地になっているのが感じられました。さらに高速道路で路面の継ぎ目を通過する際も、バタバタする感じがなくなり、「タン」と一瞬で収束してくれるようになりました。あまりの乗り心地の改善に嬉しくなり、わざわざ路面に凹凸があるところを選んで走りたくなるほどでした。静粛性と乗り心地が改善され、満足度の高いタイヤ交換でした。

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内側は溝を3本入れてウエット性能重視、外側は大型ブロックでしっかり感を出したドライ性能重視の非対称パターン

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サイドウォールに放射状に配置したフィンで冷却するらしい

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交換はいつものショップで。丁寧な対応と作業には好感が持てる。

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故障続き [BMW 325i Touring]

 このところ愛車に故障が相次ぎ、1週間のうちに2回も修理に出すことになってしまいました。1回目はフロントの車幅灯(通称イカリング)が球切れで¥12,584也。部品の入手に手間がかかる上、フロントタイヤを外してタイヤハウスからアクセスする必要があるため、ディーラーにやってもらうことにしました。2回目はGO TOトラベルを利用して1泊旅行に出かけた際に高速道路上でオーバーヒートの警告灯が点灯してしまいました。エンジンが焼き付かないように回転数を控えめにして最寄りのICで降り、広い駐車場を見つけて駐車することができました。しばらく冷やして再始動しましたが、またすぐに警告灯が点いてしまうため、これ以上自走は無理と判断してロードサービスを呼ぶことにしました。レッカー車に来てもらって、クルマはディーラー送り。すぐにレンタカーを手配して現場までデリバリーしてもらいました。原因はウオーターポンプの故障で修理代は¥219,744也。レッカー代とレンタカー代は自動車保険でカバーできましたが、タイヤを交換しようと思っていた矢先の相次ぐ修理代はとても痛い出費でした。

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運ばれる我が愛車を見送るのは非常に切ない

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ウオーターポンプとサーモスタット交換で予定外の大きな出費が(涙)

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1週間前にイカリングを修理したばかりだと言うのに(泣)

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ワイパーブレード交換 [BMW 325i Touring]

 先日、雨の中を運転した際に、ワイパーの拭き残りとビビリ音がひどくなっていることに気づきました。もう何年もワイパーブレードを交換していなかったので、ここら辺で交換しておくことにしました。サードパーティーからも色々な商品が出ていますが、後述するプラスチックカバーが取り付けられなくなる物があることや、純正品が長もちする印象があること、価格差が許容範囲であることなどから、AmazonでBMWの純正部品「E90/E91前期モデル用フラットワイパーブレードセット」を¥7,175で購入しました。旧品番は61610427668でしたが、いつの間にか新しい品番61612455439に切り替わっていました。新旧の実物を見比べましたが、特に差異は見つけられませんでした。

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助手席側(写真上)、運転席側(写真下)の2本セット

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ブレードのエッジがピンと立っていて良く拭き取れそう

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こちらは古いブレード。エッジがカールして硬化していた。


 ゴムの部分を抜き差しするのではなく、ワイパーブレードAss'yを丸ごと交換するので、作業はとても簡単です。まず、ワイパーアームを立てて、ブレードAss'yの取付部にあるプラスチックカバーを外します。2か所の爪で固定されていますので、先端側の爪(下の写真の白丸部分)を指で先端方向に広げるようにして外します。

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運転席側のブレードを助手席側から見た図。白丸部分の爪を指で上方に押し広げながら黄丸部分の爪を支点にしてカバーを外す。

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外したカバーの裏側。ワイパーアームには2か所の爪で固定されている。白丸の爪を外側に押し広げながら外す。

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カバーの下は埃だらけ。この機会に掃除しておく。

プラスチックカバーを外したら、ワイパーブレードをクルっと上向きに回転させて上方に引き上げるとピンから抜けます。これで取り外し完了です。ピンを見たら錆が出ていましたので、軽く錆取りして、グリスを薄く塗っておきました。

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ブレードを上向きに回転させてピンから引き抜く

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ピンに錆が出ていたので錆取りして薄くグリスを塗ってから新しいブレードを取り付けた

新しいブレードをピンに差し込んで、クルっと回転させて元に戻します。プラスチックカバーを取り付けたら交換作業は完了です。掃除やグリスアップを含めても10分くらいで終わります。ブレードのエッジがピンと立っていて、如何にも良く拭き取れそうなので、雨の日のドライブが楽しみです。

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ガレージドアの塗装 [BMW 325i Touring]

 前回ガレージドアを塗装してから2年が経ち、色ムラや表面のひび割れが目立つようになってきたため、再び塗装することにしました。塗装する前にひび割れの補修をしておきます。ひびや割れが見られる部分に木工用接着剤を盛って、柔軟性のあるステンレスのへらで均(なら)します。すると接着剤がひびの中へ押し込まれると同時に余分な接着剤が掻き取られて平らになります。接着剤を良く乾燥させたら、塗料の乗りが良くなるように表面をサンドペーパーで荒らしておきます。塗料は前回使用した浸透性塗料「キシラデコール」の残りを使用しました。今回は目止めに木工用接着剤を使用しましたが、接着剤には塗料が浸透しないので予想以上に補修跡が目立ってしまいました。被膜を作らない浸透性塗料を塗る場合にはパテを使って埋めた方が良かったかも知れません。

