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BMW 325i Touringのリコール [BMW 325i Touring]

 先日突然に下の写真の手紙が届きました。次々と電装部品が壊れる325i Touring(E91)なので、既に何回もリコールされていても良いくらいなのですが、実際には今回が初めてのリコールです。さては相当に危険なトラブルなのでしょう。手紙には次のように書かれていました。「エンジンのブローバイガス還元装置において、ブローバイガスヒーターの成形加工が不適切なため、 外装樹脂に亀裂が発生するものがございます。そのため、亀裂に水分が浸入すると拡大し、樹脂内部にある電熱線ヒーターの回路が短絡して、警告灯が点灯いたします。そのままご使用を続けると、ヒーターが異常発熱して外装が溶け、最悪の場合、火災に至る可能性がございます。」

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 ブローバイガスというのはピストンリングとシリンダ壁の隙間から吹き抜けてしまう未燃焼ガスで、これがクランクケースに溜まると圧力が増加するとともに、オイルやガスケットを劣化させる原因となってしまいます。そこでクランクケースからブローバイガスを取り出す経路を作り、途中でオイルミストと未燃焼ガスを分離して、未燃焼ガスだけをインテークマニホールドに戻して再燃焼させています。ところが、圧力の低いインテークマニホールドに戻されたガスは急激に膨張して温度が低下します。すると条件によっては未燃焼ガスに含まれていた水分が凍結して氷の粒が発生し、エンジンにダメージを与えかねません。これを防ぐために設けられたのがブローバイガスヒーターなのです。


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ブローバイガスヒーター


 車両火災になっては困るので、早速近くのディーラーに連絡して修理をしてもらうことにしました。予約が1週間先まで一杯でしたが、予約日に車両を持ち込むと3時間半程度で修理が完了しました。減っていたエンジンオイルをサービスで1リットルほど入れてくれました。補充しなきゃと思っていたところだったのでちょっと得した気分でした。さて、次はどこが壊れるか不安のような、楽しみのような......。

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