戸隠神社(奥社) [その他]
戸隠神社は長野市の北西部にある戸隠山の麓に点在する奥社、中社、宝光社、九頭龍社、火之御子社の五社からなる神社です。創建二千余年とされ、とても長い歴史を持っています。日本神話では、天照大神(あまてらすおおみかみ)が彼女の弟である素戔嗚尊(すさのおのみこと)の度重なる非行を嘆いて天岩戸(あまのいわと)に隠れたために、この世に暗黒と悪神がはびこったとされています。天照大神を天岩戸から出そうと岩戸をこじ開けたのが大力の神、天手力雄命(あめのたぢからおのみこと)で、天手力雄命が投げ飛ばした天岩戸が現在の戸隠山になったと言われています。このことから、地主神を祀った九頭龍社を除く四社には上記の「天岩戸開き神事」に功績のあった神々が祀られています。天岩戸の所在地として有名なのが宮崎県の高千穂町にある天岩戸神社ですから、そこから天岩戸を長野県まで投げ飛ばした天手力雄命はいかに怪力だったことでしょう。
さて、戸隠神社の歴史に戻ります。古来、日本の宗教は神仏習合ですから、かつては戸隠神社にも真言宗や天台宗のお寺があり、戸隠山顕光寺と呼ばれていました。また、戸隠山は有名な修験道の霊場であり、平安時代後期以降は比叡山、高野山と共に三千坊三山と称され、多くの修験者を集めていました。その後、徳川家康の手厚い保護を受け、東叡山寛永寺の末寺となって、農業、水の神としての性格が強まってきました。明治に入ると、政府によって神仏分離令が出されたために、お寺は切り離されて戸隠神社と改名されました。その影響を受け、宗僧たちは還俗して神官となり、奉られていた仏像は近隣の村の寺院に移されたと言うことです。
今回は戸隠神社の奥社を写真で紹介します。奥社には怪力の天手力雄命が祀られています。参道の入り口から一直線に約2kmの山道を登って行かなければ奥社には辿り着けません。参道には馬も車も入れません。神様に近づくには禊(みそぎ)が必要であると言うことを表しているように思えます。途中にある随神門をくぐった後に広がる杉並木は実に見事で、思わず息を呑むようでした。これらの杉は17世紀に植えられたとされる樹齢400年の大木で、天然記念物に指定されています。
往復4kmの道のりに備えて、参道入り口のお蕎麦屋さんでまずは腹ごしらえ
清流のせせらぎを聞きながら食べる戸隠蕎麦は格別です
いよいよここからスタート
両側に小川が流れる真っ直ぐな参道を登ってゆきます
随神門はまだまだ序の口
随神門はとても雰囲気のある山門です
随神門をくぐった後の杉並木は圧巻です
夫婦杉がありました
子供も頑張って登っています
人と比較すると、いかに巨木かがわかりますね
シシウドの花
ツリガネニンジン
奥社に到着
奥社から来た道を見下ろすと涼しい風が吹き、暑さも疲れも吹き飛びました
お蕎麦と戸隠の参道、なかなかいいですね。
by neruru (2011-09-03 08:27)
長い参道の景色が素敵ですね!
杉も圧巻です。
天手力雄命が祀られている神社は珍しいですね。
(私が知らないだけかな?)
清流の場で食べる蕎麦がまた良いですね(^_^)
by ヒロミ (2011-09-03 08:54)
neruruさん
樹齢400年の杉並木は見事でした。
2000年も守られてきた霊山の厳かさを感じました。
お蕎麦もおいしかったですよ。^一^
by ZZA700 (2011-09-03 09:00)
ヒロミさん
はい。参道は長かったです。^_^;
でも見事な杉並木は一見の価値ありですね。
わんこが入れないのが残念ですが。
天手力雄命は力強さ、荒々しさのイメージからか、
山岳信仰で祀られることが多いそうです。
冒頭のお蕎麦屋さんはロケーションが抜群でした。
(もちろん、お蕎麦もおいしかったですよ。)
by ZZA700 (2011-09-03 09:27)
森の中で食べる戸隠そば、美味しいでしょうね。
戸隠そばは盛り方が独特ですね。
参道の凛とした雰囲気が気持ち良いです。
by さる1号 (2011-09-03 22:43)
さる1号さん
ロケーションも味のうちですね。
自然の中でおいしくいただきました。
さすがはお蕎麦のスペシャリスト。
目の付け所がシャープですね。
盛り方は一口サイズに束ねてあって、
お店の人はそれをボッチと呼んでました。
by ZZA700 (2011-09-04 00:09)
中学の修学旅行で行ったんですよ。
懐かしく拝見いたしました。
ありがとうございます。
by お父ちゃん
by だみかん (2011-09-04 01:50)
だみかんさんのお父ちゃんさん
修学旅行で行かれたのですか。
参道はその頃と何も変わっていないのではないでしょうか。
これからも何千年も大切に守られて行くのかなって思います。
by ZZA700 (2011-09-04 19:01)
天岩戸の神話は、子どもの頃よく祖父が話してくれていました。懐かしくブログを読ませていただきました。
by Pin-BOKE (2011-09-04 23:37)
Pin-BOKEさん
素敵な思い出ですね。
お土地柄、日本神話が生活に密着していたのかも知れませんね。
私が子供の頃は神話を話してくれる人はいなかったように思います。
by ZZA700 (2011-09-05 06:27)