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塗装前に梯子をかけて細部まで状態をチェック

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色ムラやひび割れが生じている

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木工用接着剤を注入して補修する

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表面をステンレス製のフレキシブルなへらで均す

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塗料はいつものキシラデコール

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塗装が終わる頃には夕日が射していた

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クルマの室内修繕 [BMW 325i Touring]

 BMWの3シリーズ(E90系)で多発しているインテリアのトラブルに、ドリンクホルダーの故障とプロテイン塗料の剥がれ・べたつきが挙げられます。ウチのクルマも例外ではなく両方の症状が出ていましたので修繕することにしました。
 ドリンクホルダーは格納式になっており、ワンプッシュするとニュルっと出て来るようになっています。これが格納されたまま出て来なくなるのが定番の故障です。下の写真は修繕後の正常な状態ですが、円弧状に出て来るこの運転席側が決まって壊れることになっています。何はともあれドリンクホルダーユニットを外して中を見てみましょう。

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修繕後の正常な状態。円弧状に出て来るこの運転席側のドリンクホルダーが決まって壊れることになっている。

 まず表面のパネルを剥がします。これはブッシュで嵌っているだけなので端部から引っ張って行けば簡単に取ることができます。パネルが剥がれたら2本のタッピングねじを外してドリンクホルダーユニットを引っ張り出します。

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2本のねじを外せばドリンクホルダーユニットを取り出すことができる

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取り出したドリンクホルダーユニット

 ドリンクホルダーユニットを分解するには、最初に円弧に沿った両側にある合計6個の爪(上の写真の黄色の丸印。反対側にも3つある。)を外して下カバーを開けます。すると内部が見えて故障の原因がわかりました。他の方々の事例と同じく、トレーを飛び出させる動力源であるゼンマイの取り付け部が折れていました。これを修理するにはトレーを引き抜かなければなりません。そのためにはニュルっと出て来るようにしている減速ダンパーのギアを取り外します。精密ドライバーの先などを使って2か所の爪を解除しながら垂直に引き抜くと取れます。このギアを外さないと次のトレーも外せません。そしてトレーをスライドさせて取り外すのですが、上の写真の白丸で示した2か所のストッパが働いてしまうので素直には出てきません。これで小一時間悩んでしまいました。結局トレーと上カバーの隙間にドライバーを差し込み、こじって隙間を拡げながらストッパを解除してトレーを引き抜きました。かなり無理矢理な方法ですが、他に方法が思いつきません。おそらく修理することを前提には作られていないものと思われます。
 ドリンクホルダーのトレーをワンプッシュすると自動的にニュルっと出て来る仕組みは次のようになっています。まずトレーを格納するときに手で押す力でゼンマイを伸ばしておいてロックします。トレーをワンプッシュするとロックが解除され、ゼンマイが縮んで丸まろうとする力でトレーを引き出すようになっています。下の写真が動力源のゼンマイです。このリールがトレーの一番奥に取り付けられていて、ゼンマイの先端は上カバーの一番手前に固定されているのが正常な状態です。ところが分解してみると、ゼンマイの先端を固定していた部分(プラスチック製の上カバーの一部)が折れてゼンマイが外れていました。運転席側のトレーは円弧状に出て来るためゼンマイが伸ばされる距離が長く、助手席側のゼンマイよりも強い力がかかります。それにもかかわらず助手席側と同じゼンマイを使い、同じ固定方法を採っていることが運転席側のみが壊れる原因だと考えられます。つまり、固定部強度の設計ミスです。

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トレーを自動的に引き出す動力源のゼンマイ。この先端の受け側が破損していた。

 これを簡単に修理する方法をミッチョさんという方がみんカラで紹介されていましたので、それを参考にさせていただくことにしました。どこにでもある材料で誰にでも簡単に直すことができるこのアイディアは本当に素晴らしいと思います。下の写真のようにゼムクリップを加工してPの字型のリングを作るだけで済むのです。

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これをゼンマイの取付部に引っ掛けて、リングの旗竿の部分は下カバーの爪で押さえるようにして固定します。

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これで修理完了です。念のため旗竿の部分が外れないように上から粘着テープを貼っておきました。トレーの滑りが悪くなっていましたのでレールにはシリコーンオイルをスプレーしました。後は元通りに組み立てて終了です。

 次にプロテイン塗料の補修です。センターコンソールの後端部にある後部座席用の灰皿付近の塗装が激しく剥げていたので、そこを修繕することにしました。ここは後席に乗り降りする際に靴が当たって傷んでしまうようです。この場所の他にも、上記のドリンクホルダーやドアハンドルなどにこの塗料が使われていますが、大なり小なりどこも傷んでいます。爪が当たっただけでも跡が付いてしまう上に、経年劣化で段々べたついて来ます。ドイツ車には好んで使われている塗料のようですが、こんなに耐久性のない材料は選定ミスとしか思えません。

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プロテイン塗料が剥げてボロボロになった後席用アッシュトレー

 全部剥がして塗装し直すのが良いのでしょうが、かなりの手間がかかってしまうので、今回は簡易的な応急処置を施しました。使用したのはエタノールとメラミンスポンジです。エタノールをメラミンスポンジに染み込ませてプロテイン塗料の表面を擦ると塗料が溶けて滑らかになります。塗料を剥がしてしまうのではなく、平に均して行く要領で擦ると、再塗装したようになります。エタノールが充分に揮発した後にべたつきを抑える目的でシリコーンオイルを薄く塗っておきます。これで随分きれいになりました。

