iPhone SE バッテリー交換 [その他]
愛用していたiPhone SE(第一世代)が恐怖のハマグリ現象を起こしてしまいました。ハマグリ現象とは内蔵のリチウムイオンバッテリーが膨張してハマグリが殻を開けるようにディスプレイ面がめくれ上がってくることを言います。iPhoneでは良くある現象のようです。このiPhone SEは片手で操作できる大きさで、かつデザインが好みなので、現役を引退した後もDLNAコントローラアプリをインストールしてホームサーバーの音楽ファイルを選択するリモコンとして使用していました。正規の修理を行うには¥7,500もかかるようですが、それでは中古のiPhoneが買えてしまいますので自分で修理することにしました。必要な工具も付属している修理キットは送料込みで¥1,500で購入することができました。
これが恐怖のハマグリ現象。ある日突然殻が開いてくる。
至れり尽くせりの修理キットにはバッテリーの他にたくさんの工具が付いて来た
一応バックアップを取り、電源を落としたら早速分解して行きます。まずはライトニングコネクタの両側にある小さなねじをキットに付属の極小トルクスドライバを使って外します。更に付属の吸盤を使って液晶パネルを持ち上げて隙間を作り、付属のヘラを使って周囲をこじ開けて行きます。ホームボタンはフラットケーブルで基板につながっていますので、あまり大きく口を開けすぎないように注意します。
極小のトルクスねじを2本外す
キットに付属の吸盤を使用して液晶パネルのホームボタン側を持ち上げる
液晶パネルを持ち上げてできた隙間にヘラを挿入して周囲をぐるっと外して行く
周囲をぐるっとこじ開けたらホームボタンのコネクタを外します。コネクタは外れ止めのプレートで留まっているので、ピンセットなどでこじってそのプレートを外します。プレートが外れるとコネクタは簡単に取り外すことができます。
ホームボタンは基板とつながっているのでケーブルを傷めないように注意する
ホームボタンのコネクタを留めているプレート。写真下側の爪でロックされていた。
ホームボタンのコネクタを外すと液晶パネルを大きく開けられるので、90度開いて固定します。iPhoneの空箱に輪ゴムで括り付けました。これは液晶パネルとメイン基板を接続しているフラットケーブルを傷めないようにするためです。液晶パネルを固定できたらバッテリーのコネクタを外します。コネクタの外れ止めプレートをキットに付属のプラスドライバで外します。このねじは非常に小さいので紛失しないように特に注意する必要があります。粘着テープかマグネットシートに貼り付けておくと良いでしょう。プレートを外すとバッテリーの端子が外れますので、自由になった端子が誤って基板側に触れないように基板側のコネクタに粘着テープを貼ってカバーしておきました。バッテリーを見ると、焼いた餅のようにぷっくらと膨らんでいました。
フラットケーブルを傷めないように液晶パネルを90度開いて固定する
コネクタの抜け止めを取り外してバッテリーの端子を外す
バッテリー端子を外してコネクタを念のためカバーしておいた。バッテリーはふっくら膨張している。
次に膨張したバッテリーを取り除いて行きます。バッテリーは3Mのスコッチ・コマンド・タブのような引っ張ると伸びて剥がせる粘着剤で貼り付けられています。バッテリーの下端に引っ張るためのタブが2つ折りになって隠れているので、タブの丸い小さな穴をピンセットでつまんで引っ張り出します。粘着剤は縦に2本ありますから、1本ずつ引っ張れるようにタブの真ん中にハサミを入れて分割します。そしてタブを引っ張って粘着剤を一本ずつ引っ張り出します。アルミの筐体をドライヤーで少し熱すると粘着力が落ちて剥がしやすくなります。
粘着剤のタブを引っ張り出す
タブの真ん中にハサミを入れて2つに分割する
タブをつまんで粘着剤を引っ張り出す。撮影のためにタブをバイスプライヤーでつまんでいる。
古いバッテリー(左)と新しいバッテリー(右)
古いバッテリーが剥がれたら新しい粘着剤をアルミの筐体に貼ります。粘着剤を剥がすためのタブは90度曲げて上に出しておきます。粘着剤がセットできたら新しいバッテリーを貼り付けて行きますが、この時バッテリーを貼り付けてしまう前にまずコネクタから接続します。そしてケーブルに無理な力が加わらないような位置にバッテリーを置き、粘着剤に押し付けて接着します。
2本の白い粘着剤を筐体に貼り付ける。多少曲がってしまったが貼り直しはできないので気にしない。
フラットケーブルに無理な力が加わらないように位置決めしてバッテリーを接着する
あとは分解した時の逆の手順で組み立てて行きます。コネクタを挿入する時は、無理な力を加えないように、指先でコネクタのオス・メスが噛み合った感触を確認してから力を加えてはめ込みます。特にホームボタンのコネクタは良く見えない上にとても小さいので苦労するかも知れません。外れ止めのプレートも辛抱強く丁寧に取り付ける必要があります。液晶パネルは上部(カメラ側)を先に入れてから、ホームボタンに向かって周囲をパチンパチンとはめ込んで行きます。最後にライトニングコネクタの両側の小ねじをトルクスドライバで締めて完了です。
殻が閉じて生き返ったiPhone SE(第一世代)
これでコンパクトで美しいiPhone SEがあと何年かは使えるでしょう。それにしても普通に使用していてバッテリーが膨れ上がるなんて危険極まりない欠陥商品としか思えませんが、アップルでは購入後1年間しかメーカー保証はしないようです。おそらく充電制御に欠陥があり、容量が減少してきたバッテリーに過充電してしまうのではないかと想像しています。交換したバッテリーも素性がわからないので心配がないわけではありませんが、純正のバッテリーにしたところでこの有様ですから、どちらにしても五十歩百歩でしょう。
蓮華 ラストチャンス [135mm F2.8 [T4.5] STF]
近くの池で蓮の花が見ごろだという情報は得ていたのですが、早起きするのが億劫でなかなか見に行けないでいました。そうこうしているうちにピークは過ぎたとの情報が聞こえて来たので、意を決して見に行って来ました。白い花が咲く池と赤い花が咲く池があるのですが、白い花の方はもうほとんど散ってしまって果托となっていました。余談ですが、花が散った後に種を付けるこの果托の部分が蜂の巣のように見えることから「蜂巣」と呼ばれるようになり、この植物の名称「ハス」の語源となっています。赤い花の方も見頃は過ぎていましたが、これから咲きそうな蕾もいくつか見られ、ぎりぎりセーフなタイミングでした。
ほとんどの花は散り始めていた
Before/After 種ができる果托が蜂の巣に似ていることから「蜂巣→ハス」となった
白い花は咲いているのを見つけるのが難しいくらい終盤になっていた
曇りが好き [70-300mm F4.5-5.6 G SSM]
夏の間は天気が良いと日中は暑くて歩きたがらないので曇っている方が好都合です。この日は雨の合間の曇り空だったことに加えて水遊びもできるドッグランだったため、弟のM君と一緒に元気に走り回りました。
「お姉ちゃん、ナイスキャッチ!」
きょうだいで1日中仲良く遊びました