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Gardens by the Bay [Singapore]

 シンガポールにおいて、ここ数年で一番変わったのはマリーナ地区でしょう。マーライオン像から見てマリーナ・ベイを挟んだ対岸に位置するマリーナ・サウス地区は、かつて何もない広大な埋め立て地でした。しかし今やシンガポールを象徴する建物となったMarina Bay Sandsや、今回紹介する植物園Gardens by the Bayが建設されて風景が一変しました。
 Gardens by the Bayはいくつもの庭園や、2つの巨大なガラスドーム、高さ25~50メートルの12本の人工樹木「スーパーツリー」などからなる2012年にオープンした植物園です。地下鉄(MRT:Mass Rapid Transit System)のCircle LineまたはDowntown LineのBayfront駅から地上に出るとそこがGardens by the Bayのゲートになっています。一番の見どころは何といっても2つのガラスドーム「フラワー・ドーム」と「クラウド・フォレスト」でしょう。

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クラウド・フォレストのガラスドーム


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巨大な人工樹木「スーパーツリー」


 フラワー・ドームは涼しく乾燥した砂漠地帯の春を再現した温室(と言うよりも冷室)で、ガラスドームの中をエアコンで強烈に冷やして乾燥させ、地中海、南アフリカ、カリフォルニアなど乾燥地帯の植物を集めて栽培しています。オリーブ、サボテン、グレープフルーツなど、それぞれの地方の特徴的な植物が植えられていました。

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フラワー・ドームの内部


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 クラウド・フォレストは標高1000~2000メートルの熱帯の高山を再現した「冷室」で、こちらも気温は低く下げられていますが、雲や霧を模したミストが漂っていて湿度は高く保たれています。中央に高さ35メートルの人工の山が作られ、頂上からは滝が流れ落ちています。エレベータで山の頂上に上がるとそこは標高2000メートルという設定で、そこから空中散策路「クラウド・ウォーク」を通って標高1000メートルの設定である1階まで下りて来るようになっています。クラウド・ウォークは空中に突き出た螺旋状のボードウォークで、中央部は鉄板が敷いてありますが、両脇は金網敷きなので、高い所が苦手な方は少々怖いかも知れません。

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クラウド・フォレスト内にある高さ35メートルの人工の山と滝


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クラウド・ウォークから下を見る


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 どちらのドームも寒いくらいにエアコンが効いており、フラワー・ドームは乾燥、クラウド・フォレストはミストで濡れるので、風邪をひかないように注意しなければなりません。長袖の羽織るものを持って行くことは必須でしょう。それにしてもガラス張りで、本来エアコンなしでは大変な温度に上がってしまうであろう巨大な空間を、寒いくらいに冷やすためにどれだけの電力を使っているのだろうかと老婆心ながら心配になってしまいました。ドームの外にも広大な庭園が広がっていますが、そちらは逆に日中は暑くて見て回ろうという気にはなれませんでした。夜はライトアップされるようですので、屋外は日が沈んでから見た方が良いかも知れません。

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