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塗装の補修に使用したのはエタノールとメラミンスポンジ

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再塗装したように滑らかな表面が復活した

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BMW 325i Touringのリコール [BMW 325i Touring]

 先日突然に下の写真の手紙が届きました。次々と電装部品が壊れる325i Touring(E91)なので、既に何回もリコールされていても良いくらいなのですが、実際には今回が初めてのリコールです。さては相当に危険なトラブルなのでしょう。手紙には次のように書かれていました。「エンジンのブローバイガス還元装置において、ブローバイガスヒーターの成形加工が不適切なため、 外装樹脂に亀裂が発生するものがございます。そのため、亀裂に水分が浸入すると拡大し、樹脂内部にある電熱線ヒーターの回路が短絡して、警告灯が点灯いたします。そのままご使用を続けると、ヒーターが異常発熱して外装が溶け、最悪の場合、火災に至る可能性がございます。」

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 ブローバイガスというのはピストンリングとシリンダ壁の隙間から吹き抜けてしまう未燃焼ガスで、これがクランクケースに溜まると圧力が増加するとともに、オイルやガスケットを劣化させる原因となってしまいます。そこでクランクケースからブローバイガスを取り出す経路を作り、途中でオイルミストと未燃焼ガスを分離して、未燃焼ガスだけをインテークマニホールドに戻して再燃焼させています。ところが、圧力の低いインテークマニホールドに戻されたガスは急激に膨張して温度が低下します。すると条件によっては未燃焼ガスに含まれていた水分が凍結して氷の粒が発生し、エンジンにダメージを与えかねません。これを防ぐために設けられたのがブローバイガスヒーターなのです。


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ブローバイガスヒーター


 車両火災になっては困るので、早速近くのディーラーに連絡して修理をしてもらうことにしました。予約が1週間先まで一杯でしたが、予約日に車両を持ち込むと3時間半程度で修理が完了しました。減っていたエンジンオイルをサービスで1リットルほど入れてくれました。補充しなきゃと思っていたところだったのでちょっと得した気分でした。さて、次はどこが壊れるか不安のような、楽しみのような......。

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バッテリー交換 [BMW 325i Touring]

 BMW 325i Touring (E91)に搭載されているBMW純正バッテリーは今までノートラブルで働いてくれて、もうすぐ10年目に突入します。まだ使えそうではあるのですが、突然死を避けるためにこの辺りで交換しておくことにしました。ディーラーに頼むと5万円コースになってしまいますが、自分で行いましたのでバッテリー代の約1.6万円のみで済みました。

 今までと同じBMW純正バッテリー(容量70Ah:品番9060 0305 139)は定価が¥38,016円もします。安いお店でも¥35,000程度にしか値引きされていません。このバッテリーはどこの製品か調査してみると、ドイツのVARTA(ファルタ)社のOEMらしいことがわかりました。更にVARTAはBOSCHにもOEM供給していることがわかりました。ならばVARTAかBOSCHブランドから互換品を購入しても同等の物が買えるはずです。価格比較サイトで検索すると、BOSCHの互換品SLX-7CがAmazon.comで¥16,647と最安値でした。BOSCHの電装品には今まで何度となく痛い目にあっているので全く信頼していませんが、製造元が9年間ノートラブルのBMW純正品と同じVARTAでしたら安心でしょう。BOSCHのSLX-7CをAmazon.comで注文したところ、次の日には届きました。念のため2~3時間追加充電してから使うことにしました。

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購入したBOSCHのSLX-7C。色は違えどBMW純正品と細部まで同じデザインになっている。


 まずは古いバッテリーを外します。このクルマは右リアのタイヤハウスの後ろにバッテリーを搭載しています。リアゲートを開け、フロアパネルを外すとサイドトリムを固定している2本のファスナー(プラスチックのリベット)が出てきますので、マイナスドライバーで90度だけ回転させます。すると2本とも抜くことができます。

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サイドトリムを留めている2本のファスナーは90度回すと抜ける


サイドトリムを取り外すと更に黒いプラスチックのカバーが出てきます。カバーの上端にプラスチック製の蝶ねじが2本ありますので、それも90度回して抜きます。するとカバーも取り外せます。

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サイドトリムを取り外すと更にプラスチックのカバーがある

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プラスチック製の蝶ねじ状の物を手で90度回すと外せる

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やっとバッテリーが見えてきました。今度はZ字状のバーを10mmのボックスレンチを使って取り外します。バッテリーのリアエンドに見えるポール状のねじを緩めるとバッテリーを固定している留め金も外すことができます。

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バッテリーを固定している留め金を外す


 次にバッテリーを脱着する際にハーネスが自由に動くように、赤いハーネスをクランプしている部分を全部外します。サイドボディー側に3か所あります。一番フロント側のクランプは手で回せば簡単に取れますが、リア側の2つは日本では見たことがない構造の結束バンドになっており、外すのに非常に苦労しました。中腰で身体をひねって作業しなければならないため余計にイライラします。1つは何とか外せたのですが、もう1つが外れず、ニッパで切断しました。どうして3つとも簡単に外せるタイプにしないのかが不思議です。

