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厳島と鹿 [その他]

 日本三景の一つである厳島は広島県廿日市(はつかいち)市の沖合1.8kmの広島湾上に位置しています。ご存知の通り厳島神社がある島として有名で、大きさは長さ約9km、幅約4kmと細長い形をしています。厳島と呼ばれたり宮島あるいは安芸の宮島と言われたり呼び方は色々ですが、実際のところ明確な使い分けはないとのことです。ちなみに国土交通省は厳島、農林水産省や環境省は宮島を使用しているようです。町名としては戦前は厳島町でしたが、戦後は宮島町に変わっています。本を正せば斎島(いつく・しま)が起源であり、厳島神社があることから宮島の呼称が生まれたと考えられています。宮島と呼ばれるようになったのは江戸時代以降のことだそうです。斎く(いつく)は斎場の斎で、「心身の汚れを取り去り神に仕える」という意味です。
 厳島には鹿が約600頭生息していると推定されています。厳島神社や周辺の市街地を闊歩している姿を見ることができます。これらの鹿は、厳島が本州と陸続きだった頃から生息していたものが約6000年前に島が離島化して孤立したと考えられています。戦後、個体数が減った時に奈良から鹿を導入して繁殖させたという誤った情報もあるようですが、遺伝子解析の結果、広島の本土側の個体と同じルーツであることが確認されているとのことです。一時は絶滅の惧れがあった厳島の鹿ですが、近年では逆に個体数が増えすぎて植生や生態系に対する影響が危惧されています。2007年からは鹿せんべいの販売を禁止するなどの対策を行って来ましたが、現在のところ決定的な効果は見られていないようです。

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厳島から本土側を望む

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あれは何て言う生き物ですか?

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とっても美味な厳島の焼き牡蠣と微妙な?広島コーラ

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ドライブレコーダーの取り付け [BMW 325i Touring]

 BMW 325i Touring (E91)にドライブレコーダーを取り付けました。取り付けたドラレコは神奈川県海老名市に本社がある株式会社オウルテックのOWL-DR803FG-3Cと言う製品です。海老名市へのふるさと納税の返礼品としていただきました。このドラレコには1/2.8型のCMOSセンサを搭載したカメラが3台使用されており、フロントカメラ(370万画素・F1.4)、室内カメラ(200万画素・F1.8)、リアカメラ(200万画素・F1.8)による同時録画が可能です。フロントカメラと室内カメラは一体なので、電源→フロント・室内カメラ→リアカメラのように数珠つなぎに接続します。

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 まずは電源をどこから取るかを考えます。この製品は12Vのシガーソケットから電源を取るように設計されています。しかし車内のシガーソケットに挿してそこから配線が外に出ていたら格好が悪いので、シガーソケットをグローブボックスの中に増設することにしました。幸いグローブボックスの裏側にヒューズボックスがありますので、エーモン工業株式会社のヒューズ電源(アマゾン限定簡易包装品 No. 4957)を使用してヒューズホルダーから電源を取ることを考えました。このヒューズ電源キットには平型ヒューズ、ミニ平型ヒューズ、低背ヒューズの3種類が付属しており、ほとんどの車種の15Aのヒューズと差し替えて使用できます。

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左から平型ヒューズ、ミニ平型ヒューズ、低背ヒューズ。うちのクルマにはミニ平型ヒューズが使われていた。

ヒューズボックスにアクセスするためにグローブボックスの一番奥にあるパネルを外します。左右にあるつまみを90度回転させて縦にするだけで外すことができます。パネルを外して裏を見ると何やら手紙のようなものが現れました。実はこれにヒューズの配置やアンペア数と、何の回路につながっているかがピクトグラムで書かれています。これを頼りにヒューズボックス内に見える2つの青い15Aのヒューズについて調べると、一つはホーン、もう一つはトランスミッションにつながっていることがわかりました。ヒューズを抜き、ヒューズホルダーの端子をテスターで調べると、ホーン用のヒューズはホーンを鳴らした時にしか通電されてなく、トランスミッション用のヒューズはエンジンを止めても30分以上も通電され続けていることがわかりました。できればリモコン・キーをダッシュボードに挿入すると通電され、抜くと遮断されるアクセサリー電源(ACC)から電源を取りたいのですが、15Aのヒューズが使われている回路にはそのようなものがありませんでした。仕方がないのでヒューズボックスから電源を取ることはあきらめました。

