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春節(Chinese New Year)その1 [Singapore]

2月3日から春節または旧正月と呼ばれる中国のお正月が始まりました。シンガポールでも人口の4分の3以上が中華系の人々なので、正月と言ったら春節を指し、期間中は国中が正月ムード一色になります。春節間近になるとチャイナタウンには日本のアメ横のように正月に必要な物を売る出店が出て、大勢の人で賑わいます。春節に入ると親戚や友人の家を訪問し合い、食事をしたり麻雀をして過ごします。訪問時のお土産には必ずミカンを2つ持って行くのが習わしになっています。これは、ミカンを意味する柑と橘がそれぞれ「金」と「吉」の発音に似ているため縁起が良いとされるからだそうです。帰りにはお返しにまたミカンを2つもらうので、シンガポールでは春節にミカンがグルグル循環することになります。まるでミカンがお金のように見えてきます。また、日本と同じくお年玉も存在します。日本と違うのは、子供だけではなく独身の人は皆お年玉をもらえるという点です。お年玉は日本のお年玉袋よりも少し大判な「紅包」(Hong Bao)という赤い袋に入れて渡します。

シンガポールの春節に欠かせない食べ物は魚生(Yu Sheng)と呼ばれる生の魚と野菜を使った海鮮サラダです。サーモンなどの刺身と、千切りにした人参、大根、きゅうり、生姜、レタスなどの野菜と、ピーナツや胡麻やクラッカー、甘酸っぱいプラムソース、胡麻油などを大皿の上で混ぜ合わせて食べます。面白いのは、皆で立ち上がって「起(Lo Hei)」(すくい上げるの意)と言いながらサラダを箸ですくい上げることです。このとき、大声で願い事を叫ぶと叶うとか、高くすくい上げるほど福が来るとか言われています。みんな必死ですくい上げるので、食べ始める前からテーブルの上はこぼれた野菜で悲惨な状況になったりします。この魚生は1960年代にシンガポールで生まれた正月料理だと言うことです。春節の時期には、どこの中華レストランでも大抵この魚生をオーダーすることができます。今日も街のあちこちから「Lo Hei」と叫ぶ声が聞こえていることでしょう。

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