 次にバッテリーからハーネスを外して行きますが、その前にすべき重要なことがあります。バッテリーを外すとオンボードコンピュータに記憶されている情報がすべて消えてしまいますので、電源が切れないようにバックアップ電源をつないでおく必要があります。今回はオートバイ(ZZ-R1100)のバッテリーからエンジンルームの充電用端子にブースターケーブルをつないでバックアップ電源にしました。オートバイなどのドナーとなる車両がない場合には、乾電池8本用の電池ボックスとワニ口クリップが付いたバックアップ電源キットが売っているので、そんな物を利用すると良いでしょう。

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ウォッシャー液注入口の奥にある赤いキャップを外すとバッテリー充電用端子が出て来る。この端子とドナー車両のバッテリーのプラス極をつなぎ、続いてドナー車両のマイナス極とこのクルマの金属部をつないでバックアップ電源とする。


 バックアップ電源が確保できたら、10mmのレンチで古いバッテリーのマイナス極からハーネスを外します。この時ルームランプが消えなければバックアップ電源が供給されている証拠です。次に赤い端子盤をバッテリーのプラス極から外します。赤い端子盤はプラス極の10mmのナットを緩め、両脇の金属の板ばねをマイナスドライバで押し拡げてツメを外し、真上に引き上げるとすっぽり抜けます。バッテリーのフロントエンド(プラス極側)にベント用のチューブが接続されていますので、それも外します。これでバッテリーには何も接続されていない状態になりましたので、赤い端子盤とハーネスを邪魔にならない場所に退避させてバッテリーの取っ手を持って引き上げます。重さが20kgある上に、無理な姿勢を強いられるので、腰を痛めないように注意する必要があります。古いバッテリーの検査窓は緑色でした。これが黄色になるとバッテリーの寿命が尽きたサインですが、まだ緑色だったので電解液の比重は正常範囲内だったということになります。

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9年使った古いバッテリーの検査窓はまだ緑色(正常)を示していた


新しいバッテリーを取り付ける前に、2つあるベント穴のうち、マイナス極側のベント穴を付属のベントプラグでふさぎます。新品バッテリーの赤いプラス極カバーの一端がベントプラグになっています。

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新品バッテリーのプラス極カバーの角を千切ってベントプラグとして使う


あとは先ほどの逆順で組み上げて行きます。新しいバッテリーを所定の場所に収めて、ベント用チューブを接続し、プラス極、マイナス極の順にハーネスをつないで行きます。新しいバッテリーで電源供給できるようになったら、ドナー車両からのバックアップ電源を切断します。外したものを全部取り付けたら作業終了です。記憶されたデータが消えていないことをチェックしましょう。時計が正常な時刻を示していればOKです。バッテリーの容量やタイプが異なるもの(AGMバッテリー:Absorbent Glass Mat Batteryなど)を取り付けた場合にはOBD2コネクタからその情報を設定する必要がありますが、今回は同じ仕様なので設定は行いませんでした。しかし、このクルマは使い込んだバッテリーと新品のバッテリーで充電条件を変えている可能性があるので、コーディングを行う必要があるかどうかは確認が必要です。

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方向指示器のカバー磨き [BMW 325i Touring]

 梅雨明けしてからお天気が良くない日が続いています。そんな時はガレージで遊ぶことにしましょう。前記事のヘッドライトに引き続き、フロントフェンダーに付いているウインカー(サイドマーカー)のカバーを磨くことにしました。実は、ヘッドライトよりもこちらの方が経年変化による黄ばみが激しかったので、本当はこれがメインイベントなのです。

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 BMW325i Touring(E91)のサイドマーカーは車体後方にスライドさせると簡単に外すことができます。外してから磨けばボディーにマスキングする必要がなく、気楽に作業ができます。早速サイドマーカーを外しにかかりました。ところが、防水用のガスケットがボディーに固着していて、いくら押してもスライドしません。そこで、ガスケットとボディーの間にシリコーンオイルをスプレーしました。隙間に浸透した頃を見計らってスライドさせるとスルリと動きました。

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固着している場合はシリコーンオイルをスプレーすると外すのが容易になる
シリコーンオイルならばガスケットを傷める心配がない

ボディー後方へ(サイドマーカーの太い方から細い方に向けて)スライドさせながらサイドマーカーの前方(太い方)をボディーから浮かせるように手前に引くと、引っかかっていた爪がボディーの鋼板から外れてサイドマーカー全体を引き出すことができます。次にコネクタのレバーを指先で押してラッチを解除しながらサイドマーカーを引っ張ると、配線から完全に切り離すことができます。


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ボディー後方にスライドさせながら前方を手前に浮かせるとサイドマーカーが外れる


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ボディー後方側(写真右側)に板バネ、前方側(写真左側)にプラスチックの引っ掛かり(爪)がある
爪をボディー鋼板の裏側に引っ掛けて板バネで前方に押し付けて固定する仕組み


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親指の所を押しながらコネクタのラッチを解除して配線から切り離す


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外したコネクタをボディーの内側に落とさないように注意


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配線から完全に切り離したサイドマーカー。紫外線によりカバーの黄ばみが進んでいる。

サイドマーカーの周囲にぐるりと巡らされたシリコーンゴムのガスケットは汚れが付着して黒くなっていましたので、シリコーンオイルをスプレーしながら掃除しました。また、経年劣化でひび割れも見られましたので、保護艶出し剤のKUREポリメイトを使って優しく拭き上げました。しかし、固着していた所をスライドさせたためか、あるいは拭き上げる際に引っ掛けてしまったのか、ガスケットが一部切れてしまいました。水が浸入してトラブルを起こすと厄介なので、グルーガンで補修をしておきました。ちなみにダイソーのグルーガンのグルーは固まっても弾力性があり、ガスケットの補修には最適でした。