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グローブボックスの一番奥にあるつまみを縦にするとパネルが外せてヒューズボックスにアクセスできる

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パネルの裏にお手紙が。ここにヒューズの説明が書いてあった。

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残念ながら15AのヒューズはACC電源ではなかった

 ヒューズボックスの代わりに電源を取れる場所を探さなくてはなりません。次に目星を付けたのはシフトレバーの前方にある灰皿でした。その中にはシガーライターがあるので、ライターに来ている電源を裏で分けてもらうことにしました。茶色のトップパネルを外して裏側の配線を確認します。パネルを外す際にはパネルの後端から内装剥がしツール(TONE株式会社 CLIP REMOVER CLR-201)を挿入してクリップを順番に前方へ向かって外して行きます。今回、この内装剥がしツールが大活躍しました。先端が薄く、全体に強度があって力が入れやすく、曲がっている方の角度が絶妙で、テコを利かせて楽にクリップを外すことができます。また、配線を内装の隙間に押し込む際にも使えてとても重宝しました。

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大活躍の内装剥がしツール

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センターコンソールのトップパネルを剥がして裏返すと、シガーライターへの配線の束が見えて来ます。テスターで調べると、赤地に黒のラインが入った電線が電源ラインでした。通電のタイミングを調べると、期待していたACC電源ではなく、エンジンがかかっている時にだけ通電するイグニッション電源(IG)でした。しかしドライブレコーダーは走行時に動作すれば良いので、このIG電源から電源を取ることにしました。そうと決まれば電源工事の開始です。赤地に黒のラインが入った配線を途中で切断し、そこに下の写真に示す分岐コードを挿入します。分岐コードはダイソー(株式会社大創産業)のギボシ端子を使用して作製しました。オスの端子に2本のリード線を圧着し、2本のリード線の他端にはそれぞれメスの端子を圧着します。一方、切断した車両側の配線にもオスとメスの端子を取り付けます。この時、バッテリーに近い源流側には端子が露出したオスの端子ではなく、必ずビニールのカバーで覆われたメスの端子を付けるようにします。こうすることで万が一ギボシ端子が抜けてしまったとしても、電圧がかかっている端子が直接ボディーに触れないので思わぬショート事故を防ぐことができます。バッテリー側から来ている赤黒の配線をこの分岐コードで分岐させ、元々つながっていたシガーソケットとドラレコの両方に電源を供給できるようにしました。ドラレコへ向かう分岐には、ヒューズ電源キットのヒューズ部分を切断し、そこにオスのギボシ端子を付けたものを接続します。アースはシフトレバーを固定しているボルトから取りました。こうして分岐させたIG電源の配線はセンターコンソール内を通してグローブボックスまで引き込み、そこにシガーソケットを設置しました。

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分岐コードを自作してシガーライターの電源を分岐させる

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常備しているダイソーのギボシ端子が役に立った

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配線は黄色の矢印のようにセンターコンソール内を通してグローブボックスまで引き出す

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増設したシガーソケットと余ったコードはグローブボックス内に収納した