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周囲のガスケットの一部が切れてしまった


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ガスケットの補修開始。外側に粘着テープの壁を作り、切れた所の形を整える。


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ダイソーのグルーガンで補修する


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このグルーは冷えても弾力性があるのでガスケットの補修に最適


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熱いうちにテープの上から押さえて形を整える


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グルーの土手が完成

 さて、次はプラスチック表面の黄ばみを研磨して落として行きます。今回は前回のヘッドライトの教訓を生かして電動工具を使ってバフ研磨することにしました。また、ふんだんに研磨剤を使用できるよう、メインの研磨は金属磨きのピカールを使用して行うことにしました。その結果、短時間に充分な研磨をすることができ、だいぶ透明感を取り戻すことができました。研磨の仕上げにはウィルソンの「ヘッドライトクリアDXコーティング」に付属の研磨剤を使って下地を整えました。


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電動工具でバフ研磨を行う。あっという間にきれいになる。


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研磨剤には金属磨きのピカールをふんだんに使用


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上が研磨前。下が研磨後。透明感が戻って来た。

 最後は付属のコーティング剤を塗って終了です。ここでも前回の教訓を生かし、一気にコーティング剤を塗ってムラなく仕上げました。気になっていた黄ばみが随分取れてスッキリしました。誰も違いに気付かないような自己満足メンテですが、手軽にできる割には達成感は大きかったです。


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透明になって気持ち良い♫

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ヘッドライトのレンズ磨き [BMW 325i Touring]

 近頃のクルマのヘッドライトにはプラスチック製のレンズ(と言うかカバー)が使用されています。ひと昔前のクルマはガラスのレンズというのがお決まりだったのですが、コスト削減のためか、デザイン性向上のためか、はたまた軽量化のためなのか、いつの頃からかほぼ100%がプラスチックのレンズになってしまいました。そもそもプラスチックは耐候性に劣る材料であり、透明な物は紫外線によって少しずつ黄変してしまいます。また、柔らかいため表面に細かい傷が入ってしまいます。明らかにヘッドライトには適していない材料なのです。個人的には再びガラスに戻して欲しいと思っています。


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ヘッドライトの傷と黄ばみ(右側のライトを上から見たところ)


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ヘッドライトの傷と黄ばみ(左側のライトを上から見たところ)


 ウチのクルマは2006年製のE91というモデルで、ご多分に漏れずヘッドライトにプラスチックが使われています。そして経年変化により、すでに少し黄ばんで来ています。以前から黄ばみは気になっていて、1年前に研磨剤&コーティング剤を買ったのは良いのですが、作業をついつい後回しにしていました。そこで一念発起してレンズ磨きをしてみることにしました。使用したのはウィルソンの「ヘッドライトクリアDXコーティング」という商品です。研磨剤とコーティング剤にスポンジとクロスがセットになった物です。


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 何はともあれボディーに傷を付けないようにヘッドライト周りをマスキングします。次に濡れ雑巾で表面のホコリや汚れを取り除き、青いスポンジブロックにクロスを巻いて研磨剤で研磨します。研磨剤は溶剤に砥粒を分散させた物のようで、ほのかに酢酸エチルのような匂いがしました。プラスチック表面のコーティング被膜を溶かしながら削るように出来ているのかも知れません。研磨剤で擦っていると、クロスが黄色く汚れてきました。黄変部が削り落とされたのでしょう。満遍なく擦ったら研磨剤を拭き取り研磨終了です。


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ライト周りをマスキングする


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左ヘッドライト(写真では向かって右)のみ研磨が終わったところ。いくらか黄ばみは弱まった。


 下地が整ったら次にコーティング剤を塗ります。赤いスポンジブロックにクロスを巻いて、コーティング剤を染み込ませてヘッドライトの表面に塗ります。この時、コーティング剤が乾く前に手際よく1回でムラなく塗るのが綺麗に仕上げるコツです。塗った途端に乾いて来てしまうので、1度塗ったところに重ね塗りすると、筋状のムラが出来てしまいます。最初はこのコツがわからなかったのでムラを作ってしまい、もう一度研磨からやり直す羽目になりました。


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コーティングが終わったところ。表面の傷が見えなくなり、黄ばみも幾分弱まっている。


 コーティング剤はすぐに硬化するので20~30分も待てば完成です。表面の傷が見えなくなり、黄ばみも目立たなくなりました。ただ、パッケージに書いてあるように「新車のように甦る」には、ポリッシャーなどを用いてもっと念入りに研磨を行う必要がありそうです。


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ガレージドアを塗装 [BMW 325i Touring]

 秘密基地のスクランブルゲート(ガレージドアとも言う)の塗装が傷んで来たので再塗装することにしました。我が家のガレージドアは株式会社レムコの「ウッドレイズドドア」を使用しており、ヘムロック材(マツ科のツガ)のフレームにシダー材(マツ科のヒマラヤスギまたはヒノキ科のベイスギ)のパネルをはめ込んだ構造になっています。これらの無垢材は木の風合いが良く、開閉時に騒音が発生しないのが利点なのですが、劣化を防ぐために定期的に塗装をしなければなりません。天気予報とにらめっこをしながら晴天と休日が重なる日を選んで塗装をしました。

 まず汚れを落として表面を整えるために軽くサンドペーパーをかけます。軽くと言っても面積が大きいので2時間くらいかかってしまいました。割れが生じている部分がありましたので、木工用ボンドを注入して補修しておきました。


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サンドペーパーで表面を整えた


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面ファスナーでサンドペーパーを貼り付けられるスポンジ状のブロックが便利


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割れを発見したので木工用ボンドで補修しておいた


 塗装面の状態が整ったら、床や壁面をマスキングして塗料を塗ります。木材が劣化する原因は、腐朽菌による分解、カビの繁殖、害虫被害、紫外線による灰化などがあります。これらに有効な塗料として防腐・防カビ・防虫剤が配合された「キシラデコール」を使用しました。この塗料は塗膜を作らずに浸透するため、木の風合いを保ちながら内部から劣化を防ぎ、かつ、木材の通気性を保つことができます。1度目の塗装が終わった段階では色ムラがありましたので、1時間ほど乾燥させてもう1度塗ることにしました。


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1度目の塗装が終了したが、まだ色ムラが残っている


 2度塗りをしたところ、だいぶムラが少なくなりました。朝から始めて終わる頃には夕方になってしまいましたが、雨に降られることなく無事に塗装が終了しました。


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色ムラは古い塗膜の落としムラが原因のようだ

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エンブレムが剥がれる [BMW 325i Touring]

洗車をしてワックスの拭き取りをしていたときのことです。リアのエンブレムに触れたらカタカタと動きます。どうやら接着剤が劣化して剥がれ落ちそうになっているようです。走行中に剥がれたら紛失してしまうので、今のうちに剥がしてしまいましょう。隙間に指をかけて引っ張ると簡単に剥がれました。案の定、接着剤が充分に機能していませんでした。

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エンブレムはいわばメーカの顔でもある訳ですから、もう少し耐久性のある接着剤を使えば良いのに、と溜息が出てきます。いっそのこと、スマイルマークのシールでも貼ってやろうかと思いましたが、それも恥ずかしいので元通りに接着することにしました。百円ショップの2液性エポキシ接着剤をたっぷり付けて貼り戻しました。もしかしたら、こっちの方が長もちするかも知れません。

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実はエンブレムの品質については以前から気になっていました。このリアのプレートも、ステアリングホイールの真ん中のプレートも、表面のクリア層の下で金属が腐食していて、銀色の部分にプツプツと小さな穴がいくつかあいていたのです。次々に壊れるドイツ製の電装部品の品質にも疑問を持っていましたが、エンブレムのようなローテク部品にも疑問符がついてしまいました。ドイツの車と日本の車では考え方や価値観が全く違うような気がします。ドイツの車は車としての基本性能、つまり運転して楽しいとか、しっかり止まるとか、事故が起きたときの安全性などを重視すると共に、少々の故障は直しながら長く使って行くという考えの基に作られているように思います。一方、日本の車は決して壊れることのないように品質管理を徹底して、全ての点で平均点以上を取ることを目指しているように思えます。どちらを選ぶかは乗り手の価値観次第。私はもう少しこの車と付き合って行こうと思います。手がかかる子ほど可愛いとも言いますから。


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テールランプ電球交換 [BMW 325i Touring]

いつものようにエンジンを始動したら電球印のワーニングが出てしまいました。このクルマは始動時に灯火類に微弱なパルス電流を流して電球切れをチェックしています。

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ライトを点灯させて車両の周りを一周すると、左のテールランプが点いていません。

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リヤゲートを開けてテールランプAss'yにアクセスします。

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内装パネルを開けて吸音材をめくり、テールランプAss'yの爪を押しながら引っ張り出すと電球が出てきました。

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真ん中の電球が真っ黒です。テスターを当ててみましたが、導通がありませんのでやはり切れています。

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電球はテールランプやウインカー用に最も一般的なタイプ(BS15s)の12V/21Wでした。

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新品に交換して元に戻します。

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点灯することをチェックして一件落着。ワーニングも出なくなりました。

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秘密基地 [BMW 325i Touring]

秘密基地を初公開。ここには宝物が格納されています。出動時にドアが上がるのを待っていると、なぜか頭の中でサンダーバードのテーマ曲が流れます。

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窓枠モール磨き [BMW 325i Touring]

 うちのクルマの窓周りには金属光沢のあるモールが付いているのですが、時間の経過とともにこれが白濁してきて、とても気になっていました。どうやらこのモールは一般的なクロームめっきではなくアルミの無垢材を使用していて、経年変化により白い鱗状の水酸化アルミニウムを析出してしまうようです。この白濁を落とすにはポリッシュする以外に有効な方法がないということで、世の中には窓枠ポリッシュビジネスも存在しています。窓枠全部をポリッシュしてもらうと3~5万円くらいかかるそうです。それならば、自分でやってみようと思い立ち、モール磨きに挑戦してみることにしました。

 アルミの鏡面研磨方法を調べてみると、青棒と呼ばれる研磨剤を使ってバフ研磨すると良いことがわかりました。青棒は酸化クロムを主成分とする研磨剤をワックスで固めたものの総称で、酸化クロムが緑色をしていることからそのように呼ばれています。ちなみに、アルミナの研磨剤を使ったものは白いので白棒と呼ばれています。今回は仕上げ研磨用のK-1というグレードの青棒を使用しました。バフはフェルト製のものを使いました。どちらもホームセンターで入手できます。