 グローブボックス内に増設したシガーソケットからドラレコの電源を供給できるようになりました。次はグローブボックスからフロントガラスに取り付けたフロント・室内カメラまで電源ラインを配線します。グローブボックスから助手席側のAピラー内を通って、更にフロントガラスと天井の間を通って電源ラインを通すことにしました。Aピラーに配線を隠すためにエアバッグが入っている内装を剥がします。まずAIRBAGと刻印されているプラスチックのキャップを内装はがしツールを使って外します。するとトルクスT20のネジが現れるので、それを外して内装材をピラーに沿って上方にスライドさせると外すことができます。次にAピラーからグローブボックスにガイドとなる針金を通します。グローブボックスに顔を出した針金の先をドラレコの電源コードに巻き付け、ゴム通しの要領でAピラーまで引き出します。あとはエアバッグを避けるように電源コードを引き回して天井とフロントガラスの間にコードを挟み込むようにしてフロント・室内カメラまで電源ラインを配線しました。

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Aピラーの内装材の裏に電源ラインを配線する

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ガイド用の針金を使ってゴム通しの要領でグローブボックスから電源コードを引き出す

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フロント・室内カメラに電源ラインが配線できた

 フロント・室内カメラに電源ラインが配線出来たら次はリアカメラの配線を行います。リアカメラの取り付け位置を決めて両面テープで貼り付けします。セダンタイプの車両であればリアウインドウにカメラを貼り付ければ配線は全て室内で完結します。しかしこのクルマはステーションワゴンなのでリアゲートが開閉するとリアウインドウが大きくスイングします。従ってリアゲートのヒンジ部分で配線が動けるように余裕を持たせる必要があります。しかもそこはウエザーストリップの外側、つまり室外環境になります。下手な通し方をすると雨漏りの原因になってしまう可能性もあります。更に困ったことに、このリアゲートは上半分のガラス窓だけを開けることができる構造になっています。色々なケースを考えてカメラの位置と配線を通す場所を決めなければなりません。結局、ガラス窓に貼り付けることはやめて、窓枠のプラスチック製の内装部分にリアカメラを貼り付けることにしました。この内装もクリップでとまっているだけなので、内装剥がしツールを使って剥がした後に内部に配線を通すことができました。そこからリアゲートのウエザーストリップ内を下ろして来て、リアフェンダーの後ろの三角停止表示板やCDチェンジャーが入っている空間を通して、更にはリアドアとフロントドアの上の天井裏を通して、フロント・室内カメラまで配線しました。長すぎて余った配線はリアフェンダーの後ろの空間に隠しました。

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リアのガラス窓だけを開けた状態

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リアゲート全体を開けた状態

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リアフェンダー後ろの空間に余った配線を隠す

 取り付けたドライブレコーダーを使用して画像を録画してみました。下の写真は縮小してあるので不鮮明ですが、オリジナルの映像からは先行車のナンバープレートの一番小さな文字まで判別することができました。ただしこれ以上車間距離が開いてしまうと小さな文字の判読は難しそうでした。リアカメラの解像度はフロントよりも低いので、更に近い距離でないとナンバープレートの判読は不可能でしょう。ちなみにGPSを搭載しているので映像には日付、時間、緯度経度、速度が記録できます。

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原爆ドーム [FE 24mm F2.8 G]

 原爆ドームと呼ばれるこの建物は昭和20年(1945年)8月6日の午前8時15分に人類初の原子爆弾により被爆しました。爆弾が破裂したのは原爆ドームから約160メートル離れた地点の約600メートル上空と推測されています。この建物は大正4年(1915年)にチェコ人の建築家Jan Letzel(ヤン・レッツェル)の設計によって広島県物産陳列館として建設されました。被爆当時は内務省中国四国土木事務所や木材関連の会社などの事務所として使用されていたそうです。建物の中にいた人は被爆により全員が即死されたということです。
 戦後この建物を残すかどうかは賛否両論があったようです。様々な議論や調査を経て、昭和41年(1966年)に広島市議会は保存を要望する決議を行いました。それを受けて昭和42年(1967年)に最初の保存工事が行われ、その後平成に入ってから合計3回の保存耐震工事が行われています。平成8年(1996年)には世界遺産に登録されています。

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柵のように見える低い残骸は上層階が崩壊した外壁。その内側の高いレンガ積みはかつて室内壁であった。

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