 研磨に入る前にボディーや窓ガラスをマスキングします。特にゴムの部品に研磨剤が付着すると緑に染まってしまって掃除が大変ですので、マスキングはできるだけ慎重に行います。マスキングが終了したら、フェルトのバフを電動ドリルに取り付けて回転させ、青棒を押し当てながらバフの外周に研磨剤を擦り込みます。あとはひたすらバフでモールを磨くのみです。ところが、この白濁はかなり強固で、なかなか取れません。アルミニウムは元来非常に反応性の高い金属で、それゆえに空気中では表面に透明な酸化皮膜を作ります。その強い酸化皮膜のおかげでアルミ材は耐食性の高さを発揮しています。アルミサッシが錆びにくいのはこの理由によります。析出した水酸化アルミニウム(白濁)を取り除くには、表面の酸化皮膜を一度全部落とす必要があるようです。案の定、根気強く研磨して行くと、突然光沢が出てくる瞬間があります。その状態になるまではただただ青棒をバフに擦り込んで磨く、の繰り返しになります。半日の作業で全体の10分の1くらいを磨き上げることができました。大変な作業ですが、ピカピカになって行くのを見るのは楽しみでもあります。何回かに分けて気長に続きを仕上げて行こうと思います。しかし、この労力を考えると、プロに磨いてもらえて3~5万円という価格は案外安いかも知れませんね。

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これが窓枠モールの憎き白濁。まだらに白く曇っている状態

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マスキングは丁寧に行う

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特にゴムのシールに研磨剤が付かないようにマスキングテープでしっかり覆う

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これが研磨剤の青棒。石鹸の4分の1くらいの体積で価格は数百円程度

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フェルトのバフを電動ドリルに取り付け、外周に研磨剤を良く擦り込む

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研磨前(左)と研磨後(右)。やはりピカピカなのは気持ちが良い

 ところで、青棒の研磨剤成分である酸化クロムですが、ネット上では六価クロムと混同して危険だとか、毒物だとか言う記述が目立ちます。しかし酸化クロムには黒色のCrO[酸化クロム(II)]、緑色のCr2O3[酸化クロム(III)]、黒色のCrO2[酸化クロム(IV)]、赤色のCrO3[酸化クロム(VI)]があり、確かにクロムめっきで使われる赤色の酸化クロム(VI)は六価クロム化合物の一種なのできわめて毒性が強いですが、青棒に使われている緑色の酸化クロム(III)は非常に安定な物質で毒性はありません。ちなみに黒色の酸化クロム(IV)は高音質用のカセットテープに使われていた磁性体です。カセットデッキにクロム(CrO2)ポジションというのがあったのを覚えている方も多いと思います。

【追記】

 電動ドリル(540 rpm)ではあまりに作業時間がかかりすぎるので、ディスクグラインダ(11,000 rpm)を投入してみました。回転数の比からの単純計算では20倍の効率アップになるはずです。バフはダイソーで売っているフェルトディスク(¥200)が使えます。工具を両手でホールドでき、作業時間も大幅短縮することができるので、研磨作業が非常に楽になりました。ただし、バフを間違った所に当てるとあっという間に削れてしまうので、マスキングは広めに慎重に行って下さい。ガラス窓にちょっとディスクが当たっただけで曇りガラスになってしまいます。

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ワックスがけ [BMW 325i Touring]

洗車をしてワックスがけをすると、クルマがピカピカになり生き返ったように見えます。2~3時間かけて丁寧に磨き上げたクルマには頬擦りしたくなるほど愛着が湧いてくるものです。ワックスの種類によって艶の深みや撥水耐久性が違ってきますので、ワックス選びは重要です。ここ数年愛用しているカー・ワックスはウィルソンのプロックス・プレミアムという製品で、メーカーの宣伝文句によると「最高級の植物性天然カルナバロウ“プライムイエローカルナバ”を贅沢に使用」しているということです。確かに艶や耐久性はかなり優秀な部類だと思います。また、他のワックスのような石油系溶剤の臭いがなく、オレンジに似たフルーティな香りがするところも気に入っています。今までに色々な種類のワックスを使用して来ましたが、カルナバ・ワックスという天然の蝋は艶に深みがあって良好に仕上るような気がします。また、撥水耐久性に関しては、蝋成分の含有率が高いことがポイントではないかと思います。ワックスを選ぶ時にはこれらの2点を重視しています。

ボディーに深い艶を与えてくれるカルナバ・ワックス(カルナウバ蝋とも言う)ですが、この素材はブラジルロウヤシ(またはカルナウバ椰子)というシュロに似た植物から採取される天然素材だそうです。上質なワックスはブラジル北部に生息するブラジルロウヤシからしか採れないということです。しかもワックスを採るヤシの木は植林したものではなく、100%自生しているものだそうです。ブラジルロウヤシは乾燥から身を守るため、葉の表面に粉を吹いたように蝋を分泌します。これを集めて精製したものがカルナバ・ワックスとなるのです。木の上部の先端付近にある柔らかい若葉からの分泌物が上等なワックスとなるため、高値で取引されます。これは全体の20%ほどの量しか採れないということです。この時代においてもなお化学合成した材料よりも天然のカルナバ・ワックスの方が優れているというのですから、自然の恵みの偉大さを感じます。

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エンジンフードに映る空

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ルーフもピカピカ♪


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POTENZA RE050 RFT [BMW 325i Touring]

20,000kmほど走ったところでスリップサインが見えてきましたので、車のタイヤを4本とも交換することにしました。今まで履いていたのはブリヂストンのPOTENZA RE050 RFT (225/50 R16 92W)というBMW承認タイヤでした。品名からもわかるように、このタイヤはランフラットタイヤで、たとえ高速道路でパンクしたとしても80km/hの速度で80kmくらいの距離は走れるという物でした。欧米やアジア各国ではパンク修理ができるガソリンスタンドやショップが近くにない場合も多いのと、スペアタイヤに交換している間に盗賊に襲われるケースもあるため、ランフラットタイヤは重宝されているようです。また、ほとんど使うことのないスペアタイヤをいつも積んで走ることによる燃料消費や、スペアタイヤを製造するのに必要な資源やエネルギを節約できるというメリットもあります。ところで、なぜパンクしても走れるのかと言うと、タイヤのサイドウォールが固く補強されていて、タイヤ内の空気圧が大気圧と同じになってもタイヤがつぶれずに形を保ってくれるからなのです。過去にこのタイヤで2回パンクしましたが、パンクしたことに気付かないくらい普通に走れて驚きました。しかしこのタイヤ、サイドウォールが固いためなのか、補強したことによって重量が増えたためなのか、バネ下で重いものがバタバタしているような感じがして乗り心地が良くないのです。次に装着するタイヤは乗り心地が良い物にしたいと思っていたので、早速候補を探してみます。しかし日本では通常のタイヤよりも2倍以上高価なランフラットタイヤは敬遠されているらしく、各社ラインアップは豊富ではありません。適合するサイズを考えるとあまり選択肢はなく、ブリヂストンのPOTENZA S001、ミシュランのPrimacy HP、コンチネンタルのConti Sport Contact、そして今までと同じブリヂストンのPOTENZA RE050の中から選ぶしかなさそうです。色々な角度から検討した結果、POTENZAのS001かRE050のどちらかにすることにしました。S001はサイドウォールを柔らかくすることにより、乗り心地を改善したモデルだそうです。しかし、サイドウォールを柔らかくすると空気圧が落ちたときに変形が大きくなり、そのまま走り続けると過剰な熱が発生してバーストに至ります。そこで、S001ではサイドウォールに小さなフィンをつけて乱流を発生させ、空冷することで過剰な熱が蓄積することを防いでいます。乗り心地の改善は望ましい方向なのですが、パンクしたときの変形が大きくなるのでは、せっかくのランフラットタイヤのメリットを殺してしまっているように思えます。また、タイヤ専門店の話では、S001の方が磨耗が早いらしいです。したがって、結局は消去法で今までと同じPOTENZA RE050を装着することにしました。悩んだ割にはつまらない結末ですが、次の交換時期までに技術が進歩して、ランフラットタイヤのメリットと乗り心地を両立させたモデルが発売されていることを願うことにします。

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以前と同じ銘柄だが、足元がきれいだと引き締まって見える

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交換作業中。亀の子状態で何だか哀れ。


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洗車終了 [BMW 325i Touring]

先日、久しぶりに洗車をしました。エクステリアに3時間、インテリアに2時間で合計5時間もかかってしまいました。冬は水が冷たいので、ついつい洗うのを先延ばしにしてしまいます。しかし、ワックスがけした後のピカピカのボディは気持ち良いですね。頬擦りしたくなります。特にホイールとタイヤがきれいだと全体が引き締まります。

私の四つタイヤがある方の愛車は2006年製のBMW 325i Touring(コードネームE91)というモデルです。運転が楽しい後輪駆動のステーションワゴンという限定の下では選択の余地はほとんどなくこの車になりました。BMWだったら直列6気筒エンジンに乗りたいと思っていたので325iを選びました。シルキーシックスの名に偽りはなく、実にスムーズで良く回るエンジンです。このエンジンと、曲がることが楽しくなるステアリングフィールが特にお気に入りです。その他にも好きな点はたくさんありますが、総じて言うとストレスを感じない、気持ちの良い車という感じがします。「駆けぬける歓び」というコピーを見事に具現化していると思います。

数少ない難点を挙げれば、6速ATのトランスミッションしか選べなかった点でしょうか。このATにはステップトロニックという(メーカーが言うところの)マニュアル感覚でシーケンシャルにシフトできるモードは備わっているのですが、それはマニュアルシフトとは似て非なるものです。シフトダウン時にブリッピングをしてくれないのでスポーツ走行時には全然スムーズに走ることができません。エンジンの回転数と車速とギア比を最適に選んで滑らかに走らせるという運転の楽しみの重要な要素を放棄しなければならないのは非常に残念です。あと一点はランフラットタイヤの影響か、ばね下が多少バタ付くように感じることです。それから、ブレーキダストが大量に発生して、すぐにホイールが汚れてしまうのが困ります。これはBMWのブレーキがディスクローターを積極的に磨耗させて制動力を得るようになっているからのようです。案の定、ディスクローターには見る見るうちに深い溝が形成されて行きます。一番下の写真は汚れたホイールです。ボディと同色のホイールという訳ではありません。汚れです。しかし安全に止まるためにはこれは我慢しなければなりませんね。

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